【2026年版】景品表示法(景表法)チェックリスト|広告・キャンペーンのNG表現

2026.03.07|もっと知りたい薬事広告

景品表示法(景表法)に違反すると、措置命令や課徴金のリスクがあり、企業としての信用を失いかねません。本記事を読むと、広告・キャンペーンが景品表示法に違反していないかを、チェックリストで確認できるようになります。

景品表示法(景表法)とは?実務で守るべき基本ルール

景品表示法は、消費者が実際よりも良く見せる表示や過剰な演出に惑わされず、安心して商品を選べるようにするための法律です。まずは、知っておくべき景表法の基本ルールを解説します。

不当表示の禁止と景品類の制限を理解する

景品表示法は、不当表示の禁止と景品類の制限の2つの規制から成り立っています。消費者が正しい情報に基づいて商品を選べるよう、事業者は以下のルールを守る必要があります。

  • 不当表示の禁止:商品やサービスの品質や価格を偽ってよく見せようとする表示を禁止
  • 景品類の制限:特典やキャンペーンの賞品につられて、消費者に購入意欲を煽るのを防ぐ

消費者が不利益を被るのを防ぎ、自主的かつ合理的にサービスを選べる環境を守るための規制です。自社の広告やキャンペーンがどちらの規制に関わるかを確認し、適切な運用を心がけましょう。

違反した場合の措置命令と課徴金制度を知る

景品表示法に違反すると、消費者庁や都道府県から厳しい処分を受ける可能性があります。違反が発覚した場合のペナルティ内容は、以下のとおりです。

  • 措置命令:違反した広告の即時停止や、再発防止策の報告命令
  • 社名公表:企業名・対象商品名・違反した表示内容のすべてが公表
  • 課徴金納付:国に対象商品が違反期間中の売上額から3%を納付

措置命令が出ると、広告を止めるだけでなく、違反内容を消費者に周知しなければなりません。さらに、社名公表によって一気に企業の信用が落ち、課徴金によって金銭的なダメージも負ってしまいます。日頃から法令を意識したチェック体制を整えましょう。

2023年施行のステマ規制に対応する

2023年10月から、ステルスマーケティング(ステマ)も景品表示法の規制対象に追加されました。広告主がインフルエンサーなどに依頼して投稿させる場合、広告であることを隠すと違反になります。消費者は企業の広告よりも、第三者の口コミを信用して、購入する傾向にあるからです。広告であることを隠して口コミを装う行為は、消費者の信頼を裏切るため禁止されています。 

投稿内には「PR」や「広告」といった表記を、必ず目立つ場所に記載しなければなりません。ステマ規制に違反した場合も措置命令の対象となるため、外部へ依頼する際はルールを確認しましょう。

不当表示を防ぐ!優良誤認と有利誤認のチェックポイント

景品表示法の違反事例で多いのが、商品やサービスを実際よりも良く見せる不当表示です。ここでは、特に注意が必要な優良誤認と有利誤認のチェックポイントを解説します。

品質や効果を実際より良く見せない

商品の中身や品質、規格について、実際よりも著しく良く見せる表示を「優良誤認表示」といいます。 キャッチコピーで消費者の関心を惹きたい場合でも、以下の表現には注意が必要です。

カテゴリNG事例
効果・効能根拠なく「飲むだけで痩せる」という
No.1表示客観的なデータなしで「No.1」と表示
品質・規格実際は違うのに「カシミヤ100%」と偽装
原材料・産地外国産肉を「国産有名ブランド牛」と偽って提供

これらの表示は、裏付けとなる合理的根拠がない場合、不実証広告規制の対象として措置命令を受けます。消費者庁から提出を求められたら、15日以内に資料を出さなければなりません。

価格や取引条件を著しくお得に見せない

商品やサービスの価格、取引条件について、実際よりも著しく有利に見せる表示を「有利誤認表示」といいます。お得感の演出は売上に直結しますが、実態と異なる表示は違反です。

項目NG事例
期間限定「今だけ」と謳い、常に同じ価格で販売
初回無料定期購入が条件であることを隠して表示
二重価格販売実績のない通常価格との比較

期間限定と謳いながらキャンペーンを繰り返すと、「今しか買えない特別な条件だ」と消費者が勘違いしてしまいます。 実際はいつでも同じ価格で購入できるのに、著しく有利であると見せかける行為は違反とみなされます。

打ち消し表示の文字サイズと配置に注意する

メリットを強調する一方で、注意書きや条件(打ち消し表示)を小さく記載するのは避けましょう。消費者が認識できない注釈は、表示していないのと同じだと判断されます。 特にスマートフォンで確認する消費者は多く、画面が小さいため、注釈が確認できる文字サイズや配色、配置への配慮が必要です。

背景色と同化して読みにくい場合や、メリットの表示から離れた場所に記載がある場合は修正してください。消費者がパッと見て条件を理解できるデザインに整えましょう。

キャンペーン企画で必須!景品類の限度額チェックリスト

キャンペーンを実施する際は、提供する景品の金額が法律の範囲内に収まっているかを確認する必要があります。ここでは、一般懸賞・総付景品・オープン懸賞の3パターンについて、上限額をチェックしましょう。

購入者対象の抽選キャンペーン:一般懸賞

商品やサービスの購入者を対象に、くじや抽選で景品を提供する形式を「一般懸賞」といいます。景品の上限額は購入金額(取引価額)によって決まり、キャンペーン全体の総額は売上予定総額の2%に収めてください。以下に、具体例を示しました。

▼景品1つあたりの上限(最高額)

取引価額(購入額)上限額ルール具体例
5,000円未満20倍まで1,000円のトライアルセットを購入して応募する場合、2万円までの景品(美顔器など)に設定
5,000円以上10万円まで1万円の化粧品セットを購入して応募する場合、10万円までの景品(高級エステ・マッサージ券など)

▼キャンペーン全体の予算上限(総額)

例:新商品のサプリメントの売上目標が1,000万円の場合(1,000万円×2%=上限20万円)

景品の内訳合計額判定
1万円の高級ドライヤー×20名20万円OK
500円のギフト券×400名20万円OK
1万円の高級ドライヤー×30名30万円NG:10万円オーバー

高額な景品を目玉にする際は、単価(最高額)だけでなく、キャンペーン全体の総額ルールも守れているか必ず計算しましょう。

購入者全員へのプレゼントや来店粗品:総付景品

条件を満たした人全員に景品を提供する形式を「総付(そうづけ)景品」といいます。 購入者全員へプレゼントや先着〇名様への粗品などが含まれます。

▼景品の上限額

取引価額(購入額)景品の上限額具体例
1,000円未満200円まで900円のサプリを購入する場合、150円のサプリケースをプレゼント
1,000円以上取引価額の20%まで5,000円の化粧水を購入する場合、1,000円相当のポーチをプレゼント

▼よくある活用シーン

シーン施策例
ノベルティブランドロゴ入りのポーチや手鏡などをプレゼント
セット販売シャンプー購入者に、トリートメントの試供品をプレゼント
初回特典定期コース申込みで、専用の計量スプーンやシェイカーを同梱

よくある活用シーンは、すべて総付景品の扱いになります。商品の原価だけでなく、おまけ(景品)の仕入れ値が上限を超えていないか確認しましょう。

条件なしで誰でも応募できるキャンペーン:オープン懸賞

商品の購入やサービスの利用を条件とせず、誰でも応募できる形式を「オープン懸賞」といいます。 X(旧Twitter)のフォロー&リポストキャンペーンなど、SNSを活用した施策が該当します。

▼活用事例

企画タイプ内容景品例
SNS拡散公式Xをフォロー&リポストして応募ギフト券 1万円分
クイズ回答特設サイトでクイズに答えて応募海外旅行ペアチケット
コンテスト新商品の名前やキャラクター名を公募賞金100万円

オープン懸賞では、景品に対して上限額がないとはいえ、以下の行為は景品表示法(おとり広告・不当表示)に抵触します。

▼オープン懸賞の注意点(違反リスク)

注意項目NG例
架空の懸賞:おとり広告「100名様に当たる」と記載しながら、実際には1名にも発送していない、または極端に少ない数しか用意していない
恣意的な抽選:有利誤認抽選と謳いながら、実際はフォロワー数が多い人や関係者を選んでいる。選ぶ場合は、選考と書く必要がある
区分の誤り:一般懸賞化「誰でも応募OK」と謳いつつ、応募条件に商品購入レシートの画像添付を求める。これは一般懸賞になり、上限額規制の対象になる

誰でも応募しやすいオープン懸賞ですが、確実に景品を用意し、公平な抽選を行いましょう。実態と異なる運用は処分の対象となります。

景品表示法違反になりやすいNG表現と広告事例

広告運用において、悪意がなくても知識不足で法律違反になってしまうケースは少なくありません。ここでは、注意すべき4つのNGパターンと、正しい表記のルールを紹介します。

No.1表示で客観的な調査データがない

「業界No.1」や「売上1位」といった表現は、消費者に購買意欲を高める訴求力を持ちますが、客観的な裏付け(エビデンス)がなければ、優良誤認表示とみなされます。特に、自社調べのアンケート結果だけで、「顧客満足度No.1」と大きく打ち出してしまうケースです。

自社に都合の良いデータだけを集めたと判断されやすいため、必ず第三者機関による客観的な調査データを使用してください。また、広告に掲載する際は、「No.1」の表記のすぐ近くに、調査の出典元(調査機関名)、調査対象期間、比較対象とした競合などの範囲を詳しく記載する必要があります。

二重価格表示で比較対照価格の根拠が薄い

「通常10,000円のところ、今だけ5,000円!」といった二重価格表示で安さを強調する場合、比較元の価格(通常価格)に実態がないと、有利誤認表示になります。例えば、発売直後から一度も1万円で販売した実績がないのに、「通常1万円」と記載して5,000円で販売するのはNGです。

当店通常価格と比較する場合は、過去の一定期間(最近の8週間のうち過半数など)に、実際に当店通常価格で販売していた実績が必要となります。 メーカー希望小売価格と比較する場合も、メーカーのカタログや公式サイトで公表されている価格であることを確認し、万が一の調査に備えてキャプチャなどの証拠を残しておくようにしましょう。

期間限定キャンペーンを繰り返して実施する

「今だけ」「残り3時間」と焦らせて購入を促す手法はよく使われますが、実際には常に期間限定価格で販売している場合、違法となります。例えば、「本日限り半額」というカウントダウンタイマーをWebサイトに設置し、翌日になると自動でリセットされ、再び「本日限り」と表示されるような仕組みは、消費者を騙す行為にあたります。

消費者に「今買わないと損をする」と誤認させる演出は、行政処分の対象になります。キャンペーン期間を謳うのであれば、終了後は実際に価格を戻すか、販売を終了するなどの運用をしましょう。

SNS投稿で企業との関係性を明示しない

2023年10月からステマ規制が施行され、事業者が第三者を装って商品を宣伝する行為は禁止されました。 インフルエンサーに報酬や商品を渡して投稿を依頼しているにもかかわらず、単なる個人の感想であるかのように装うのは違反となります。また、自社の社員が身分を隠して、口コミサイトやSNSで自社商品を絶賛する行為も同様にNGです。

ステマとみなされないためには、投稿の冒頭や写真内など、消費者が一目でわかる場所に「#PR」「#プロモーション」「タイアップ投稿」といった関係性を明記してください。大量のハッシュタグの中に「#PR」を紛れ込ませるといった分かりにくい表記も、規制の対象となる可能性があります。

【保存版】広告公開前に使える景品表示法セルフチェックリスト

本記事の内容をまとめたチェックリストを掲載します。広告やキャンペーンを公開する直前に、このリストを使ってチェックしましょう。

▼景品表示法セルフチェックリスト

カテゴリ項目理由・対策
合理的根拠▢広告で謳っている効果を証明する客観的な根拠資料は手元にあるか不実証広告規制の対策
根拠のない効果効能は違反となります。資料は、すぐに提出できる状態で保管しましょう。
▢消費者庁から提出を求められた際、15日以内に資料を提出できる状態か
▢試験データの結果と、広告の表現内容に誇張はないか
景品の上限額▢キャンペーンの取引価額(購入額)の設定は正しいか計算ミス・勘違い防止
企画計画時だけでなく、公開直前にも再計算を行い、限度額を超えていないか確認しましょう。
▢景品の価格を原価ではなく、市場価格で計算しているか
▢総付景品(全員)と一般懸賞(抽選)の区分を間違えていないか
表記・表現▢根拠なく、最高・日本一・業界No.1などの最上級表現を使っていないか有利・優良誤認の防止
強調表現はリスクを高めます。消費者に過度な期待を抱かせないよう工夫しましょう。
▢絶対・必ず・100%などの断定的な表現を使っていないか
▢消費者が誤解するような画像のトリミングや加工をしていないか
チェック体制▢担当者の主観だけでなく、別部署や上長など複数人でダブルチェックを行っているか組織的なリスク管理
個人のスキルに依存せず、見落としを防ぐための表記チェック体制を整えましょう。
▢過去に、社内や競合他社で発生した違反事例をチーム内で共有できているか
▢判断に迷った際、弁護士や消費者庁へ相談するフローが決まっているか

うっかりミスによる違反を防ぐための最終確認として活用してください。

まとめ

景品表示法は、消費者が安心して商品を選べる環境を守るための法律です。意図しない違反を防ぐためにも、本記事のチェックリストを活用してリスクを管理しましょう。もし判断に迷う表現や、キャンペーンの適法性に不安がある場合は、専門家のサポートを受けることを推奨します。

景表法や不当表示に関するお悩みも、ぜひ京都薬事広告ラボまでお気軽にご相談ください。

▼参考文献

消費者庁「事例でわかる!景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック」

消費者庁「景品表示法関係ガイドライン等」

公正取引委員会「よくある質問コーナー(景品表示法関係)」

消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」


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投稿内には「PR」や「広告」といった表記を、必ず目立つ場所に記載しなければなりません。ステマ規制に違反した場合も措置命令の対象となるため、外部へ依頼する際はルールを確認しましょう。 不当表示を防ぐ!優良誤認と有利誤認のチェックポイント 景品表示法の違反事例で多いのが、商品やサービスを実際よりも良く見せる不当表示です。ここでは、特に注意が必要な優良誤認と有利誤認のチェックポイントを解説します。 品質や効果を実際より良く見せない 商品の中身や品質、規格について、実際よりも著しく良く見せる表示を「優良誤認表示」といいます。 キャッチコピーで消費者の関心を惹きたい場合でも、以下の表現には注意が必要です。 カテゴリNG事例効果・効能根拠なく「飲むだけで痩せる」というNo.1表示客観的なデータなしで「No.1」と表示品質・規格実際は違うのに「カシミヤ100%」と偽装原材料・産地外国産肉を「国産有名ブランド牛」と偽って提供 これらの表示は、裏付けとなる合理的根拠がない場合、不実証広告規制の対象として措置命令を受けます。消費者庁から提出を求められたら、15日以内に資料を出さなければなりません。 価格や取引条件を著しくお得に見せない 商品やサービスの価格、取引条件について、実際よりも著しく有利に見せる表示を「有利誤認表示」といいます。お得感の演出は売上に直結しますが、実態と異なる表示は違反です。 項目NG事例期間限定「今だけ」と謳い、常に同じ価格で販売初回無料定期購入が条件であることを隠して表示二重価格販売実績のない通常価格との比較 期間限定と謳いながらキャンペーンを繰り返すと、「今しか買えない特別な条件だ」と消費者が勘違いしてしまいます。 実際はいつでも同じ価格で購入できるのに、著しく有利であると見せかける行為は違反とみなされます。 打ち消し表示の文字サイズと配置に注意する メリットを強調する一方で、注意書きや条件(打ち消し表示)を小さく記載するのは避けましょう。消費者が認識できない注釈は、表示していないのと同じだと判断されます。 特にスマートフォンで確認する消費者は多く、画面が小さいため、注釈が確認できる文字サイズや配色、配置への配慮が必要です。 背景色と同化して読みにくい場合や、メリットの表示から離れた場所に記載がある場合は修正してください。消費者がパッと見て条件を理解できるデザインに整えましょう。 キャンペーン企画で必須!景品類の限度額チェックリスト キャンペーンを実施する際は、提供する景品の金額が法律の範囲内に収まっているかを確認する必要があります。ここでは、一般懸賞・総付景品・オープン懸賞の3パターンについて、上限額をチェックしましょう。 購入者対象の抽選キャンペーン:一般懸賞 商品やサービスの購入者を対象に、くじや抽選で景品を提供する形式を「一般懸賞」といいます。景品の上限額は購入金額(取引価額)によって決まり、キャンペーン全体の総額は売上予定総額の2%に収めてください。以下に、具体例を示しました。 ▼景品1つあたりの上限(最高額) 取引価額(購入額)上限額ルール具体例5,000円未満20倍まで1,000円のトライアルセットを購入して応募する場合、2万円までの景品(美顔器など)に設定5,000円以上10万円まで1万円の化粧品セットを購入して応募する場合、10万円までの景品(高級エステ・マッサージ券など) ▼キャンペーン全体の予算上限(総額) 例:新商品のサプリメントの売上目標が1,000万円の場合(1,000万円×2%=上限20万円) 景品の内訳合計額判定1万円の高級ドライヤー×20名20万円OK500円のギフト券×400名20万円OK1万円の高級ドライヤー×30名30万円NG:10万円オーバー 高額な景品を目玉にする際は、単価(最高額)だけでなく、キャンペーン全体の総額ルールも守れているか必ず計算しましょう。 購入者全員へのプレゼントや来店粗品:総付景品 条件を満たした人全員に景品を提供する形式を「総付(そうづけ)景品」といいます。 購入者全員へプレゼントや先着〇名様への粗品などが含まれます。 ▼景品の上限額 取引価額(購入額)景品の上限額具体例1,000円未満200円まで900円のサプリを購入する場合、150円のサプリケースをプレゼント1,000円以上取引価額の20%まで5,000円の化粧水を購入する場合、1,000円相当のポーチをプレゼント ▼よくある活用シーン シーン施策例ノベルティブランドロゴ入りのポーチや手鏡などをプレゼントセット販売シャンプー購入者に、トリートメントの試供品をプレゼント初回特典定期コース申込みで、専用の計量スプーンやシェイカーを同梱 よくある活用シーンは、すべて総付景品の扱いになります。商品の原価だけでなく、おまけ(景品)の仕入れ値が上限を超えていないか確認しましょう。 条件なしで誰でも応募できるキャンペーン:オープン懸賞 商品の購入やサービスの利用を条件とせず、誰でも応募できる形式を「オープン懸賞」といいます。 X(旧Twitter)のフォロー&リポストキャンペーンなど、SNSを活用した施策が該当します。 ▼活用事例 企画タイプ内容景品例SNS拡散公式Xをフォロー&リポストして応募ギフト券 1万円分クイズ回答特設サイトでクイズに答えて応募海外旅行ペアチケットコンテスト新商品の名前やキャラクター名を公募賞金100万円 オープン懸賞では、景品に対して上限額がないとはいえ、以下の行為は景品表示法(おとり広告・不当表示)に抵触します。 ▼オープン懸賞の注意点(違反リスク) 注意項目NG例架空の懸賞:おとり広告「100名様に当たる」と記載しながら、実際には1名にも発送していない、または極端に少ない数しか用意していない恣意的な抽選:有利誤認抽選と謳いながら、実際はフォロワー数が多い人や関係者を選んでいる。選ぶ場合は、選考と書く必要がある区分の誤り:一般懸賞化「誰でも応募OK」と謳いつつ、応募条件に商品購入レシートの画像添付を求める。これは一般懸賞になり、上限額規制の対象になる 誰でも応募しやすいオープン懸賞ですが、確実に景品を用意し、公平な抽選を行いましょう。実態と異なる運用は処分の対象となります。 景品表示法違反になりやすいNG表現と広告事例 広告運用において、悪意がなくても知識不足で法律違反になってしまうケースは少なくありません。ここでは、注意すべき4つのNGパターンと、正しい表記のルールを紹介します。 No.1表示で客観的な調査データがない 「業界No.1」や「売上1位」といった表現は、消費者に購買意欲を高める訴求力を持ちますが、客観的な裏付け(エビデンス)がなければ、優良誤認表示とみなされます。特に、自社調べのアンケート結果だけで、「顧客満足度No.1」と大きく打ち出してしまうケースです。 自社に都合の良いデータだけを集めたと判断されやすいため、必ず第三者機関による客観的な調査データを使用してください。また、広告に掲載する際は、「No.1」の表記のすぐ近くに、調査の出典元(調査機関名)、調査対象期間、比較対象とした競合などの範囲を詳しく記載する必要があります。 二重価格表示で比較対照価格の根拠が薄い 「通常10,000円のところ、今だけ5,000円!」といった二重価格表示で安さを強調する場合、比較元の価格(通常価格)に実態がないと、有利誤認表示になります。例えば、発売直後から一度も1万円で販売した実績がないのに、「通常1万円」と記載して5,000円で販売するのはNGです。 当店通常価格と比較する場合は、過去の一定期間(最近の8週間のうち過半数など)に、実際に当店通常価格で販売していた実績が必要となります。 メーカー希望小売価格と比較する場合も、メーカーのカタログや公式サイトで公表されている価格であることを確認し、万が一の調査に備えてキャプチャなどの証拠を残しておくようにしましょう。 期間限定キャンペーンを繰り返して実施する 「今だけ」「残り3時間」と焦らせて購入を促す手法はよく使われますが、実際には常に期間限定価格で販売している場合、違法となります。例えば、「本日限り半額」というカウントダウンタイマーをWebサイトに設置し、翌日になると自動でリセットされ、再び「本日限り」と表示されるような仕組みは、消費者を騙す行為にあたります。 消費者に「今買わないと損をする」と誤認させる演出は、行政処分の対象になります。キャンペーン期間を謳うのであれば、終了後は実際に価格を戻すか、販売を終了するなどの運用をしましょう。 SNS投稿で企業との関係性を明示しない 2023年10月からステマ規制が施行され、事業者が第三者を装って商品を宣伝する行為は禁止されました。 インフルエンサーに報酬や商品を渡して投稿を依頼しているにもかかわらず、単なる個人の感想であるかのように装うのは違反となります。また、自社の社員が身分を隠して、口コミサイトやSNSで自社商品を絶賛する行為も同様にNGです。 ステマとみなされないためには、投稿の冒頭や写真内など、消費者が一目でわかる場所に「#PR」「#プロモーション」「タイアップ投稿」といった関係性を明記してください。大量のハッシュタグの中に「#PR」を紛れ込ませるといった分かりにくい表記も、規制の対象となる可能性があります。 【保存版】広告公開前に使える景品表示法セルフチェックリスト 本記事の内容をまとめたチェックリストを掲載します。広告やキャンペーンを公開する直前に、このリストを使ってチェックしましょう。 ▼景品表示法セルフチェックリスト カテゴリ項目理由・対策合理的根拠▢広告で謳っている効果を証明する客観的な根拠資料は手元にあるか不実証広告規制の対策根拠のない効果効能は違反となります。資料は、すぐに提出できる状態で保管しましょう。▢消費者庁から提出を求められた際、15日以内に資料を提出できる状態か▢試験データの結果と、広告の表現内容に誇張はないか景品の上限額▢キャンペーンの取引価額(購入額)の設定は正しいか計算ミス・勘違い防止企画計画時だけでなく、公開直前にも再計算を行い、限度額を超えていないか確認しましょう。▢景品の価格を原価ではなく、市場価格で計算しているか▢総付景品(全員)と一般懸賞(抽選)の区分を間違えていないか表記・表現▢根拠なく、最高・日本一・業界No.1などの最上級表現を使っていないか有利・優良誤認の防止強調表現はリスクを高めます。消費者に過度な期待を抱かせないよう工夫しましょう。▢絶対・必ず・100%などの断定的な表現を使っていないか▢消費者が誤解するような画像のトリミングや加工をしていないかチェック体制▢担当者の主観だけでなく、別部署や上長など複数人でダブルチェックを行っているか組織的なリスク管理個人のスキルに依存せず、見落としを防ぐための表記チェック体制を整えましょう。▢過去に、社内や競合他社で発生した違反事例をチーム内で共有できているか▢判断に迷った際、弁護士や消費者庁へ相談するフローが決まっているか うっかりミスによる違反を防ぐための最終確認として活用してください。 まとめ 景品表示法は、消費者が安心して商品を選べる環境を守るための法律です。意図しない違反を防ぐためにも、本記事のチェックリストを活用してリスクを管理しましょう。もし判断に迷う表現や、キャンペーンの適法性に不安がある場合は、専門家のサポートを受けることを推奨します。 景表法や不当表示に関するお悩みも、ぜひ京都薬事広告ラボまでお気軽にご相談ください。 ▼参考文献 消費者庁「事例でわかる!景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック」 消費者庁「景品表示法関係ガイドライン等」 公正取引委員会「よくある質問コーナー(景品表示法関係)」 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

  • 2026.03.02|読み物

    景品表示法×薬機法|特許・臨床データ・アンケート結果・ビフォーアフター写真の表記ルール

     美容広報や広告で説得力を持たせるために活用する、根拠となる数値やデータ。しかし、見せ方を一歩間違えてしまうと景品表示法や薬機法に抵触し、ブランドの信頼を損なうリスクになってしまいます。今回は、強みとして見せたい「特許・臨床データ・アンケート結果・ビフォーアフター写真」の掲載における表記ルールと、広告公開前に確認したいチェックポイントをまとめました。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「特許」  美容広告の実務において、最も勘違いしやすい項目が特許の扱いです。「特許を取得している」という証は揺るぎない事実として存在しますが、化粧品・美容機器の広告では原則として表示が禁止されています。他国で特許を取得した場合も同様、日本で広告を展開する際は記載不可となります。 チェックポイント ・特許取得済みの表記は不可(国内外の技術、特許番号の明記を問わず)  特許の表示は、消費者に「特許があるから効果がある」「特許があるから安全」という過度な期待を抱かせる可能性があります。 また、特許庁という公的機関が、あたかもその製品の効能や安全性を「お墨付き」として保証しているような誤認を与えるため、医薬関係者等の推せんという薬機法のNG項目にも該当します。美容雑貨や健康機器においても、特許表示は同様にNGです。 日本化粧品工業連合会|化粧品等の適正広告ガイドライン:F11 医薬関係者等の推せんについて・F11.3 特許について一般社団法人 日本ホームヘルス機器協会|家庭向け美容・健康関連機器 適正広告表示ガイド:資料3 特許の表示について NG例 特許取得の製法だから安心 特許技術による製品 特許成分配合で効果が期待できる  また、容器構造に関する特許、美容効果と無関係な構造物(椅子・ミラー)など、美容効果と直接結びつかない事項に限り、事実として淡々と記載するという条件で検討の余地があります。ただし、「効果」「安全」「優位性」を連想させると違反表記と判断されるため、実務上は原則使わないという判断が堅実です。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「臨床データ」  臨床データや実験例は説得力が高い反面、薬機法において記載が厳しく制限されている領域です。医薬品等には、薬事承認を受ける際に提出される治験データや各種試験結果など、さまざまな科学的データが存在します。これらは有効性や安全性を裏付ける重要な資料ですが、化粧品などの美容広告での使用は基本的に禁止とされています。 チェックポイント ・臨床データを広告に掲載することは原則禁止(文章、画像、グラフ等含め)  臨床データや実験例、治験データなどの提示により、「効果の保証」や「医療的裏付けがある」といった強い印象を与えます。臨床試験結果を前面に出す構成は、医薬品、美容医療並みの効果があると一般消費者に誤解を生じさせる可能性が高いため、化粧品では標榜することができません。 NG例 臨床試験でシワ改善を実証 医師監修の実験で効果を確認済み 臨床データによる高い美白効果  極めて限定的ですが、OTC医薬品や指定医薬部外品、マスクの素材などは表記することが可能です。化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)については、原則として一切の臨床データ表示が不可となります。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「アンケート結果」  アンケート結果などの「調査情報データ」は、一定の条件を満たすことで広告表示が可能です。化粧品の場合は、民間の団体・企業が独自に行った公開・非公開調査など、外部機関が行った私的情報の表示が可能となります。外部機関の名称・調査期間・対象者数・調査方法を明示し、データに信頼性と公平性が認められることを条件とします。なお、自社調べや社内アンケートは、信頼性や公平性に欠けるとされることが多いです。 チェックポイント OK例〇〇満足度98%|リサーチ会社A社の調査機関による。調査機関20XX年XX月〜XX月。当社製品の購入者1,000人へのアンケート結果に基づく。 明記する記載項目・調査機関名(例:リサーチ会社〇〇社調べ)・調査期間(例:20XX年X月〜X月)・調査対象(N数)(例:当社製品購入者 1,000名)・調査方法(例:インターネットアンケート)  化粧品の場合、アンケート結果として表示できるのは、使用方法・使用感・香りの嗜好性に関することのみとなり、製品の性能そのもの(効能効果、安全性、発現程度、成分)を裏付けるような調査結果は認められません。製品の試験データではなく、実際に使用した人の評価を調査し、その結果を表示します。 NG例 美白効果を感じた方90% うるおい実感99% シワ改善95%  化粧品広告ガイドラインでのルールを遵守しつつ、調査内容がわかるように概要をはっきりと記載した、調査結果の適正な引用の確認が必要となります。また、調査情報をグラフや表にして記載することも可能です。誤解を与えるスケール変更やトリミング、強調表現にはご注意を。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「ビフォーアフター写真」  ビフォーアフター(比較)写真は、一目で変化を伝えられる強力な訴求ですが、薬機法においては「虚偽誇大広告」とみなされるリスクが高い項目です。承認以上の高い効能効果・即効性や効果持続時間の保証・安全性の保証などの印象を与えた場合、虚偽誇大広告と判断される可能性があります。 チェックポイント OK例洗浄:汚れた肌と洗浄後の肌を並べて使用する保湿:塗布前と塗布後の肌を並べて使用する 掲載ルール・撮影条件を統一する(人物・照明・角度・距離など)・化粧品の効果範囲内に留める(清浄・保湿・保護など)  改善を保証するような見せ方に寄せてしまうと、虚偽誇大広告と判断されてしまいます。また、症状の緩和や治癒、完治、化粧品の効果範囲を超える表現(シミを消す、シワを消すなど)、レタッチや加工による強調もNGです。 NG例 シミが完全に消えて見える写真 深いシワがなくなったように見える写真 3日で美白、安心安全、などの保証表現  ビフォーアフター写真を含め、特許・データ・アンケート結果など、本来はブランドの強みとして訴求したい内容であっても、ルールの理解や掲載方法を誤ると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。  違反の多くは「悪意」ではなく、“良かれと思った強調”や“説得力を持たせたい工夫”から生まれます。だからこそ広告公開前のチェックは、ブランドの価値を守り、信頼を積み上げていくための設計プロセスだと考えます。本記事のチェックポイントが、美容広告づくりとブランド向上の一助となれば幸いです。   伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

  • 2026.02.27|読み物

    景品表示法×薬機法|美容広告で注意すべき比較・誹謗表現のルールとNG例

     景品表示法は、「消費者に誤認を与えないか」という視点から表示を規制する法律です。美容広告・広報の現場では薬機法が優先されがちですが、実際に炎上や行政指摘につながりやすいのは景品表示法上の不当表示であるケースも少なくありません。  本記事では特に指摘を受けやすく、ブランドイメージを損なうリスクも高い「比較(優位性アピール)」と「誹謗(他者否定)」に焦点を当て、美容広告におけるNGポイントと実務上の考え方を整理しました。 消費者と情報を守る「景品表示法」の役割とは  景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)とは、商品やサービスを一般消費者に販売・提供する際に、事業者が必ず留意しなければならない法律です。不当な表示(ウソや大げさな表現・景品等)を禁止し、消費者が自主的かつ合理的に商品を選べる環境を守るために存在しています。 景品表示法が規制する「不当表示」 優良誤認表示:商品・サービスの内容や規格が、「実際よりも著しく優れている」と誤認させる表示。(「最高峰」といった根拠のない最上級表現や、裏付けが不十分なNo.1表示など) 有利誤認表示:価格や数量などの取引条件が、「実際よりも著しく得だ」と誤認させる表示。(不適切な二重価格や、今だけ・期間限定としながら実際には常態化している、おとり広告など)  昨今は、一般消費者に誤認させる恐れがあるとして、内閣総理大臣が指定する不当表示(ステルスマーケティング規制など)の監視も強化されています。さらに美容広告では、項目により細分化された薬機法のルールが重なるため、どちらか一方だけを確認するのではなく、二つの視点を前提とした広告設計が求められます。 薬機法 第66条(誇大広告等の禁止):何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。引用:保健医療局 医薬品医療機器等法(抜粋) 「比較・誹謗表現」のルールと注意点  景品表示法にまつわる細かなチェック項目は、最大級表現・価格表記・技術や成分に関する記載など多岐にわたりますが、それらすべてに「優位性」というキーワードが共通しています。「他社より優れていると表現したい」「どこよりもお得だと印象付けたい」「技術や成分の凄さを強く打ち出したい」という思いが先行すると、気づかないうちに不当な比較や他社への誹謗へと足を踏み入れてしまいます。  近年ではアフィリエイト広告やインフルエンサーマーケティングの普及により、広告主は低コストでダイレクトに消費者の感情へ訴えかけることが可能になりました。しかし、SNS投稿やレビュー記事、LPでの訴求など、表現の自由度が高まった一方で、行き過ぎた比較や否定訴求、根拠の曖昧な比較や過度な優位性アピールが急増しているのも事実です。こうした状況を受け、美容広告においても景品表示法への理解とその重要性が年々高まっています。 美容広告のルール:やってはいけない「比較表現」  比較表現・比較広告とは、競合他社の商品と自社商品を並べ、自社の内容や取引条件が優れているとアピールする手法です。差別化を図るうえで有効な方法ではありますが、美容広告での取り扱いには慎重さが求められます。 化粧品等における比較 医薬品等(化粧品含む)の広告では、ライバル会社との比較広告が原則として認められていません。・「A社製品よりも効果が高い」といった明示的比較・「一般的な他社製品とは違う」といった暗示的比較これらは、消費者に「他社より効く」という誤認を与えるだけでなく、後述する「誹謗」にもつながりやすいため、避けることを基本とします。 自社製品との比較 自社製品同士の比較は、6つの適正ルールを満たすことで掲載が可能です。 名称の明示: 比較対象となる自社製品の名前をはっきり書くこと 目的の同一性: 同じ目的で使用される製品同士であること 販売実績: 比較対象が現在市販されている、または直近まで販売されていたこと 客観的根拠: 具体的数値や根拠を、公的データ等から正確に引用していること 認識の容易性:商品の仕様や特徴など、比較事項が消費者に分かりやすい内容であること 調査の妥当性: 社会通念上、妥当と認められる調査方法に基づいていること 「リニューアルでさらに効果が進化」といった曖昧な表現ではなく、具体的かつ検証可能な情報であることが求められます。 美容広告のルール:絶対NGな「誹謗表現」  美容広告において、他社や他社製品を誹謗・中傷する表現は絶対にNGです。ここでいう誹謗表現とは、消費者に有益な情報を提供するためではなく、単に競合他社やその製品を陥れるために、あえてその欠点やマイナス面を指摘することを指します。 内容が事実に反している場合はもちろん、たとえ事実であっても誹謗・中傷はNG 特定の成分や処方を用いていないことを、過度にアピールする表現はNG 特定の成分や処方を採用している製品と比べ、安全性をアピールする表現はNG(例:酸化防止剤や防腐剤など) たとえ法的にグレーゾーンであっても、他者を下げて自社を上げる手法は、今のSNS時代において「不誠実なブランド」というラベルを貼られる原因になります。美容広告にとって、誹謗表現を避けることは法律を守るためだけではなく、ブランドの品位と信頼を守る、長く愛されるために不可欠な戦略であると捉えましょう。 「比較・誹謗表現」のNG例と解説  良かれと思って書いたコピーが、実は「他社への攻撃」や「不当なアピール」になっているケースも少なくありません。美容広告で特に触れる機会の多い、優良誤認表示の代表的なNGパターンをご紹介します。 他社・他製品を想起させる否定表現(誹謗・中傷)  特定の社名・製品名を出していなくても、既存のカテゴリーや他社の仕様を否定する表現は「誹謗広告」とみなされます。 NG例 まだ、ベタつくクリームで我慢していますか? 界面活性剤入りの化粧品は、もう卒業 従来の〇〇成分は肌トラブルの元になりがち 肌に影響を及ぼす可能性のある〇〇成分は不使用 他社製品が「劣っている」「問題がある」「危険かもしれない」と暗示し、不安を煽る訴求は誹謗広告とみなされます。配合の有無や量に関して記載することが多い、成分に関する表現は特に注意が必要です。 根拠や条件が不明確な比較表現  比較対象や評価基準が曖昧なまま優位性を示す表現は、消費者に実際以上の差を印象づける「有利誤認」の典型例です。 NG例 一般的な〇〇に比べて保湿力が高い 他社より安くて高品質 美容賢者が必ず選ぶ高コスパ美容液 業界トップに立つスキンケアシリーズ 「一般的」とは何を指すのか、「他社」とはどの範囲か、「美容賢者」とは誰で、何人で、どのような基準で選んだのか、「業界トップ」とは何の指標においてトップなのか、これらが明確でない場合、優良誤認・有利誤認表示と判断されるリスクがあります。 根拠のない「最大級・最上級」表現  インパクトを与えるワードとして「No.1」や「最高」という言葉を使いたくなりますが、これには調査機関名、調査時期、有効回答数、調査方法などを明確に記載する必要があります。 NG例 日本一のうるおい実感 最高峰のエイジングケア ビタミンC含有量No.1 史上最強の美白 「No.1」「最高」といった最大級・最上級表現は、客観的な調査結果や裏付け資料がない限り使用できません。また、薬機法の視点では効果効能に限らず、安全性の保証に関する最大級表現もNGとなります。 「比較・誹謗表現」に寄らない美容広告の考え方  他社との比較や優位性の誇示は、短期的には目を引くかもしれませんが、ブランドの資産にはなりません。これからの美容広告に求められるのは、他者を下げる「競争」ではなく、自社の価値を磨き上げる「選択理由の創造」であると考えます。 視点を変える選択理由の創造ポイント 「結果」ではなく「製造プロセス」を語る肌がどうなるか(成分が及ぼす効果など)は薬機法の制限を受けますが、製品がどう作られたか(事実による解説)は語ることができます。☑️ 開発背景、歴史、製造工程のこだわり、技術背景など、揺るぎない「事実」にスポットを当て、製品の強みを可視化します。例)最高の浸透力と製造技術 → 300回の試作を経て辿り着いた独自製法 「性質・使用感・印象」を言語化する浸透力が高いなどの優位性を示す機能比較をやめ、五感に訴えるパーソナルな「感性表現」へと変換します。☑️ クリーンなイメージを大切にする美容業界では、不安を感じるような比較・誹謗表現ではなく、なりたい自分に近づけるようなポジティブワードを選びます。例)一般製品は保湿効果が低く意味がない → 未来の自分へ贈る心地よい香りのうるおいケア 主語を「商品」から「人」へ「この製品は凄い」という売り手軸の視点を、「この製品があることでどう変わるか」というユーザー軸の視点へ切り替えます。☑️ 生活、行動、習慣などライフスタイルに寄り添う表現にすることで、肌への直接的な言及を避けつつ、深い納得感を訴求できます。例)最高峰のスキンケア → 忙しい日々の中で自分を慈しむ5分間のスキンケア 「比較・誹謗表現」を回避する美容広告設計まとめ  誠実に情報を伝えることでブランドや製品が強みを蓄え、ポジティブかつ自然な差別化へとつながります。広告表現のチェックは、本来「言葉を削る作業」ではありません。大切なのは、「作り手の熱量や意図を汲み取り、どうすれば法規制を遵守しながら、その想いを最大限に残せるか」という視点です。真摯に言葉を発信して実績を重ねていく広告設計こそ、ファンを増やす近道だと考えます。 景品表示法・薬機法視点のチェックリスト 景品表示法は「優位性の見せ方」を規律する法律 「No.1」「最高」などの最上級表現は根拠明示が前提 比較する場合は、対象・条件・数値・調査方法を明確にする 他社を想起させる否定や不安喚起は誹謗広告とみなされるリスクがある 医薬品等では他社比較は原則NG(明示・暗示ともに不可) 自社比較は一定条件下で可能だが、客観的事実が必須 ブランディング・編集者視点のチェックリスト 優位性ではなく「選ばれる理由」を語る 結果ではなくストーリーを描写する 肌への断定ではなく、設計思想や技術背景へ軸を移す 生活・時間・行動と結びつける表現に変換する 主語を「商品」から「人」へ移す 差別化ではなく、価値観の共鳴をつくる  伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

  • 2026.02.02|もっと知りたい薬事広告

    景品表示法の課徴金事例を解説!NGラインと回避策【2025年12月】

    課徴金の納付や返金対応は、企業のブランドにダメージを与えます。2025年12月、消費者庁は新たに4つの行政処分や計画認定を公表しました。 この記事では、2025年12月に公表された4事例をもとに、現場が今すぐチェックすべきNGラインと回避策を解説します。最新の違反事例からNGラインを整理し、実務で使える判断基準を身につけましょう。 2025年12月公表の最新違反事例4選 2025年12月、消費者庁が公表した景品表示法違反の事例を4つ解説します。最新の処分事例から、自社の表示内容を確認する際の参考にしてください。 【課徴金】株式会社エムアンドエム(商品:アンリンクル) エムアンドエムが588万円の支払い命令を受けた理由は、アフィリエイトサイトや漫画広告で過度な即効性を演出したためです。広告では「数秒で肌がピーン」「シワが完全消滅」といった、化粧品の効果効能範囲を超える表現が多用されました。 優良誤認表示と判定された項目と内容 項目内容対象商品医薬部外品:アンリンクル違反表示「シワ解消効果」を謳う加工写真処分内容課徴金588万円 消費者庁は表示の裏付けとなる資料提出を求めましたが、合理的根拠とは認められず、優良誤認表示と判断されました。不当表示の決定を、アフィリエイターやASPに委ねていた実態が判明しています。外部が作成した広告であっても、広告主の管理責任が問われました。個人の感想や漫画形式であっても、一般消費者に、事実とは異なる著しい効果があると受け取られる表示であれば、優良誤認と判断される可能性があります。 広告主は、根拠のない誇張表現がないか、厳しく内容を確認してください。 消費者庁「株式会社エムアンドエムに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について」(2025年12月2日) 【措置命令】SB C&S株式会社(商品:INVOLULTRAなど) SB C&S株式会社はスマートフォン向けコーティング剤の表示で、パッケージに「強固なガラス被膜でキズから対象製品を保護」と記載し、SIAAマークを用いて「抗ウイルス・抗菌」性能を強調していました。 消費者庁へ試験データを提出したものの、表示を裏付ける合理的根拠とは認められませんでした。優良誤認表示と認定され、再発防止を求める措置命令を受けています 。SIAAマークを取得していても、広告で「キズを防ぐ」「ウイルスを減少させる」と断定的に表現する場合、広告コピーに合致したエビデンスが必要です。担当者は、試験内容が広告コピーの主張を100%裏付けているか確認しましょう。 消費者庁「SBC&S株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」(2025年12月18日) 【確約手続】株式会社千葉ロッテマリーンズ(ファンクラブ特典) 株式会社千葉ロッテマリーンズは、ファンクラブ入会特典の告知で「有利誤認」の疑いを受けました。令和7年1月17日郵送のダイレクトメール(DM)で、入会すれば選手の直筆サインボールを全員に渡す表現を用いたのが、不当表示と疑われた理由です。 有利誤認の疑いを受けたポイント 項目DMの表示内容実際の内容特典提供の条件入会後にハガキ提示でサインボールを渡す特典を受け取れるのはハガキ持参者の一部限定景品の提供範囲入会者全員がサインボールをもらえる印象景品数に限りがあり、一部の者のみに提供 ハガキを提示すれば、確実にサインボールを受け取れる印象を与えましたが、実際は一部の会員に限定されていました。有利誤認の疑いに対し、球団側は年会費の一部返金を含む確約計画を申請し、認定を受けています。確約手続は、行政処分が下る前に自ら是正案を出し、認められれば措置命令を免れる制度です。郵送DMも消費者庁による景品表示法の取り締まり対象となる事実を認識し、正確な表記を徹底してください。 消費者庁「株式会社千葉ロッテマリーンズから申請があった確約計画の認定について」(2025年12月23日) 【確約手続】SOELU株式会社(フィットネスの「受け放題」範囲) SOELU株式会社はフィットネスサービスの「受け放題」表現で、確約計画の認定を受けました。広告では「ヨガ・マシンピラティス・よもぎ蒸しなど全部受け放題」や「月々1,980円〜でここまでできる!」といった表現が、実際全てのサービスが受け放題になるわけではありませんでした。 「全部」や「使い放題」といった表現は、すぐ近くに例外条件を強調表示を配置する必要があります。調査通知後、不当表示の疑いに対し、自ら是正措置計画を策定・申請する確約手続を活用し、違反認定を回避しました。サービスの実態を正確に反映させる社内チェック体制を構築し、過剰な広告コピーを未然に防ぎましょう。 消費者庁「SOELU株式会社から申請があった確約計画の認定について」(2025年12月16日) 事例からわかる課徴金対象になりやすいNGパターン 2025年12月の処分事例を分析すると、高額な課徴金や措置命令に直結しやすい表現には共通のパターンがあります。よくあるNGパターンが、法規制の対象となる原因について、整理しました。 実証データなしで、効果やNo.1を謳っている 客観的なデータがないのに、効果がありそうと期待させる表現は、優良誤認として厳しく追求されます。 断定的な効果の訴求:「シミが消える」「シワがなくなる」などの変化を、例外なく保証するかの表現 効果の強さに比例したエビデンス:「世界初」「唯一」などの強さを表す言葉には、客観的な試験結果や第三者機関の調査データが必要 不適切なNo.1表記:自社に都合の良い集計のみで「業界No.1」を掲げ、実態以上の品質を装う表示 消費者に「世界初」や「No.1」で商品の良さを示す場合は、証明できるデータを準備しましょう。 打消し表示(※)が小さく、消費者が認識できない メリットを強調する一方、デメリットや注意を隠す手法は不当表示とみなされます。 問題となる表示形式不備内容文字サイズ強調箇所に比べ、重要な条件(打消し表示)を極小文字で記載。配置スマホ画面でスクロールしないと見えない、離れた位置に注釈がある視認性背景色と文字の色を似せ、意図的に読み飛ばさせるデザイン。 注釈は、メインの言葉のすぐ近くで、スクロールしなくても確認できる視認性を確保しなければなりません。 期間限定ではないのに「今だけ」を繰り返している 実際よりお得だと消費者を勘違いさせる条件提示は、有利誤認と判断されるリスクがあります。 偽りのカウントダウン: 「キャンペーン終了まであと〇時間」と表示しつつ、期限後に自動でリセットされるタイマー 常態化した限定価格: 「今だけ」と謳いながら、実際は長期間同じ価格で販売を継続 実績のない比較価格: 直近の販売実績がない通常価格を引き合いに出し、安さを不当に演出 「今すぐ判断しなければならない」とする消費者の焦りを不当に利用する表示は、よく行政から問題になる箇所です。 課徴金制度の仕組みと企業が負うリスク 景品表示法に違反した場合、行政処分だけでなく多額の金銭負担や社会的な信用の失墜を招いてしまいます。ここでは、違反した場合のリスクについて、説明します。 対象商品の売上額3%が課徴金として請求される 違反行為を継続した期間(最大3年間)の売上額に対し、3%の納付を命じられます。不当表示の事実を認識していなかった状況でも、確認を怠っていれば支払い義務が発生します。売上額5,000万円未満(課徴金計算額150万円未満)に該当すれば、金銭の納付自体は免れますが、売上規模を問わず不当表示の事実は認定されるので、企業の価値は失うでしょう。 課徴金以外に社名公表や返金対応の負担が発生する 金銭的な損害以外にも、以下の3つの損害が予想されます。 実名の公表:消費者庁の公式サイトにて、社名、違反内容、代表者名が世間に広く周知される 信頼の崩壊:報道やSNSでの拡散により、これまでの実績が一瞬で否定される 現場の疲弊:顧客への返金作業や問い合わせ対応に、社内の貴重な人員が長時間拘束される 金銭を支払えば解決する問題ではありません。公表された事実は記録として残り続け、将来的な取引や採用活動にまで影響します。 確約手続を利用して課徴金納付を回避する 消費者庁から調査の通知を受けた後、自ら改善計画を提出して認定を受ける確約手続を活用できます。是正計画が認められれば、措置命令や課徴金の納付命令を出されずに済みます。千葉ロッテマリーンズやSOELUの事例のように、返金措置を含む計画を申請して認定を受け、行政処分を回避したケースが代表的です。 今日からできる広告リスクの回避策 景品表示法に違反するリスクを排除し、有利誤認や不当表示、景品類の制限などによる行政処分を未然に防ぐ対策を挙げます。 広告表現の根拠資料をファイリングしておく 効果や性能を謳う際は、試験結果などの客観的なエビデンスを事前に準備してください。消費者庁から提出を求められた際、指定の期間内(通常15日程度)に揃えられない状況は不当表示とみなされます。すぐに資料は提出できるよう整理し、社内全体で共有可能な状態に保つ体制にしておきましょう。 クリエイティブ内の打消し表示を大きく目立たせる 「※」の注釈は、メリットを謳う強調表示のすぐそばに配置します。文字サイズは以下の基準を参考に、消費者が判断できる大きさを確保してください。 チラシ・パンフレットなどの紙媒体: 原則として8ポイント以上 テレビ・動画広告: 画面の高さの25分の1以上 Webページ・スマートフォン: 強調表示の文字サイズの4分の1以上(最低12〜14ピクセル程度) スマホ画面は解像度により見え方が変わります。強調表示と比較して極端に小さくならないよう、必ず実機で視認性をテストしてください。消費者が、条件の認識漏れがないようにします。 外部の専門機関に広告表現のチェックを依頼する 社内チェックのみでは、自社製品への愛着や売上目標が優先され、判断基準が甘くなりがちです。制作担当者が「これくらいなら大丈夫」と過信し、消費者が受ける印象とのズレや、最新の規制ルールを見落とす事態を招きます。 薬機法や景表法に精通した専門家による第三者視点を取り入れると、違反のリスクを大幅に抑えられます。判断に迷う表現や特典の提供上限については、自己判断で済ませず、専門機関の見解を仰いでください。京都薬事広告ラボでも、ご相談可能です。 まとめ 景品表示法違反は、課徴金による金銭的損失だけでなく、社会的信用も失う重大なリスクです。2025年12月の事例が示すように、漫画広告や特典表示、「受け放題」などの表現も厳しく監視されています。売上とコンプライアンスを両立させるため、迷ったときは専門家のチェックを活用しましょう。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

  • 2026.01.28|読み物

    年間戦略キーワード|製品ステータス×季節×薬機法で設計する美容広告と広報

     美容広告・広報の現場では、季節やイベントのタイミングとともに、製品ステータスを判断軸に設計する場面が多くあります。新商品の勢いをどう作るか、定番品をいかにリマインドするか、高価格帯の納得感をどこに置くか。求められる言葉は、同じ季節でも大きく異なります。  本記事では、「新商品・定番・高価格帯」という3つのステータス軸に分け、季節要因と薬機法を掛け合わせたキーワードの設計図をご紹介します。広告・PR・コンテンツ制作などクリエイティブの枠組みとしても使える、薬機法リスクを踏まえた言葉選びのヒントを実務向けのメモとしてまとめました。 もくじ ■ 1〜3月|自己更新・リセット期■ 4〜6月|環境変化・コンディション調整期■ 7〜9月|夏肌体感・セルフケア強化期■ 10〜12月|自己充足・肌マネジメント期 1〜3月|自己更新・リセット期  「自分を新しくしたい」というポジティブな意欲が高まる時期。一方で、年度末に向けた忙しさも加速するため、「今の生活を変えずに質を上げたい」という効率性へのニーズが共存します。 冬〜春の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ ライフスタイルの起点と、新しい自分へのマインドリセット ■ 新年・新習慣・新生活・新しいチャレンジ・切り替え・冬の終わり・春のはじまり・卒業 新商品の提案 入り口を狙うキーワード:「新習慣ケア」「ベースづくり」「仕込み美容」「朝活スキンケア」「ナイトルーティン」「自分らしさを磨く」 薬機法エディター視点:新年、新生活準備のタイミングは「変わりたい」という意識が自然と高まる時期です。広告では、これまでの自分を否定するのではなく、新しい自分への一歩をやさしく後押しする表現が適しています。変化を断定せず、利便性や続けやすさ、モチベーションにつながる価値に落とし込むことで、薬機法リスクを抑えた訴求がしやすくなります。 定番を育てたいとき 帰還場所をつくるキーワード:「変わらず使える」「戻ってくる一本」「迷った時はこれ」「おかえりスキンケア」「いつもそこにある存在」 薬機法エディター視点:新しいものを試したくなる時期だからこそ、「変わらないこと」への安心感や信頼感をエモーショナルに訴求することが有効です。なぜ定番品として展開し続けているのか、その理由を成分や使用感とあわせて丁寧に言語化することで、薬機法リスクを抑えながらブランド価値を積み上げる設計が可能になります。一方で、口コミ表現の使い方や、実態以上に期待感を煽る誇大表現には注意が必要です。 高価格帯の切り口 キャリアの必要経費に繋げるキーワード:「未来投資」「整える時間」「心の余白」「スキンケアのキャリアアップ」「自分を信じるための一本」 薬機法エディター視点:単なるご褒美や贅沢ではなく、「戦い抜くための基盤づくり」に着地し、キャリアやライフスタイルをアップデートするための自己投資として位置づけます。成分や機能の説明に寄せすぎず、自分にとって大切な時間やモノに向き合う体験、ライフスタイル、キャリア軸で語ることで、高価格帯ならではの納得感を構築できます。なお、鎮静・再生・若返りなど医療的ニュアンスを含む表現は、文脈を問わず慎重なチェックが必要です。 ★ 年間戦略キーワード|【備える】スタート&リセット期の美容PR・広報戦略(1月〜3月) 4〜6月|環境変化・コンディション調整期  紫外線や湿度、生活の変化といった「環境ストレス」が目に見えて増える時期。新生活のスタートやGW、ジューンブライドなど人前に出る機会も多いため、不安を煽るのではなく「万全な自分でいたい」という前向きな準備心を刺激する表現が有効です。 春〜初夏の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ ゆらぎや紫外線を「恐れ」ではなく、整えることを楽しむ「前向きな準備」へシフト ■ 梅雨・気温差・ゆらぎ・花粉・紫外線・キャリア・花嫁・新生活・旅行・休暇 新商品の提案 変化に付き合うキーワード:「守る美容」「快適時間」「移り変わる季節に」「寄り添い設計」「まとう心地よさ」「バリア発想」 薬機法エディター視点:断定的かつ過剰な表現は避け、心地よく過ごすための選択肢として「守る美容」を設計します。紫外線や湿度といった季節要因は事実として淡々と提示し、不安要素を強調しないことが前提に。なりたい自分像や生活シーンへ自然に移すことで、薬機法リスクを抑えつつ前向きな印象を残せます。春らしいポジティブなカラーや軽やかなパッケージを活かしたレイアウトも、重さを感じさせない表現として有効です。 定番を育てたいとき お守りキーワード:「年中無休の愛用品」「お守りコスメ」「ブレない肌演出」「季節を問わず頼れる一本」「すすめたくなる定番品」 薬機法エディター視点:心身ともにコンディションがゆらぎやすい季節だからこそ、「これがあれば大丈夫」という安心感と判断材料を丁寧に提示します。新作とのセット使いやシリーズ比較を用いた、「なぜ選ぶのか」という理由を再定義する設計も有効です。また、オールシーズン対応に舵を切ると、長く愛用されるポジションを確立できます。安全性の保証表現や他社誹謗、効果の断定には引き続きご注意を。 高価格帯の切り口 パーソナルに定着させるキーワード:「上半期ベスコス」「自分流美容」「パーソナルケア」「妥協しない肌準備」「私の先回りケア」 薬機法エディター視点:「春の肌荒れに効く」「シミトラブルを未然に防ぐ」といった症状訴求はNGのため、「整える」というニュアンスに軸足を置いた表現が◎。高価格帯ならではの多機能性や開発背景へのこだわりを、贅沢感のある言葉に落とし込み設計します。単一アイテムの機能説明に留めず、「パーソナル提案」として肌タイプ別・年齢別コンテンツを併用すると、納得感のある選択理由も構築できます。 ★ 年間戦略キーワード|【整える】五感とポジティブワードで伝える美容広告(4月〜6月)  7〜9月|夏肌体感・セルフケア強化期  夏が長期化し、終わらない暑さへの疲れが続く時期は、「なぜこのケアが必要なのか」を深く納得してもらう論理的な訴求がカギです。過酷な環境と無理なく付き合うために、ポイントを絞りコンスタントな提案を行い、長い夏を美容広告と広報のチャンスに変えます。 夏〜初秋の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ 過酷な環境を「快適」に変え、学びにより継続のハードルを下げる ■ 暑さ・汗・皮脂・紫外線・日焼け・長い夏・夏休み・レジャー・バカンス・旅行 新商品の提案 夏を味方にするキーワード:「耐えずに楽しむ」「夏に向き合う」「-〇℃の解放感」「夏休みのこっそり美容」「ひんやりクーリングケア」「スキンケアUV」 薬機法エディター視点:UVカット効果のない化粧品において、日焼け・赤み・シミといった結果に言及する表現はNG。アフターケアについても、冷感やうるおい補給といった体感表現に留め、効果の保証を想起させない言葉選びを徹底します。旅行・アウトドア・オフィスなど使用シーンを具体化する場合は、クーリング感や開放感、香りといった五感要素を主役に据えることで、リスクを抑えつつイメージ豊かな訴求が可能になります。 定番を育てたいとき 教育型キーワード:「夏枯れ」「夏に続けるうるおいケア」「皮脂に悩む夏のクレンジング」「成分で選ぶスキンケア」「シグネチャーのUVケア」 薬機法エディター視点:なぜ夏こそこのケアが必要なのか、なぜ定番として支持され続けているのか、アイテムの特性にしっかりと寄り添った教育型コンテンツで深掘りをすることで、製品の魅力や立ち位置が自然と伝わります。効果効能に踏み込みやすいテーマだからこそ、化粧品は56項目内の「清浄」「保湿」を軸に設計し、医薬部外品やUV製品については各表現ルールを厳守した構成を意識しましょう。 高価格帯の切り口 夏越え投資のキーワード:「夏越え美容」「贅沢補給」「未来への投資」「特別なクーリングケア」「いたわりスキンケア」 薬機法エディター視点:長い夏の最中はもちろん、次のシーズンに備えるための、自分を労う大切なメソッドとして製品を位置づけることで、必要性を自然に演出できます。肌の修復や再生といった表現は医療的解釈につながるため、成分の希少性を語る際は、効果ではなく開発プロセスやこだわりの積み重ねに焦点を。解説パートへの移行もスムーズになり、価格への納得感も高まります。 ★ 年間戦略キーワード|【挑む】学びで攻略する長い夏の美容戦略(7月〜9月) 10〜12月|自己充足・肌マネジメント期  1年で最も消費意欲が高まる時期。単なる贅沢ではなく、「今年1年頑張った自分を肯定したい」という心理が働きます。SNSでは「#マイベストコスメ」など自分軸のまとめが盛り上がるため、選ぶ理由やストーリーを提供し続けることもポイントです。 秋〜冬の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ 1年の総括に、自己肯定感を高める買い物を ■ クリスマス・ホリデーコフレ・ベスコス・限定・ご褒美・ご自愛・記念・ギフト 新商品の提案 自分を大切にするキーワード:「限定コフレ」「特別な時間」「頑張ったご褒美」「自分を労う」「私の殿堂入り」「リッチなスキンケア体験」 薬機法エディター視点:成分の新規性よりも、手にした瞬間に得られる高揚感や感情体験を主役に設計します。ギフト需要を見据えたノベルティやメッセージなど、「誰かに贈りたくなる」特別感の演出も効果的です。効能の保証に踏み込まず、気持ちに寄り添う文脈を構成することで、NGワードと押し付け感のない訴求に着地します。 定番を育てたいとき トレンドに乗るキーワード:「今年を支えた一本」「ベスコス」「マイベスト」「20XX年の相棒」「リピートする理由」「センスのいいギフト選び」 薬機法エディター視点:ベストコスメ企画に連動させる、愛用者のストーリーに焦点を当てた広告構成が有効です。共感を軸に設計することで、選ばれ続けてきた信頼の積み重ねを情緒的に伝えることができます。特別パッケージやホリデーコフレなどの限定セットを企画し、「いつもの一本」に新鮮さを添える戦略を行うと、リピートや再注目に繋げることが可能です。 高価格帯の切り口 リッチに浸るキーワード:「価値への投資」「優雅な満足感」「贅沢ギフト」「自分を愛する時間」「肌の充足感」「忘年美容」 薬機法エディター視点:自分を丁寧に扱うことで満たされる気持ちや、前向きな変化を情緒面で言語化し「リッチな肌マネジメント」を提案します。一年を通じて露出してきた複数の媒体による積み重ねで、「ずっと気になっていた」「タイミングが合えば手にしたい」という潜在的な関心が育っているはず。使用シーンや得られる充足感、期待感をイメージとともに届けることで、高価格帯ならではの高揚感と余韻を演出できます。 ★ 年間戦略キーワード|【満たす】ぜいたくな余韻を残すリッチな美容広告設計(10月〜12月)  伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

  • 2026.01.09|もっと知りたい薬事広告|化粧品、医薬部外品

    1分で化粧品広告のOK・NG表現が判断できるチェックリスト

    化粧品広告は、薬機法や景表法などの法律に加え、掲載媒体ごとの審査もクリアしなければなりません。この記事では、OK表現とNG表現を直感的に見分けるためのポイントを整理しました。公開直前に使えるチェックリストも用意したので、日々の業務で活用してください。 なぜ化粧品広告のOK・NG判断は難しいのか? 上司からは「『シミが消える』みたいに、効果がハッキリ伝わるように書いてよ!」と求められる一方で、法務からは「法律違反になるから絶対にダメ」と止められる板挟みが、担当者のつらいところです。 ここでは、化粧品広告のOK・NG判断が難しくなる理由を解説します。 薬機法と景品表示法の二重規制が関わるため 化粧品広告は、薬機法と景品表示法の2つの法律を同時にクリアしなければいけません。薬機法で「医薬品のような効果はNG」という基準を守っても、景品表示法がその表現に根拠があるのかを厳しくチェックし、なければアウトになります。薬機法だけ守るだけでは不十分という二重のハードルが、判断を複雑にしているのです。 表現判断が単語ではなく文脈に左右されるため NGワード集さえあれば完璧とは言えません。例えば、OK表現を使用していても、画像や比較、体験談のニュアンスで「効きそう」と誤解させればアウトになります。単語単体ではなく、全体の文脈や訴求内容まで注意しましょう。 化粧品広告で押さえるべき3つの考え方 化粧品広告では、「どこまで書けるか」を正しく判断する3つの視点があります。ここでは、安全な広告作りに必要な考え方を順に解説します。 一般化粧品・医薬部外品の分類ルール 最初に、手元の商品のカテゴリを見てみましょう。一般化粧品の場合、広告で言える効能は、厚生労働省が定めた「化粧品の効能の範囲(56項目)」にある表現が基本です。一方、医薬部外品なら、承認された特定の効能(例:日やけによるシミを防ぐ)だけは謳えます。カテゴリによってOK・NG表現が変わるため、自社商品がどのカテゴリに当てはまるかを確認してください。 化粧品で認められる作用の範囲 一般化粧品の役割は、「体を清潔にする」「美しく見せる」「健やかに保つ」など、体への作用を緩和できることです。つまり、肌の構造を変えたり、生理機能に影響を与えたりする表現ができません。例えば「細胞を修復する」や「肌本来の機能を取り戻す」といった表現は、化粧品の域を超えていると判断されます。あくまで「肌を整える」「うるおいを与える」といった、日常のケアの範囲内で表現しましょう。 医薬品的効能と見なされる伝え方 治療や改善といった医薬品的な効能をイメージさせる言葉はNGです。「ニキビが治る」「シミが消える」「アンチエイジング(若返り)」といった表現は、病気を治す医薬品の役割に踏み込んでいるため、一般化粧品・医薬部外品で表現できません。 また言葉だけでなく、ビフォーアフターの写真で劇的な変化を見せるのもNGです。たとえテキストで断定していなくても、写真を見た人が「これで治るんだ」と誤解すれば、薬機法違反になります。 化粧品広告のOK・注意・NG表現チェックポイント ここでは、化粧品広告でのOK・注意・NG表現を整理しました。現場で迷った際は一度確認してみてください。 化粧品で確実に使えるOK表現 以下の表は、厚生労働省が認めた「化粧品の効能効能(56項目)」の代表例です。表に記載された表現は、事実に基づいている限り、広告に使用できます。 ▼代表例「化粧品の効能効果の範囲」 部位別そのまま使えるOK表現皮膚(肌)(19)肌を整える(20)肌のキメを整える(22)肌荒れを防ぐ。(23)肌をひきしめる。(24)皮膚にうるおいを与える。(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。(28)皮膚の乾燥を防ぐ。(31)肌にツヤを与える。(32)肌を滑らかにする。(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。※1頭皮・毛髪(1)頭皮、毛髪を清浄にする。(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。(4)毛髪にはり、こしを与える。(9)毛髪のつやを保つ。(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。爪(39)爪を保護する。口唇(42)口唇の荒れを防ぐ。歯(49)ムシ歯を防ぐ。※2 ※1:日本香粧品学会の「化粧品機能評価ガイドライン」に基づく試験等を行い、その効果を確認した場合のみ使用可能です。※2:使用時にブラッシングを行う歯みがき類の場合に使用可能です。 参考資料:日本化粧品工業連合会「化粧品等の適正広告ガイドライン(2020年版)」 また「べたつかない」「しっとり」などの使用感や、「肌のキメを整えて明るく見せる」などのメイク効果による見た目の変化は、事実なら問題ありません。「乾燥を防ぐ」「うるおいを保つ」のように、肌を保護・維持する表現は化粧品広告でよく使用されています。 文脈次第でOKにもNGにもなる注意表現 前後の文脈や根拠の有無によって、OKにもNGにもなる表現があります。例えば「エイジングケア」は、「年齢に応じたお手入れ」という意味ならOKですが、「老化を止める」という文脈で使えばNGになります。以下の表は、条件次第で判断が変わる表現をまとめました。 OKになる文脈NGになる文脈No.1・ランキング効能効果、安全性以外の内容第三者機関の調査など、客観的なデータと出典を併記する効能効果・安全性に関わる内容客観的根拠のない自社調べや、データなしで「業界No.1」と謳う体験談(口コミ)「さっぱりした使い心地です」など、使用感や個人の感想にとどめる「使ったらシワが消えました」など、効果効能を保証する内容(「※個人の感想です」と注釈しても不可)エイジングケア「年齢に応じたうるおいケア」と『お手入れのこと』と定義して使う「若返る」「老化をストップ」など、身体機能の変化を暗示する浸透「※角質層まで」と範囲を注釈する一般化粧品の場合、「真皮まで浸透」と角質層より奥への浸透を謳う成分の訴求「保湿成分として〇〇を配合」と配合目的を伝える「〇〇成分が肌細胞を修復する」と成分の薬理作用を強調する 要注意表現を使うときは、「それは事実か?」「範囲を超えていないか?」と自問するクセをつけましょう。 医薬品的効能と判断されるNG表現 治療や身体機能の回復を意味する表現は、医薬品にのみ許された表現です。化粧品広告では一切使えません。以下の表現が使われていないか、確認しましょう。 治療・回復系:治す・治療・回復・完治など 改善・変化系:肌質改善・細胞再生・若返り・アンチエイジング(若返り)など 消失系:シミを消す・シワをなくす・ニキビ跡を消す 視覚的保証:シワやシミが完全に消えたようなBefore・After写真 薬機法違反のリスクを避けるためにも、医薬品的効能効果表現は避けてください。 化粧品広告の媒体別チェックポイント 広告媒体によって、チェックすべきポイントは異なります。ここでは、薬機法や景表法に注意すべきポイントを媒体ごとに説明します。媒体ごとの特性を理解し、リスクを避けましょう。 LPで注意すべきポイント ランディングページ(LP)は全体を通して「医薬品のような効果がある」と誤解されないかを確認します。愛用者の体験談や口コミは「個人の感想」と注釈を入れても、効能効果を保証する内容であれば薬機法違反です。 またBefore/After画像では「使い続けてシミが消えた」ように見える画像は、効能の範囲を超えているため、使用は認められません。「洗顔で汚れが落ちた(洗浄効果)」や「ファンデーションでシミが隠れた(メーキャップ効果)」などの物理的な変化の事実のみ、Before/After画像の使用は認められます。LP制作時には、薬機法と景表法の両方の観点からチェックしましょう。 バナーで注意すべきポイント バナー広告は、購入者に言葉でクリックさせようとするあまり、NGワードを使いがちな媒体です。例えば「劇的に変わる」「絶対おすすめ」などの強調表現や、「最高の」「No.1」などの最大級表現は、具体的な根拠がない限り使用できません。また、シミが消えたりシワがなくなったりするなどの加工した写真も、消費者に過度な期待を抱かせるため、避けてください。 SNSで注意すべきポイント SNSでは、企業アカウントだけでなく、インフルエンサーによるPR投稿も規制の対象です。インフルエンサーが「シミが消えた!」と個人の感想を投稿した場合でも、広告主である企業が責任を問われます。 また、ステマ規制への対策として、X(旧Twitter)では「#PR」等のハッシュタグではなく、本文中への明記が求められるなど、各プラットフォームの最新ルールに従って運用しましょう。 動画広告で注意すべきポイント YouTubeやTikTokなどの動画広告では、映像だけでなく、AI音声によるナレーションやテロップも薬機法の対象になります。 動画は視覚的に効果を訴求しやすいため、肌がみるみる綺麗になった演出や、「若返る」といった音声を入れると、医薬品的効能の暗示とみなされます。ショート動画でも、視聴者に映像の演出やナレーションの言葉、テロップの文字などに誤認を与えないか確認してください。 化粧品広告を公開前に見るべき5つのチェックリスト 原稿が完成したら、最後に以下のチェックリストで確認してください。 チェック項目確認すべきポイントOK基準①効能の範囲書かれている効能は、厚労省が認めた「化粧品の効能(56項目)」にあるか?治す・再生・アンチエイジングなどの範囲外の言葉をすべて削除。56項目の言葉や、印象・使用感に置き換える②医薬品的表現改善・治療など、医薬品に誤解される言葉が紛れ込んでいないか?事実であっても法的に認められた表現へ修正されている例:肌荒れ改善→肌荒れを防ぐ③比較・No.1効能効果と安全性に関わる内容はないか?業界No.1・最高峰などの最大級を示す表現に、客観的な根拠やデータはあるか?使用感などに基づいている自社調べではなく、第三者機関による客観的な調査データと出典元が併記されている(優良誤認を防ぐ)④画像・体験談写真や口コミの内容が、効果効能を保証するものになっていないか?「シミが消えた」ようなBefore/After写真や、「シワがなくなった」という感想がなく、使用感に留まっている⑤広告媒体LP・バナー・SNS・動画広告など、掲載先の独自ルールを守っているか?LPは全体の整合性、動画は音声やテロップ、バナーは強調表現、SNSはPR表記など、媒体ごとのリスクに合わせて調整している 以上の項目は、必ずクリアしておきましょう。 化粧品広告で使えるOK表現とNG回避の言い換えテンプレ 修正指示が来ても、ゼロから書き直す必要はありません。ここでは、すぐに使える言い換えテクニックを紹介します。 NG表現をOK表現に置き換える方法 医薬品的なNGワードを、治療からケア・予防・見た目にずらせばOK表現に変わります。NG表現からOK表現に言い換えたものを、以下にまとめました。 NG表現OK表現肌荒れを改善する肌荒れを防ぐニキビを治す(洗浄により)ニキビを防ぐ美白効果で白くする日やけによるシミを防ぐシワを解消・なくすメイクアップ効果で肌を明るく見せる毛穴レスになる乾燥による小ジワを目立たなくする※1アンチエイジング・若返り年齢に応じたエイジングケア ※1:効能評価試験済みの場合のみ使用可能です。 治すではなく防ぐ、変化させるではなく保つ・整えると、言い換えてみましょう。 印象・質感で安全に言い換えるコツ 効果を断定できないときは、肌の印象や質感に当てはめましょう。「肌が白くなる」と書くと美白効果の保証になりNGですが、「肌のキメを整え、明るい印象へ」とすれば、見た目の変化(物理的効果や使用感)としての事実で表現できます。同様に、「潤ってモチモチになる」という変化も、「しっとりとした質感」や「うるおいを与える」と言い換えれば、化粧品の効能範囲内で魅力を伝えられます。効果ではなく、使用後の状態・見た目にフォーカスするのがポイントです。 成分訴求を正しく表現する方法 特定の成分を強調する場合、「この成分がシミに効く」と表現できません。その成分が「何の目的で配合されているか」を説明しましょう。 「保湿成分として〇〇を配合」や「〇〇(成分名)が肌にうるおいを与えます」と書きます。単に「〇〇エキス配合」と書くだけでは不十分です。「肌を整える〇〇エキス」のように、保湿・保護・肌を整えるなどの配合目的とセットで記載すると、ルールを守りながら成分の魅力を伝えられます。 化粧品広告チェックは判断軸を持てば迷わない ここまで、化粧品広告のルールを整理してきました。法律の条文をすべて暗記する必要はありません。「56項目の範囲内か」「医薬品的でないか」「根拠はあるか」という判断軸さえ持ってば、迷いはなくなります。 今回紹介したOK・注意・NG表現をチームで共有し、日々の運用に役立ててください。デザイナーやライターから上がってきた原稿も、理由を持って説明できるはずです。 最後に、明日からデスクに貼って使える「3行チェック」を確認するだけでも、リスクを防げます。 NG:治す・再生・改善などの医薬品ワードが入っていないか? 注意:No.1・最高などの比較表現に、客観的な根拠データはあるか? OK:効能は56項目の言葉(防ぐ・整える・保つ)に置き換わっているか? 正しい基準と自信を持って、商品を届けていきましょう。 それでも、「この表現で大丈夫?」と迷う場面があるかもしれません。京都薬事広告ラボは、薬機法チェックから代替案の提案までサポートします。リスクを避けて売上を作るために、まずは気軽にご相談ください。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]

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