CBD配合オイルで薬機法違反!…CBD配合化粧品の注意点
2024年2月、CBD配合オイルにおいて薬機法違反の逮捕者がでたというニュースがありました。
2022年7月から2023年10月にかけて、厚生労働省の承認を受けていない「CBD配合ヘンプマッサージオイル」を、ストレス軽減や睡眠の質を上げるといった医薬品に相当する効果・効能をうたい、計18個を販売していたということです。
CBD配合化粧品 それ自体は合法

CBD(カンナビジオール)は大麻の花穂から採取できる、植物性カンナビノイド(大麻草から取れる天然化合物)の1つです。日本国内においても化粧品原料として採用され、CBD配合の化粧品として流通しています。一般的にリラックス効果を有していると言われ、欧米では医薬品への活用が行われています。
一方、違法薬物として多くの国で規制対象とされているのは別物のTHC(テトラヒドロカンナビノール)です。こちらも大麻草由来の成分ですが大麻草の部位が異なるもので、高揚感などが感じられることから違法薬物として取り締まられています。
CBD化粧品の広告表現 NG例とは
特徴があったとしても言えない?!CBD配合の注意点
CBDに限らず、原料としていかなる効能効果があることが立証されていたとしても、化粧品の効能効果としては認められた効能効果の範囲しか広告することはできません。
(1) 頭皮、毛髪を清浄にする。 (2) 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。 (3) 頭皮、毛髪をすこやかに保つ。 (4) 毛髪にはり、こしを与える。 (5) 頭皮、毛髪にうるおいを与える。 (6) 頭皮、毛髪のうるおいを保つ。 (7) 毛髪をしなやかにする。 (8) クシどおりをよくする。 (9) 毛髪のつやを保つ。 (10)毛髪につやを与える。 (11)フケ、カユミがとれる。 (12)フケ、カユミを抑える。 (13)毛髪の水分、油分を補い保つ。 (14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。 (15)髪型を整え、保持する。 (16)毛髪の帯電を防止する。 (17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。 (18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。 (19)肌を整える。 (20)肌のキメを整える。 (21)皮膚をすこやかに保つ。 (22)肌荒れを防ぐ。 (23)肌をひきしめる。 (24)皮膚にうるおいを与える。 (25)皮膚の水分、油分を補い保つ。 (26)皮膚の柔軟性を保つ。 (27)皮膚を保護する。 (28)皮膚の乾燥を防ぐ。 | (29)肌を柔らげる。 (30)肌にはりを与える。 (31)肌にツヤを与える。 (32)肌を滑らかにする。 (33)ひげを剃りやすくする。 (34)ひげそり後の肌を整える。 (35)あせもを防ぐ(打粉)。 (36)日やけを防ぐ。 (37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。 (38)芳香を与える。 (39)爪を保護する。 (40)爪をすこやかに保つ。 (41)爪にうるおいを与える。 (42)口唇の荒れを防ぐ。 (43)口唇のキメを整える。 (44)口唇にうるおいを与える。 (45)口唇をすこやかにする。 (46)口唇を保護する。 口唇の乾燥を防ぐ。 (47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。 (48)口唇を滑らかにする。 (49)ムシ歯を防ぐ(※)。 (50)歯を白くする(※)。 (51)歯垢を除去する(※)。 (52)口中を浄化する(歯みがき類)。 (53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。 (54)歯のやにを取る(※)。 (55)歯石の沈着を防ぐ(※)。 (56)乾燥による小ジワを目立たなくする。 |
1 例えば、「補い保つ」は「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする。
2 「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする。
3( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するものである。
4 ※は使用時にブラッシングを行う歯みがき類
引用:「化粧品の効能の範囲の改正について」
NG事例(化粧品の効能効果を逸脱している表現)
・CBD配合(リラックス効果)
・心身ともにリラックスできる
・肌あれを鎮静
・抗酸化作用
・アンチエイジング効果
・ストレスを緩和
リラックス効果が言えないんだったら何を言えばいいの?
と思われた方、次を読んでいただければと思います。
リラックス効果を訴求する手がある
CBD成分によるリラックス効果は広告内で表現することはできません。
ただし、その化粧品を使うことによって気持ちがリラックスする、心を落ち着かせるような香りも楽しめる と言った表現であれば、ただちに薬機法に触れるリスクは避けられる場合が多いです。
詳細は以下の投稿でもご紹介しています!
日常的に美容情報に触れている方ならCBDが大麻草由来であることを知っている方も多いですし、広告では表現できないCBDの効果を香りやマッサージを絡めて匂わせることは難しくないはずです。
ただし、何でも香りやマッサージに絡めればよいというわけではありません。
現実的に多くの人がそういった効果を得られると考えられる表現にとどめておく必要があります。
まとめ
本ぺージの内容をまとめました。
- CBD配合化粧品は合法
- CBDの特徴があっても、広告できるのは化粧品の効能効果の範囲内
- 「リラックス」などは香りやマッサージなどと合わせて訴求が◎
CBD関連は行政も厳しい目で監視が行われています。直近に逮捕者もでていますので、不適切な表現についてはリスクが高い商材であることは間違いありません。
・・・この表現大丈夫かな?
・・・広告の内容を見直してみよう!
少しでも不安や心配のある方はお気軽にお問合せいただければと存じます。