お知らせ&コラム
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2026.06.01|お知らせ|案内
【法人設立1周年のご挨拶】美容・健康広告の「誤認防止」を強化する新体制へ
いつも京都薬事広告ラボをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 京都薬事広告ラボ株式会社は、2026年4月をもちまして、無事に法人設立1周年を迎えることができました。 この大きな節目に際し、私たちは「薬事コンプライアンスを、ブレーキからエンジンに変える」という新たなビジョンを掲げます。 設立2年目、さらなる安心と信頼をお届けし、皆様の事業の加速を支えるために。あわせて「3つの方針」を策定いたしました。私たちの新しい決意として、ここにお伝えさせていただきます。 新しい3つの方針 化粧品・健康食品業界では、薬機法・景品表示法への理解不足から、意図しない違反表現が発生してしまうケースが後を絶ちません。これが行政処分や消費者被害に繋がる現状に対し、私たちは広告表現の適法性チェックを基盤とした伴走サポートを通じて、消費者様の安全を守り、企業様のブランド価値を最大化させる支援に取り組んでまいります。 設立2年目は、以下の3つの方針を軸に、サポート体制をさらに強化いたします。 1. 「ワンストップ制作体制」の強化 広告チェックだけでなく、コピーライティングからクリエイティブ制作までを一貫して担う体制を強化します。制作工程での認識のズレをなくし、薬事ミスを根本から解消します。 2. 「AI活用」によるアクセスの向上 AIを活用した広告コンプライアンスチェックの伴走支援を行います。中小事業者の皆様でも、より手軽に法令適合を確認できる仕組みを構築してまいります。 3. 「教育支援」を通じた業界への貢献 セミナーや教育コンテンツを通じ、業界全体のリテラシーの底上げを図ります。京都から全国へ、「正しい広告が当たり前」となる市場を創出してまいります。 私たちが大切にしていること 私たちは専門家であると同時に、親しみやすさを重んじる「サービス業」でありたいと考えています。難しい法律の話だからこそ、利用者様にとって相談しやすく、安心して背中を預けていただける環境づくりを心掛けています。 設立2年目に向けて この1年、多くの企業様とのご縁に恵まれ、共に歩んでこれたことに心より感謝申し上げます。 設立2年目という新たなスタートラインに立ち、私たちもいま一度襟を正して皆様の想いに向き合うため、ひとつのビジョンを掲げました。 それは、「薬事コンプライアンスを、ブレーキからエンジンに変える」ことです。 薬事法規は、決して表現を縛り、歩みを止めるための「ブレーキ」ではありません。正しく理解し、戦略的に活用することでブランドの誠実さが真っ直ぐに伝わり、ファンを増やすための強力な「エンジン」へと進化します。 薬事コンプライアンスは、表現を制限するものではなく、企業様と消費者様の信頼を確かなものにつなぐ架け橋であると確信しています。 "チェックするだけの薬事"から、"共に売れる表現をつくる薬事"へ。 一社でも多くの美容・健康事業者様とともに、安心して届け、安心して選べる市場を広げてまいります。2年目の京都薬事広告ラボも、皆様の挑戦を加速させる最良のパートナーとして、より良い社会づくりに貢献できるよう全力を尽くしてまいります。 今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。 京都薬事広告ラボ株式会社 代表取締役 橋本 圭子 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.05.13|読み物
SNS・インフルエンサー広告のステマ規制対策|景品表示法・薬機法の実務チェックリスト
“広告らしくない広告”が主流となったSNS時代における、ステマ規制(景品表示法)と薬機法のルールを整理しました。SNS広告・インフルエンサーマーケティングの考え方や、SNSで起こりやすいトラブル、実務で役立つチェックリストまで、ブランドとインフルエンサー双方を守るための、実践的な運用ポイントをご紹介します。 SNS広告における景品表示法・薬機法の基本整理 SNS広告の運用で覚えておきたい「景品表示法」 景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)は、「消費者に誤認を与えないか」という視点から表示を規制する法律です。商品やサービスを一般消費者が安心かつ合理的に商品を選べる環境を守るために必要なルールで、事業者による不当な広告・言葉・見せ方等を禁止しています。 優良誤認表示:商品・サービスの内容や規格が、「実際よりも著しく優れている」と誤認させる表示。(根拠のない最上級表現・裏付けが不十分なNo.1表示・大げさな表現・嘘の情報など) 有利誤認表示:価格や数量などの取引条件が、「実際よりも著しく得だ」と誤認させる表示。(通常価格の偽装・終わらない期間限定セール・おとり広告など) SNS広告の運用で覚えておきたい「薬機法」 美容広告やSNSマーケティングに係る薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)では、「美容広告で何を言っていいか(効能・効果)」の基準を定めています。一般化粧品では、治す、改善するかのような治療表現や、薬用化粧品のような“効能効果”の記載は基本的に認められず、以下56項目の範囲内でのみ標榜が可能です。 SNS広告・インフルエンサーマーケティングのメリット SNS広告やインフルエンサーマーケティングは、従来の広告と比較して生活者との距離が近く、コストを抑えた柔軟な設計が可能です。また、アルゴリズムにより各ユーザーに合う興味関心のコンテンツが優先されるため、拡散力にも期待できます。 SNS広告のメリット ・生活導線に自然に入り込み、広告感を抑えた訴求ができる・実体験ベースの発信により、共感や信頼を得やすい・拡散力が高く、短期間で認知を広げやすい・テレビや紙媒体と比較してコストがかからない・企画から実行までのスピードが早く、トレンドに即応できる 友人からのススメのように情報をスムーズに受け入れられる、SNS投稿による広告。「こうなりたい・こうなれるかも」という感情とともに、自分事化を促します。さらに、SNS広告やインフルエンサーから得た情報や商品は、「私も使ってみた」というユーザー投稿や純粋な口コミへと繋がりやすく、一つの投稿を起点とした認知と売上の向上にも期待できます。 SNS広告・インフルエンサーマーケティングのデメリット コスパよく魅力を拡散できるSNS広告・インフルエンサーマーケティングの特性もあり、多くのブランドがSNSを主軸としたプロモーションへとシフトしています。ただし、企業とインフルエンサーにおける認識のズレや、メリットの裏側に潜むデメリット、管理不足によるリスクをそのままにしていると、消費者庁や本店所在地の都道府県から厳しい処分を受ける可能性があります。 SNS広告のデメリット ブランド側(事業者):数が多くコントロールしきれない、投稿後の修正が難しい 投稿者側(インフルエンサー):体験ベースで誇張しやすい、法規理解が曖昧 SNS広告のリスク 「景品表示法」違反の指摘が増加「広告だと気づかせない」という手法が進化しすぎたため、2023年10月以降は広告であることの隠蔽や優良誤認への監視が厳格化。また、法規を理解していない・軽視しているインフルエンサーや企業も多く、リテラシーの高いユーザーからは避けられる傾向も。 「管理しきれない広告」になりやすい制作会社ではなく一人の「発信者」であるため、ブランド側が意図しないコメントや誇張表現によるトラブルが発生しやすく、予期せぬタイミングで法規制の対象になる事例が増加。さらに、インフルエンサー自身の炎上や問題発言により、ブランドイメージを落とす可能性も。 ステルスマーケティング規制 SNS広告・インフルエンサーマーケティングで特に注意すべき項目が、「ステルスマーケティング規制(ステマ)」です。文字通り、広告であることを隠して宣伝を行うマーケティング手法で、消費者を騙すような投稿や悪質な発信が乱立したことから、2023年10月より景品表示法の規制対象に追加されました。 インフルエンサーマーケティング施策だけではなく、企業内のスタッフや関係者が顧客になりすまして投稿する自作自演、第三者を装ったプロモーション、実際に使用した事実がないのにも関わらず長年愛用しているかのような虚偽表示など、ステマ規制に触れる投稿を行うと、措置命令(行政処分)・刑事罰(刑事処分)の罰則に繋がり、信頼の失墜を含めた大きな深手を負います。 特に化粧品などの美容広告では、景品表示法のルールに薬機法のルールが加わるため、しっかりとしたチェック体制の明確化と、徹底した周知が必要となります。 化粧品のSNS広告、インフルエンサーのよくある勘違い 個人的な投稿とステルスマーケティング 景品表示法のルールでは、自分で購入又は商品を無償で受け取り、受け取ったモノの感想を自分で考え、自分の意思でSNSに発信することは、広告にあたらないと定められています。この場合での無償提供はサンプリング(商品を試してもらい購買を促すマーケティング手法)に該当し、ブランドにとっては広告コストがかからず、ユーザーは無償で試供品が手に入ります。 つまり、一般ユーザーやインフルエンサー・著名人問わず、事業者の依頼に応じて行うものではなく、自主的な意思に基づいて投稿を行う場合は、ステルスマーケティングとならないため「PR」などの表示も不要となります。 商品の無償提供・ギフティング インフルエンサーや特定のユーザーに自社商品を無償で提供し、「よろしければ使用後の感想をSNSに投稿してください」と声掛けをする場合。サンプリングや新製品の提供は美容業界で特に多い施策ですが、この行為には注意が必要です。インフルエンサーとのやり取りの内容、無償提供の内容、無償提供の目的、取引関係の有無などの事情によっては、インフルエンサーの自主的な意思による表示内容とは認められず、「事業者の表示」に当たると判断される場合があります。 事業者がインフルエンサーや特定のユーザーを選定し、無償提供とやりとりを行った時点で、一定の関係性が認められることがあり得るため、投稿には「PR」だという表示を明瞭にしなければなりません。 PRやプロモーションなどの記載 自分の意思ではない投稿(依頼によるSNS投稿)に関しては、目立つ位置での「PR」表示が必須となり、広告か自主的な発信かをしっかりと区別し、線引きをする必要があります。表示内容全体から、一般消費者にとって「事業者の表示」であることが明瞭となっていればよく、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」が代表的な記載例です。また、「A社から商品の提供を受けて投稿しています」といった文章で明記する方法も、適切な対応となります。 ステマ規制とインフルエンサー ステルスマーケティング告示の規制対象となるのは、その内容の決定に関与した事業者・広告主です。SNS広告やプロモーションの依頼を受けて投稿を行うインフルエンサーやアフィリエイターは、規制の対象外となります。信頼関係を築くことができる意識の高いインフルエンサーも多く存在しますが、利益や見栄えだけを重視する投稿者、フォロワー数をキープしたいあまりに「PR」を隠す投稿者も少なくありません。グレーゾーンの投稿を推進する、インフルエンサーマーケティング会社にも注意が必要です。 出典:ステルスマーケティングに関するQ&A 薬機法で見る SNS広告・インフルエンサーマーケティング 薬機法では、疾病や病気に関する医薬品の間違えた知識や広告を規制するため。化粧品を正しい方法で使用するために、該当するコンテンツの安全処置を重要視した広告の基準を、3つの要件として定義しています。 薬機法の広告3要件 ・顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること ・特定医薬品等の商品名が明らかにされていること ・一般人が認知できる状態であること 出典:薬事法における医薬品等の広告の該当性について 「顧客を誘引する意図」には、投稿に配置するブランドメンションや商品ページへのリンク、キャンペーンの紹介などが該当します。おすすめです・使ってみて・今ならクーポン配布中、などの誘い言葉も該当するため、無償提供でも「PR」表示が必要となります。 さらに、薬機法や健康増進法には「何人も規制」というルールが存在し、事業者・広告主・インフルエンサー・著名人問わず、虚偽又は誇大な記述を厳しく禁止しています。 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。 何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(略)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。 「何人も規制」では企業やインフルエンサーを問わず、「何人も=いかなる人も / 誰であっても」例外なくすべての人が規制の対象となります。社内では立場や雇用条件を問わず、マーケティングでは無償有償を問わず、化粧品や健康食品など美容領域の投稿では自主的な発信も該当します。そして、「その人」が製品の虚偽誇大表現を行っていた場合、企業が認知していなくてもペナルティの対象となりえます。 出典:薬事法における広告規制 個人の感想と薬機法 医療・美容領域の広告や投稿では、「個人の感想です。効果には個人差があります」「個人の感想です。効果を保証するものではありません」といった打消し表示を使用する場面があります。いたって個人的な感想を投稿するのであれば問題はない、と認識しがちですが、「個人の感想です」という打消し表示は万能薬ではありません。内容や媒体によっては、薬機法の「何人も規制」による虚偽誇大表現の禁止、景品表示法における「優良誤認」、ステマ規制となる「広告であることの隠蔽」に抵触する可能性があります。 体験談や口コミであったとしても、引用した広告やSNS投稿を見た一般消費者は、「効果・性能を得られる」という認識を抱く可能性が高くなります。マーケティングの視点では成功とも言えますが、商品・サービスの内容について実際よりも著しく優良であると誤認される場合は、景品表示法上の問題となるおそれがあります。 出典:打消し表示に関する実態調査報告書(概要) SNS広告・インフルエンサーマーケティングの実務ポイント SNS広告・インフルエンサーマーケティングで重要なのが、広告であることの明示。広告であることが消費者に一目で分かるかどうかがポイントになります。 NG例:#PRがハッシュタグの中に紛れている、投稿の最後に埋もれている。ギフティングやお試しなど、曖昧な表現にしている。 OK例:投稿冒頭で明確に「宣伝」「広告」等と記載している。「PR」「プロモーション」の文字を視認性が高い位置に配置している。 Instagram:投稿に「タイアップ投稿ラベル」を追加する。 X(旧Twitter):「有料パートナーシップ」をオンにする。 YouTube:「有料プロモーション」をオンにする。 TikTok:「コンテンツ公開設定」をオンにする。 知らなかったでは済まされないSNS広告の違反 法規制が複雑に絡み合う美容領域のSNS広告・インフルエンサーマーケティングでは、発信者と認識がズレないためのすり合わせ、投稿内容の事前チェック、法規制への理解と下準備が必須となります。リポストでも広告主の責任となり、もし元投稿に違反表現があれば、そのまま使用不可となってしまいます。 最後に、SNS広告・インフルエンサーマーケティングの実務で役立つ、ステマ規制対策を含めたチェックリストを2つ作成いたしました。本記事の内容とあわせ、ぜひご活用ください。 SNSマーケティングの運用チェックリスト ☑️ 起用するインフルエンサーの過去投稿・発信スタンスを確認している☑️ PR表記ルール(景品表示法・薬機法)を事前に共有している☑️ プラットフォームごとの指定タグ(#PR、#広告 等)の表示位置を決めている☑️ 薬機法に基づくNGワード・表現ルールを共有している☑️ 下書き段階での事前確認フローを設計している☑️ 修正依頼の基準・判断ラインが明確になっている☑️ 投稿後の二次利用(リポスト・LP掲載)の可否を整理している☑️ 投稿内容の記録・管理体制を整えている(万が一の対応) SNSマーケティングの投稿チェックリスト ☑️ 投稿冒頭に「PR」「広告」等の明確な表記がある☑️ #PR表記が視認しやすい位置に配置されている☑️ 各プラットフォームのPRラベル設定をオンにしている☑️ 化粧品の効能効果の範囲(56項目)内に収まっている☑️ ビフォーアフター表現が正しく、過度になっていない☑️ 比較・優位性を誤認させる表現が含まれていない☑️ 誹謗・誇張表現になっていない☑️ 成分の表記や説明に間違いがない☑️ 不安を煽る表現(恐怖訴求・否定表現)になっていない☑️ リンク先やメンションに誤りがない 伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.03.23|お知らせ|案内
【5/14開催のお知らせ】2026年最新版|“伝わって、通る”広告表現のつくり方― 最新違反事例 × 感情訴求キーワード設計セミナー
最新の薬機法・景表法よりOK/NGの判断軸を解説!お客様の心をグッと掴む季節別訴求キーワードを使って売上までアップさせる言葉選び ※直近の違反事例をベースに、実務で使える形で解説します ■広告表現の「判断」と「訴求」、両立できていますか? 広告審査や表現設計の現場で、このようなお悩みはありませんか? この表現は通るのか判断に迷う NG理由をうまく説明できない 安全に寄せすぎて訴求が弱くなる 表現の修正や差し戻しが多い 本セミナーでは、最新の違反事例をもとに「なぜNGなのか」だけでなく、“どうすれば伝わりながら通るのか”という設計視点で解説します。 プログラム 【第1部】最新違反事例から学ぶ判断軸の解説 〜薬機法・景品表示法 2024-2026年の注目事案〜 ■ 薬機法違反事例 ① 医療機器の体験会トークと表示 ② サプリ販売の逮捕事例 ■ 景品表示法違反事例 ③ 第三者認証でも根拠と認められなかった事例 ④⑤ キャンペーンを繰り返していた事例(2件) ⑥ No.1表示で課徴金1億7千万円 ⑦ クーポン期限後も同額割引継続 ⑧ 優良誤認+ステマ規制の二重違反 ■ 自社広告のセルフチェックポイント:3つの問い 【第2部】感情訴求のキーワード設計とフレームワーク 〜季節の移ろいと「欲しい」をリンクさせる言葉の描き方〜 ■ 季節×ムードで設計する年間マップ ① 1〜12月の美容広告指針とキーワード ② 「季節×ムード」を用いた実際の広告事例 ■ 製品ステータスで設計するシーズンマップ ③ 新商品・定番・高価格帯の役割分類 ④ 季節別で見る製品ステータスの広告戦略 ⑤ 「季節×製品ステータス」を用いた実際の広告事例 ■ 法規制(薬機法・景品表示法)の範囲内で設計するポイント ■ 質疑応答(リアルタイム) ■セミナーの特徴 ①最新の違反事例から判断軸を整理 直近の事例をもとに、問題となる表現の傾向と考え方を解説します。 ②「通る表現」の設計パターンがわかる NG→OKの考え方を整理し、再現性のある判断軸をお伝えします。 ③感情訴求キーワード設計を体系化 季節や消費者心理に基づき、伝わる表現の作り方を解説します。 ④質疑応答(リアルタイム) 講義内容に関するご質問はもちろん、日々の業務でお悩みの表現についてもその場でご質問いただけます。実務に即した形で整理・解説いたします。 ■このような方におすすめ 化粧品・健康食品・サプリメントの広告制作に関わる方 EC事業者で自社LPやSNS広告を運用している方 「薬機法は気になるけど、何がNGか正直よくわからない」という方 広告代理店・制作会社で美容・健康系クライアントを担当する方 景品表示法の最新動向をキャッチアップしたい方 ■参加メリット 判断基準が明確になり、迷いが減る NG理由を論理的に説明できるようになる 訴求力を落とさずに通る表現が設計できる 広告修正・確認の工数削減につながる ■開催概要 日時:5月14日(木)13:00〜14:30 形式:オンライン(Zoom) 定員:5〜10名(少人数開催) 参加費:9,900円(税込) ※セット割(同一企業内2人以上):5,500円/人 ※定員に達し次第、受付を終了いたします※同業の方のご参加はご遠慮いただく場合がございます ■お申込み方法 下記フォームよりお申込みください。お申込み後、参加費のお支払い方法をご案内いたします。 👉【申込フォームはこちら】 セミナーに参加する ■企業研修・カスタマイズのご相談 本セミナー内容は、企業様向けにカスタマイズした研修としての実施も可能です。 自社事例をもとにした研修を行いたい チーム単位で受講したい 広告チェック体制を強化したい などのご要望がございましたら、お気軽にご相談ください。 👉【お問い合わせはこちら】 ■講師プロフィール 薬事広告コンサルタント橋本圭子(京都薬事広告ラボ株式会社 代表取締役) 化粧品・健康食品分野を中心に、広告審査・表現設計を支援。企業向け研修・セミナー実績多数。 ■最後に 広告表現は「守る」だけでなく、伝えるために設計するものです。 本セミナーが、現場で迷わず判断できる状態づくりの一助となれば幸いです。
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2026.03.23|もっと知りたい薬事広告|健康食品・サプリメント|化粧品、医薬部外品
抗酸化作用の言い換え表現は?薬機法を遵守して商品の魅力を伝えるコツを解説
抗酸化作用は、年齢による肌や体調の変化を感じている消費者が「いつまでも若々しく見られたい」と期待してしまう言葉です。しかし、薬機法違反のリスクが高い表現であり、そのまま使うと、行政指導や広告停止の対象になる恐れがあります。本記事は抗酸化作用について、薬機法のリスクを回避し、消費者に商品の魅力を伝える言い換え方法を解説します。 抗酸化作用が薬機法でNG表現となる理由 なぜ「抗酸化作用」が使えないのか、法的根拠を理解しましょう。理由は以下のとおりです。 身体の機能に影響を与える医薬品的な効能効果だから 消費者に医薬品であると誤認させる恐れがあるため 効果の保証は景品表示法でも違反と見なされるから まずは3つの理由を理解して、社内で判断基準を統一できます。 身体の機能に影響を与える医薬品的な効能効果だから 薬機法では「身体の機能が変わる」表現は、医薬品のみ可能です。抗酸化は、体のサビを取る・細胞を修復するといった身体機能への作用を意味するため、健康食品や一般化粧品では標榜できません。各カテゴリーにおける扱いの違いは以下のとおりです。 ▼商品分類ごとの抗酸化の扱い 商品分類定義抗酸化の使用医薬品病気の治療や予防に使用される薬承認された効能のみ可医薬部外品防止や衛生を目的に作られた製品承認された効能のみ可化粧品人の体を清潔にし美化するもの不可(製品の抗酸化は可)健康食品健康の維持や増進に役立つ食品不可 各商品分類における扱いの違いを確認しましょう。 消費者に医薬品であると誤認させる恐れがあるから 消費者が「商品を飲めば病気を予防できる」と期待し、適切な医療機会を失う可能性があります。抗酸化作用を謳う際によく使われる「活性酸素を除去する」「サビを取る」といった表現は、病気の原因を取り除く治療行為を連想させ、薬と同じ効果があると誤信させてしまうからです。行政が懸念する具体的なリスクは以下のとおりです。 本来必要な通院や投薬を中断してしまう 過度な期待により健康被害が発生する 科学的根拠のない商品が高額で販売される 治療や予防といった医薬品的な効能を暗示する表現は厳しく制限されています。 効果の保証は景品表示法でも違反と見なされるから 薬機法だけでなく、実証データのない効果表現は景品表示法の優良誤認表示にあたります。客観的な根拠なしに「最強のエイジングケア」や「業界No.1の抗酸化力」と謳うのは避けてください。 実際に2021年、水素水生成器を販売する4社に対し、消費者庁から景品表示法違反(優良誤認)として措置命令が出されました。「様々な病気や老化の原因になる悪玉活性酸素を排除して」などと広告しましたが、提出された資料ではその効果を裏付ける合理的根拠として認められませんでした。 もし違反と認定され措置命令を受けると、ブランドの信用を失うだけでなく、社会的信用を失い、事業継続が難しくなります。 水素水生成器の販売・レンタルサービスの提供事業者4社に対する景品表示法に基づく措置命令について 健康食品で抗酸化作用を連想させる言い換え表現 健康食品において「抗酸化作用」という言葉を使わずに、消費者の「若々しくありたい」が伝わる言い換え表現を解説します。 身体の機能ではなく、なりたい自分を連想させる 「酸化を防ぐ」「サビない」といった、成分が身体の中でどう働くかを説明すると薬機法違反になります。身体の変化ではなく、商品を使った後に「どのような気持ちになれるか」「どのような生活が待っているか」という、理想の未来や状態をイメージさせる言葉に変換しましょう。 ▼身体への作用からの言い換え表現例 NG表現言い換え表現例体のサビを取る澄み渡るような透明感を目指す老化を食い止める5年後の自分をもっと好きになる細胞を若返らせるピンと弾むような毎日へ その商品を使うことで、理想の自分を叶える表現に言い換えることで、法律違反のリスクを避けながら、商品の魅力を十分に伝えられます。 健康維持や栄養補給としてサポート役を強調する 健康食品の役割は病気の治療ではなく、健康の維持です。主語を商品ではなく、栄養素や習慣に置き換え、あくまで体が本来持っている力を維持するためのサポート役であると強調しましょう。例えば、「活性酸素を除去して病気を防ぐ」の言い換え例が、以下のとおりです。 不足しがちな栄養を補給する 毎日の健康維持を助ける 生活リズムを整える 補う・保つという表現は、身体機能の増強や変化を意味しないため、健康食品の広告で広く使用されています。 栄養機能食品として認められた範囲で成分機能を記す 一般的な健康食品では抗酸化は使えませんが、国の規格基準を満たした栄養機能食品であれば、例外的に使用が認められます。対象となる成分はビタミンCとビタミンEです。ただし、国が定めた以下の定型文を一言一句変えずに記載する必要があります。 ▼栄養機能食品で認められている表示 成分名表示できる機能の定型文ビタミンC皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。ビタミンE抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。 前後の文脈で、サビ取り・若返りなどを付け加えると違反になるため、定型文の範囲内で正しく活用しましょう。 具体的な部位への効果ではなく毎日の元気を訴求する 血液・血管・細胞といった特定の身体部位に言及すると、医薬品的な効果を暗示するため薬機法違反となります。ドロドロや衰えといった不安要素を、生活の中で感じる具体的な喜びや自信に変換して表現しましょう。部位を避けた言い換え表現例が、以下のとおりです。 血液サラサラ:内側から巡りが整い、昨日の重さを引きずらない清々しい朝へ (解説:巡りという言葉で滞りのない状態を表現。だるさ(症状)という言葉は使わず、重さと言い換えることで、スッキリとした目覚めを連想させます) 細胞の修復:同窓会で「変わらないね」と褒められる私に (解説:細胞の老化への恐怖を、若々しさを保つことで得られる社会的自信に変換します) 血管の若返り:年齢を理由にせず、趣味も旅行も全力で楽しむ (解説:血管の衰えによる活動制限への不安を、アクティブに人生を楽しむ姿へ書き換えます) 消費者が本当に求めているのは、血液の状態そのものではなく、その結果として得られる活動的な毎日です。生活の中で感じる幸せな瞬間を具体的に描写することで、薬機法に触れることなく、共感を生み出すことができます。 化粧品で抗酸化作用を伝えるための言い換え表現 化粧品の広告において、「抗酸化」という言葉を肌への効果として使うことは、原則として禁止されています。商品の魅力である「若々しい印象」や「品質の高さ」を、消費者に伝えるための言い換えテクニックを解説します。 製品の抗酸化として品質保持の効果を訴求する 「肌の酸化を防ぐ」と書くと薬機法違反になりますが、「ボトルの中身(製品)の酸化を防ぐ」という意味であれば、抗酸化という言葉を使用できます。成分そのものの鮮度を守る技術をアピールすることで、間接的に「新鮮な状態で肌に届けられる」と伝えましょう。 ▼製品の抗酸化を伝える表現例 NG表現言い換え例肌の酸化を防止する製剤の酸化を防ぎ、品質を保つ肌のサビを取る開封後も新鮮さを守る活性酸素を除去する空気に触れても成分が劣化しにくい 「最後の一滴まで、作りたてのような品質で使える」というメリットを伝えることで、消費者に安心感を与えられます。 肌にハリやツヤを与える表現に変える 「抗酸化=老化防止」と言わなくても、化粧品の効能として認められているハリやツヤという言葉を使えば、読者は自然と若々しく元気な肌を連想します。成分のメカニズムではなく、鏡を見たときの見た目の変化に焦点を当てましょう。 ▼見た目の変化による言い換え表現例 NG表現言い換え表現例細胞を若返らせるピンと上向くようなハリを与えるシミ・くすみを消す光を反射するようなツヤを纏う老化を防ぐぷるんと弾むような肌ざわりへ 夕方になっても疲れを見せない、ツヤのある頬といった具体的なシーンを描写することで、商品の実感が伝わりやすくなります。 年齢に応じたお手入れとしてのエイジングケアを勧める アンチエイジング(加齢に対抗する)はNG表現ですが、エイジングケア(年齢に応じたケア)なら使用可能です。言葉を少し変えるだけですが、「年齢肌の悩みに寄り添う商品である」というニュアンスが伝わります。エイジングケアの言い換え表現例は以下のとおりです。 NG:老化をストップさせる OK:今の年齢に合わせたお手入れを始める OK:年齢を重ねた肌に、潤いと自信を届ける 「今の自分を一番美しく見せる」というポジティブな提案に変換しましょう。 肌を健やかに保つ保護効果として説明する 「活性酸素を除去する」という表現はNGですが、肌をトラブルから守るためのケアとして言い換えましょう。肌トラブルの原因を乾燥に置き換えるのがポイントです。 NG:紫外線による活性酸素を無害化する OK:紫外線による乾燥ダメージから肌を守る NG:肌のサビを落とす OK:外的刺激を受けにくい、健やかな肌を保つ 「エアコンによる乾燥が気になる環境でも、一日中柔らかな肌触りが続く」と表現することで、消費者は自分の生活環境の中で商品が役立つシーンを想像しやすくなります。 まとめ 薬機法で言えないことがあるのは、決してデメリットではありません。消費者に嘘をつかず、誤解を与えない誠実な対応が、お客様に安心できるブランドとして信頼し続けます。特に抗酸化は、多くの女性が求めるキーワードだからこそ、安易なNG表現に頼らず、消費者の心を動かす言葉選びが大切です。 法律のリスクを守りつつも、もっと魅力が伝わる表現を困っていましたら、ぜひ京都薬事広告ラボにご相談ください。専門家の知恵を借りて、お客様に信頼できる広告を作りましょう。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.03.17|もっと知りたい薬事広告|化粧品、医薬部外品
【事例でわかる】化粧品広告の薬機法違反とは?実際に摘発された違反事例からアウトになった表現を解説
化粧品業界でマーケティングを担当していると、広告の表現が法律に違反していないか不安になる場面は少なくありません。特に、急に法務や審査を兼任することになった担当者にとっては、何がアウトで何がセーフなのかを判断する基準が必要です。この記事では、実際に摘発された事例をもとに、NGとなった理由や修正方針を解説します。 化粧品広告で薬機法違反が起こりやすい理由 化粧品広告で違反リスクが伴う理由を整理しました。正しいルールを身につけ、消費者に信頼される訴求を心がけましょう。 化粧品は効果を自由にうたえない商品である 化粧品は人の身体を清潔にしたり美化したりするための製品で、身体への作用が緩和なものと定義されています。病気の治療や身体構造に影響を与える表現は認められません。 例えば30代女性向けにエイジングケア商品を販売するため、LPで「肌本来の機能を取り戻す」と記載した場合は違反になります。細胞を修復する、再生させるといった言葉は、化粧品ではなく医薬品の役割に踏み込んでいるためです。薬機法では、化粧品は容姿を魅力的に見せるものと定められているため、治療的な効果はうたえません。自社で扱う化粧品が、健やかな状態を保つための緩和な作用にとどまる範囲内であることを理解しましょう。 効果効能を標榜できるのは化粧品56項目の範囲が基本である 化粧品広告で表現できる効能効果は、厚生労働省が定める56項目に限定されています。たとえ研究データで実証された事実であっても、56項目の範囲を超えればすべて誇大広告とみなされます。標榜可能な表現と、違反になりやすい表現の違いを整理しました。 ▼化粧品の標榜可能表現と違反表現の比較 部位標榜可能な表現例違反となる表現例皮膚肌を整える・皮膚の乾燥を防ぐ肌本来の機能が回復する毛髪毛髪にはり、こしを与える髪の毛が太くなる頭皮フケ、カユミを抑えるフケが治るその他乾燥による小ジワを目立たなくするシワが消える 例えばヘアケア商品の広告で「髪の毛が太くなる」と書くと、56項目にない表現のため行政指導の対象になります。毛髪にハリ、コシを与えるといった、承認された言葉への言い換えが必要です。訴求内容がルールに合致しているかを見直してください。 化粧品広告で薬機法違反にあった違反事例を解説 過去の摘発事例を確認すると、行政がどのような基準で違反と判断するのかが分かります。以下の事例を通して、自社の広告表現を管理しましょう。実際の事件を知ることで、合法と違法の線引きを客観的に把握できます。 【事例1】効能効果を断定した化粧品広告の違反 化粧品で「シミが消える」や「シワがなくなる」といった表現は認められません。2017,2018年にかけて、広告で「シミが消える」と宣伝した化粧品販売事業者が、東京都の調査を受けた実態があります。化粧品は身体への作用が緩和なものと定義されており、治療や消失を想起させる断定表現は禁止されているためです。 例えば、角質層より奥の真皮への作用を暗示させる表現は、化粧品の域を超えていると判断されます。シミを解消する、若返るといった言葉ではなく、日やけによるシミを防ぐ、乾燥による小ジワを目立たなくするといった言葉を選んでください。断定表現を避け、承認された56項目の範囲で伝えましょう。 【事例2】安全性・即効性を強調しすぎた広告の違反 承認されていない効能や安全性を過度に強調すると、摘発の対象となります。薬機法第66条では、虚偽または誇大な広告を禁止しており、消費者に誤解を与える記述は認められません。 ▼安全性・即効性に関する不適切な表現と理由 項目違反となる表現例理由安全性の保証副作用なし・100%安全万人に安全な製品は存在しない即効性の強調1分でシミが消える効果が出るまでの時間を保証してはならない持続性の保証効果が24時間続く効果の持続時間を保証する表現の禁止対象の限定赤ちゃんにも安心根拠のない安全性の強調は不可 2013年、液体を販売する際に「アトピーが治る」と表現し、併せて安心・安全と謳った製造販売業者が逮捕された事例があります。化粧品において安全性を完全に保証することは違反に当たるため、不当な顧客誘引にあたると判断されます。事実に基づいた客観的な根拠を提示するよう心がけてください。 「アトピー治る」と液体販売 薬事法違反の疑い-日本経済新聞 【事例3】体験談・ビフォーアフターによる違反 身体の変化を強調する体験談や画像は、薬機法違反の恐れがあります。個人の感想を注釈に添えても、効能効果を保証する内容であれば、医薬品的な誤認を与えるため違反です。違反を招きやすい運用事例は以下のとおりです。 「シワが解消した」という感想 劇的な変化を見せる比較写真 「3日間で変化」などの期間保証 広告主だけでなく、制作に関わった代理店まで逮捕されたステラ漢方事件は、業界に衝撃を与えました。薬機法は何人もが規制対象であり、虚偽・誇大な表現に関われば誰でも処罰される可能性があります。身体の変化ではなく、使用感にフォーカスした内容に修正してください。 「やせるサプリ」根拠なし、再発防止命令 業者に消費者庁-日本経済新聞 【事例4】医師・専門家の推薦を用いた誤認表示 医師や専門家が製品を推薦しているような表現は、制限されています。専門家による公認は消費者に信頼感を与え、効能を過大に信じさせる恐れがあるためです。 実際は歯科医師が未承認のうがい液を「新型コロナに有効な可能性が高い」と宣伝し、書類送検された実例がありました。医師であっても、特定の製品をお墨付きのように扱うことは認められません。専門家のコメントを載せる場合は、成分の解説にとどめる工夫が必要です。ルールを守り、誠実な広告作りを続けましょう。 「コロナに有効」未承認薬を広告 容疑で歯科医ら逮捕-日本経済新聞 化粧品広告で迷ったときの対処法 法令違反のリスクを抑えながら、消費者に製品の魅力を伝えるための対処法を紹介します。判断基準が理解できれば、制作スピードも上がります。次に紹介するNGパターンを確認リストに加え、安定した運用体制を整えましょう。 NGになりやすい表現の共通点とチェックポイント 最大級・断定・保証といった表現はNGです。これらが広告に含まれていると、行政の監視対象となります。例えば「業界No.1」といった最大級の言葉は、客観的な調査データと出典をセットで示さなければ認められません。また「シミが消える」といった断定表現は、医薬品的な効能効果の暗示とみなされます。以下に、よくあるNG表現と修正表現例をまとめました。 ▼NG例と修正方法一覧 項目NG表現修正方法最大級業界No.1・最高・世界初出典を併記するか削除する断定治る・解消・若返る防ぐ・整えるといった表現に置換保証100%安全・副作用なし安全性を断定しない内容に変更 他社と比較した優位性や、効果の言い切りが含まれていないかを確認してください。 判断に迷う場合は専門家への相談が必要 自分たちでグレーゾーンを攻める表現は、課徴金制度の導入により大きな損害を招くリスクとなりました。行政指導で済んでいた状況でも、現在は売上の4.5%を納めるよう命じられる恐れがあります。ステラ漢方の事例では広告主だけでなく、制作に関わった代理店まで逮捕されました。 法律の知識をもつ第三者による客観的なチェックを受けることで、法的なリスクを排除した訴求が可能です。ブランドの価値を守るために、専門のチェック機関を使い分けましょう。 まとめ 実際の違反事例を知ることで、これまで曖昧だったOKとNGの区別がわかるようになります。法律違反を恐れて、商品の魅力を伝えるのを諦める必要はありません。正しいルールを理解すれば、安全な範囲内で消費者に価値を届ける方法が見つかります。 訴求の表現を、治療や改善からケアや予防へずらす工夫をしましょう。言い換えのバリエーションを増やすことで、法規制を守りながらも、商品の特長を伝える言葉選びができます。自社の広告が消費者に誠実であるか、改めて見直してください。 それでも判断に迷うときは、1人で悩まずに京都薬事広告ラボへ相談してみてください。お客様に信頼される広告を提案します。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.03.07|もっと知りたい薬事広告
【2026年版】景品表示法(景表法)チェックリスト|広告・キャンペーンのNG表現
景品表示法(景表法)に違反すると、措置命令や課徴金のリスクがあり、企業としての信用を失いかねません。本記事を読むと、広告・キャンペーンが景品表示法に違反していないかを、チェックリストで確認できるようになります。 景品表示法(景表法)とは?実務で守るべき基本ルール 景品表示法は、消費者が実際よりも良く見せる表示や過剰な演出に惑わされず、安心して商品を選べるようにするための法律です。まずは、知っておくべき景表法の基本ルールを解説します。 不当表示の禁止と景品類の制限を理解する 景品表示法は、不当表示の禁止と景品類の制限の2つの規制から成り立っています。消費者が正しい情報に基づいて商品を選べるよう、事業者は以下のルールを守る必要があります。 不当表示の禁止:商品やサービスの品質や価格を偽ってよく見せようとする表示を禁止 景品類の制限:特典やキャンペーンの賞品につられて、消費者に購入意欲を煽るのを防ぐ 消費者が不利益を被るのを防ぎ、自主的かつ合理的にサービスを選べる環境を守るための規制です。自社の広告やキャンペーンがどちらの規制に関わるかを確認し、適切な運用を心がけましょう。 違反した場合の措置命令と課徴金制度を知る 景品表示法に違反すると、消費者庁や都道府県から厳しい処分を受ける可能性があります。違反が発覚した場合のペナルティ内容は、以下のとおりです。 措置命令:違反した広告の即時停止や、再発防止策の報告命令 社名公表:企業名・対象商品名・違反した表示内容のすべてが公表 課徴金納付:国に対象商品が違反期間中の売上額から3%を納付 措置命令が出ると、広告を止めるだけでなく、違反内容を消費者に周知しなければなりません。さらに、社名公表によって一気に企業の信用が落ち、課徴金によって金銭的なダメージも負ってしまいます。日頃から法令を意識したチェック体制を整えましょう。 2023年施行のステマ規制に対応する 2023年10月から、ステルスマーケティング(ステマ)も景品表示法の規制対象に追加されました。広告主がインフルエンサーなどに依頼して投稿させる場合、広告であることを隠すと違反になります。消費者は企業の広告よりも、第三者の口コミを信用して、購入する傾向にあるからです。広告であることを隠して口コミを装う行為は、消費者の信頼を裏切るため禁止されています。 投稿内には「PR」や「広告」といった表記を、必ず目立つ場所に記載しなければなりません。ステマ規制に違反した場合も措置命令の対象となるため、外部へ依頼する際はルールを確認しましょう。 不当表示を防ぐ!優良誤認と有利誤認のチェックポイント 景品表示法の違反事例で多いのが、商品やサービスを実際よりも良く見せる不当表示です。ここでは、特に注意が必要な優良誤認と有利誤認のチェックポイントを解説します。 品質や効果を実際より良く見せない 商品の中身や品質、規格について、実際よりも著しく良く見せる表示を「優良誤認表示」といいます。 キャッチコピーで消費者の関心を惹きたい場合でも、以下の表現には注意が必要です。 カテゴリNG事例効果・効能根拠なく「飲むだけで痩せる」というNo.1表示客観的なデータなしで「No.1」と表示品質・規格実際は違うのに「カシミヤ100%」と偽装原材料・産地外国産肉を「国産有名ブランド牛」と偽って提供 これらの表示は、裏付けとなる合理的根拠がない場合、不実証広告規制の対象として措置命令を受けます。消費者庁から提出を求められたら、15日以内に資料を出さなければなりません。 価格や取引条件を著しくお得に見せない 商品やサービスの価格、取引条件について、実際よりも著しく有利に見せる表示を「有利誤認表示」といいます。お得感の演出は売上に直結しますが、実態と異なる表示は違反です。 項目NG事例期間限定「今だけ」と謳い、常に同じ価格で販売初回無料定期購入が条件であることを隠して表示二重価格販売実績のない通常価格との比較 期間限定と謳いながらキャンペーンを繰り返すと、「今しか買えない特別な条件だ」と消費者が勘違いしてしまいます。 実際はいつでも同じ価格で購入できるのに、著しく有利であると見せかける行為は違反とみなされます。 打ち消し表示の文字サイズと配置に注意する メリットを強調する一方で、注意書きや条件(打ち消し表示)を小さく記載するのは避けましょう。消費者が認識できない注釈は、表示していないのと同じだと判断されます。 特にスマートフォンで確認する消費者は多く、画面が小さいため、注釈が確認できる文字サイズや配色、配置への配慮が必要です。 背景色と同化して読みにくい場合や、メリットの表示から離れた場所に記載がある場合は修正してください。消費者がパッと見て条件を理解できるデザインに整えましょう。 キャンペーン企画で必須!景品類の限度額チェックリスト キャンペーンを実施する際は、提供する景品の金額が法律の範囲内に収まっているかを確認する必要があります。ここでは、一般懸賞・総付景品・オープン懸賞の3パターンについて、上限額をチェックしましょう。 購入者対象の抽選キャンペーン:一般懸賞 商品やサービスの購入者を対象に、くじや抽選で景品を提供する形式を「一般懸賞」といいます。景品の上限額は購入金額(取引価額)によって決まり、キャンペーン全体の総額は売上予定総額の2%に収めてください。以下に、具体例を示しました。 ▼景品1つあたりの上限(最高額) 取引価額(購入額)上限額ルール具体例5,000円未満20倍まで1,000円のトライアルセットを購入して応募する場合、2万円までの景品(美顔器など)に設定5,000円以上10万円まで1万円の化粧品セットを購入して応募する場合、10万円までの景品(高級エステ・マッサージ券など) ▼キャンペーン全体の予算上限(総額) 例:新商品のサプリメントの売上目標が1,000万円の場合(1,000万円×2%=上限20万円) 景品の内訳合計額判定1万円の高級ドライヤー×20名20万円OK500円のギフト券×400名20万円OK1万円の高級ドライヤー×30名30万円NG:10万円オーバー 高額な景品を目玉にする際は、単価(最高額)だけでなく、キャンペーン全体の総額ルールも守れているか必ず計算しましょう。 購入者全員へのプレゼントや来店粗品:総付景品 条件を満たした人全員に景品を提供する形式を「総付(そうづけ)景品」といいます。 購入者全員へプレゼントや先着〇名様への粗品などが含まれます。 ▼景品の上限額 取引価額(購入額)景品の上限額具体例1,000円未満200円まで900円のサプリを購入する場合、150円のサプリケースをプレゼント1,000円以上取引価額の20%まで5,000円の化粧水を購入する場合、1,000円相当のポーチをプレゼント ▼よくある活用シーン シーン施策例ノベルティブランドロゴ入りのポーチや手鏡などをプレゼントセット販売シャンプー購入者に、トリートメントの試供品をプレゼント初回特典定期コース申込みで、専用の計量スプーンやシェイカーを同梱 よくある活用シーンは、すべて総付景品の扱いになります。商品の原価だけでなく、おまけ(景品)の仕入れ値が上限を超えていないか確認しましょう。 条件なしで誰でも応募できるキャンペーン:オープン懸賞 商品の購入やサービスの利用を条件とせず、誰でも応募できる形式を「オープン懸賞」といいます。 X(旧Twitter)のフォロー&リポストキャンペーンなど、SNSを活用した施策が該当します。 ▼活用事例 企画タイプ内容景品例SNS拡散公式Xをフォロー&リポストして応募ギフト券 1万円分クイズ回答特設サイトでクイズに答えて応募海外旅行ペアチケットコンテスト新商品の名前やキャラクター名を公募賞金100万円 オープン懸賞では、景品に対して上限額がないとはいえ、以下の行為は景品表示法(おとり広告・不当表示)に抵触します。 ▼オープン懸賞の注意点(違反リスク) 注意項目NG例架空の懸賞:おとり広告「100名様に当たる」と記載しながら、実際には1名にも発送していない、または極端に少ない数しか用意していない恣意的な抽選:有利誤認抽選と謳いながら、実際はフォロワー数が多い人や関係者を選んでいる。選ぶ場合は、選考と書く必要がある区分の誤り:一般懸賞化「誰でも応募OK」と謳いつつ、応募条件に商品購入レシートの画像添付を求める。これは一般懸賞になり、上限額規制の対象になる 誰でも応募しやすいオープン懸賞ですが、確実に景品を用意し、公平な抽選を行いましょう。実態と異なる運用は処分の対象となります。 景品表示法違反になりやすいNG表現と広告事例 広告運用において、悪意がなくても知識不足で法律違反になってしまうケースは少なくありません。ここでは、注意すべき4つのNGパターンと、正しい表記のルールを紹介します。 No.1表示で客観的な調査データがない 「業界No.1」や「売上1位」といった表現は、消費者に購買意欲を高める訴求力を持ちますが、客観的な裏付け(エビデンス)がなければ、優良誤認表示とみなされます。特に、自社調べのアンケート結果だけで、「顧客満足度No.1」と大きく打ち出してしまうケースです。 自社に都合の良いデータだけを集めたと判断されやすいため、必ず第三者機関による客観的な調査データを使用してください。また、広告に掲載する際は、「No.1」の表記のすぐ近くに、調査の出典元(調査機関名)、調査対象期間、比較対象とした競合などの範囲を詳しく記載する必要があります。 二重価格表示で比較対照価格の根拠が薄い 「通常10,000円のところ、今だけ5,000円!」といった二重価格表示で安さを強調する場合、比較元の価格(通常価格)に実態がないと、有利誤認表示になります。例えば、発売直後から一度も1万円で販売した実績がないのに、「通常1万円」と記載して5,000円で販売するのはNGです。 当店通常価格と比較する場合は、過去の一定期間(最近の8週間のうち過半数など)に、実際に当店通常価格で販売していた実績が必要となります。 メーカー希望小売価格と比較する場合も、メーカーのカタログや公式サイトで公表されている価格であることを確認し、万が一の調査に備えてキャプチャなどの証拠を残しておくようにしましょう。 期間限定キャンペーンを繰り返して実施する 「今だけ」「残り3時間」と焦らせて購入を促す手法はよく使われますが、実際には常に期間限定価格で販売している場合、違法となります。例えば、「本日限り半額」というカウントダウンタイマーをWebサイトに設置し、翌日になると自動でリセットされ、再び「本日限り」と表示されるような仕組みは、消費者を騙す行為にあたります。 消費者に「今買わないと損をする」と誤認させる演出は、行政処分の対象になります。キャンペーン期間を謳うのであれば、終了後は実際に価格を戻すか、販売を終了するなどの運用をしましょう。 SNS投稿で企業との関係性を明示しない 2023年10月からステマ規制が施行され、事業者が第三者を装って商品を宣伝する行為は禁止されました。 インフルエンサーに報酬や商品を渡して投稿を依頼しているにもかかわらず、単なる個人の感想であるかのように装うのは違反となります。また、自社の社員が身分を隠して、口コミサイトやSNSで自社商品を絶賛する行為も同様にNGです。 ステマとみなされないためには、投稿の冒頭や写真内など、消費者が一目でわかる場所に「#PR」「#プロモーション」「タイアップ投稿」といった関係性を明記してください。大量のハッシュタグの中に「#PR」を紛れ込ませるといった分かりにくい表記も、規制の対象となる可能性があります。 【保存版】広告公開前に使える景品表示法セルフチェックリスト 本記事の内容をまとめたチェックリストを掲載します。広告やキャンペーンを公開する直前に、このリストを使ってチェックしましょう。 ▼景品表示法セルフチェックリスト カテゴリ項目理由・対策合理的根拠▢広告で謳っている効果を証明する客観的な根拠資料は手元にあるか不実証広告規制の対策根拠のない効果効能は違反となります。資料は、すぐに提出できる状態で保管しましょう。▢消費者庁から提出を求められた際、15日以内に資料を提出できる状態か▢試験データの結果と、広告の表現内容に誇張はないか景品の上限額▢キャンペーンの取引価額(購入額)の設定は正しいか計算ミス・勘違い防止企画計画時だけでなく、公開直前にも再計算を行い、限度額を超えていないか確認しましょう。▢景品の価格を原価ではなく、市場価格で計算しているか▢総付景品(全員)と一般懸賞(抽選)の区分を間違えていないか表記・表現▢根拠なく、最高・日本一・業界No.1などの最上級表現を使っていないか有利・優良誤認の防止強調表現はリスクを高めます。消費者に過度な期待を抱かせないよう工夫しましょう。▢絶対・必ず・100%などの断定的な表現を使っていないか▢消費者が誤解するような画像のトリミングや加工をしていないかチェック体制▢担当者の主観だけでなく、別部署や上長など複数人でダブルチェックを行っているか組織的なリスク管理個人のスキルに依存せず、見落としを防ぐための表記チェック体制を整えましょう。▢過去に、社内や競合他社で発生した違反事例をチーム内で共有できているか▢判断に迷った際、弁護士や消費者庁へ相談するフローが決まっているか うっかりミスによる違反を防ぐための最終確認として活用してください。 まとめ 景品表示法は、消費者が安心して商品を選べる環境を守るための法律です。意図しない違反を防ぐためにも、本記事のチェックリストを活用してリスクを管理しましょう。もし判断に迷う表現や、キャンペーンの適法性に不安がある場合は、専門家のサポートを受けることを推奨します。 景表法や不当表示に関するお悩みも、ぜひ京都薬事広告ラボまでお気軽にご相談ください。 ▼参考文献 消費者庁「事例でわかる!景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック」 消費者庁「景品表示法関係ガイドライン等」 公正取引委員会「よくある質問コーナー(景品表示法関係)」 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.03.02|読み物
景品表示法×薬機法|特許・臨床データ・アンケート結果・ビフォーアフター写真の表記ルール
美容広報や広告で説得力を持たせるために活用する、根拠となる数値やデータ。しかし、見せ方を一歩間違えてしまうと景品表示法や薬機法に抵触し、ブランドの信頼を損なうリスクになってしまいます。今回は、強みとして見せたい「特許・臨床データ・アンケート結果・ビフォーアフター写真」の掲載における表記ルールと、広告公開前に確認したいチェックポイントをまとめました。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「特許」 美容広告の実務において、最も勘違いしやすい項目が特許の扱いです。「特許を取得している」という証は揺るぎない事実として存在しますが、化粧品・美容機器の広告では原則として表示が禁止されています。他国で特許を取得した場合も同様、日本で広告を展開する際は記載不可となります。 チェックポイント ・特許取得済みの表記は不可(国内外の技術、特許番号の明記を問わず) 特許の表示は、消費者に「特許があるから効果がある」「特許があるから安全」という過度な期待を抱かせる可能性があります。 また、特許庁という公的機関が、あたかもその製品の効能や安全性を「お墨付き」として保証しているような誤認を与えるため、医薬関係者等の推せんという薬機法のNG項目にも該当します。美容雑貨や健康機器においても、特許表示は同様にNGです。 日本化粧品工業連合会|化粧品等の適正広告ガイドライン:F11 医薬関係者等の推せんについて・F11.3 特許について一般社団法人 日本ホームヘルス機器協会|家庭向け美容・健康関連機器 適正広告表示ガイド:資料3 特許の表示について NG例 特許取得の製法だから安心 特許技術による製品 特許成分配合で効果が期待できる また、容器構造に関する特許、美容効果と無関係な構造物(椅子・ミラー)など、美容効果と直接結びつかない事項に限り、事実として淡々と記載するという条件で検討の余地があります。ただし、「効果」「安全」「優位性」を連想させると違反表記と判断されるため、実務上は原則使わないという判断が堅実です。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「臨床データ」 臨床データや実験例は説得力が高い反面、薬機法において記載が厳しく制限されている領域です。医薬品等には、薬事承認を受ける際に提出される治験データや各種試験結果など、さまざまな科学的データが存在します。これらは有効性や安全性を裏付ける重要な資料ですが、化粧品などの美容広告での使用は基本的に禁止とされています。 チェックポイント ・臨床データを広告に掲載することは原則禁止(文章、画像、グラフ等含め) 臨床データや実験例、治験データなどの提示により、「効果の保証」や「医療的裏付けがある」といった強い印象を与えます。臨床試験結果を前面に出す構成は、医薬品、美容医療並みの効果があると一般消費者に誤解を生じさせる可能性が高いため、化粧品では標榜することができません。 NG例 臨床試験でシワ改善を実証 医師監修の実験で効果を確認済み 臨床データによる高い美白効果 極めて限定的ですが、OTC医薬品や指定医薬部外品、マスクの素材などは表記することが可能です。化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)については、原則として一切の臨床データ表示が不可となります。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「アンケート結果」 アンケート結果などの「調査情報データ」は、一定の条件を満たすことで広告表示が可能です。化粧品の場合は、民間の団体・企業が独自に行った公開・非公開調査など、外部機関が行った私的情報の表示が可能となります。外部機関の名称・調査期間・対象者数・調査方法を明示し、データに信頼性と公平性が認められることを条件とします。なお、自社調べや社内アンケートは、信頼性や公平性に欠けるとされることが多いです。 チェックポイント OK例〇〇満足度98%|リサーチ会社A社の調査機関による。調査機関20XX年XX月〜XX月。当社製品の購入者1,000人へのアンケート結果に基づく。 明記する記載項目・調査機関名(例:リサーチ会社〇〇社調べ)・調査期間(例:20XX年X月〜X月)・調査対象(N数)(例:当社製品購入者 1,000名)・調査方法(例:インターネットアンケート) 化粧品の場合、アンケート結果として表示できるのは、使用方法・使用感・香りの嗜好性に関することのみとなり、製品の性能そのもの(効能効果、安全性、発現程度、成分)を裏付けるような調査結果は認められません。製品の試験データではなく、実際に使用した人の評価を調査し、その結果を表示します。 NG例 美白効果を感じた方90% うるおい実感99% シワ改善95% 化粧品広告ガイドラインでのルールを遵守しつつ、調査内容がわかるように概要をはっきりと記載した、調査結果の適正な引用の確認が必要となります。また、調査情報をグラフや表にして記載することも可能です。誤解を与えるスケール変更やトリミング、強調表現にはご注意を。 美容・化粧品広告の薬機法ルール「ビフォーアフター写真」 ビフォーアフター(比較)写真は、一目で変化を伝えられる強力な訴求ですが、薬機法においては「虚偽誇大広告」とみなされるリスクが高い項目です。承認以上の高い効能効果・即効性や効果持続時間の保証・安全性の保証などの印象を与えた場合、虚偽誇大広告と判断される可能性があります。 チェックポイント OK例洗浄:汚れた肌と洗浄後の肌を並べて使用する保湿:塗布前と塗布後の肌を並べて使用する 掲載ルール・撮影条件を統一する(人物・照明・角度・距離など)・化粧品の効果範囲内に留める(清浄・保湿・保護など) 改善を保証するような見せ方に寄せてしまうと、虚偽誇大広告と判断されてしまいます。また、症状の緩和や治癒、完治、化粧品の効果範囲を超える表現(シミを消す、シワを消すなど)、レタッチや加工による強調もNGです。 NG例 シミが完全に消えて見える写真 深いシワがなくなったように見える写真 3日で美白、安心安全、などの保証表現 ビフォーアフター写真を含め、特許・データ・アンケート結果など、本来はブランドの強みとして訴求したい内容であっても、ルールの理解や掲載方法を誤ると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。 違反の多くは「悪意」ではなく、“良かれと思った強調”や“説得力を持たせたい工夫”から生まれます。だからこそ広告公開前のチェックは、ブランドの価値を守り、信頼を積み上げていくための設計プロセスだと考えます。本記事のチェックポイントが、美容広告づくりとブランド向上の一助となれば幸いです。 伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.02.27|読み物
景品表示法×薬機法|美容広告で注意すべき比較・誹謗表現のルールとNG例
景品表示法は、「消費者に誤認を与えないか」という視点から表示を規制する法律です。美容広告・広報の現場では薬機法が優先されがちですが、実際に炎上や行政指摘につながりやすいのは景品表示法上の不当表示であるケースも少なくありません。 本記事では特に指摘を受けやすく、ブランドイメージを損なうリスクも高い「比較(優位性アピール)」と「誹謗(他者否定)」に焦点を当て、美容広告におけるNGポイントと実務上の考え方を整理しました。 消費者と情報を守る「景品表示法」の役割とは 景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)とは、商品やサービスを一般消費者に販売・提供する際に、事業者が必ず留意しなければならない法律です。不当な表示(ウソや大げさな表現・景品等)を禁止し、消費者が自主的かつ合理的に商品を選べる環境を守るために存在しています。 景品表示法が規制する「不当表示」 優良誤認表示:商品・サービスの内容や規格が、「実際よりも著しく優れている」と誤認させる表示。(「最高峰」といった根拠のない最上級表現や、裏付けが不十分なNo.1表示など) 有利誤認表示:価格や数量などの取引条件が、「実際よりも著しく得だ」と誤認させる表示。(不適切な二重価格や、今だけ・期間限定としながら実際には常態化している、おとり広告など) 昨今は、一般消費者に誤認させる恐れがあるとして、内閣総理大臣が指定する不当表示(ステルスマーケティング規制など)の監視も強化されています。さらに美容広告では、項目により細分化された薬機法のルールが重なるため、どちらか一方だけを確認するのではなく、二つの視点を前提とした広告設計が求められます。 薬機法 第66条(誇大広告等の禁止):何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。引用:保健医療局 医薬品医療機器等法(抜粋) 「比較・誹謗表現」のルールと注意点 景品表示法にまつわる細かなチェック項目は、最大級表現・価格表記・技術や成分に関する記載など多岐にわたりますが、それらすべてに「優位性」というキーワードが共通しています。「他社より優れていると表現したい」「どこよりもお得だと印象付けたい」「技術や成分の凄さを強く打ち出したい」という思いが先行すると、気づかないうちに不当な比較や他社への誹謗へと足を踏み入れてしまいます。 近年ではアフィリエイト広告やインフルエンサーマーケティングの普及により、広告主は低コストでダイレクトに消費者の感情へ訴えかけることが可能になりました。しかし、SNS投稿やレビュー記事、LPでの訴求など、表現の自由度が高まった一方で、行き過ぎた比較や否定訴求、根拠の曖昧な比較や過度な優位性アピールが急増しているのも事実です。こうした状況を受け、美容広告においても景品表示法への理解とその重要性が年々高まっています。 美容広告のルール:やってはいけない「比較表現」 比較表現・比較広告とは、競合他社の商品と自社商品を並べ、自社の内容や取引条件が優れているとアピールする手法です。差別化を図るうえで有効な方法ではありますが、美容広告での取り扱いには慎重さが求められます。 化粧品等における比較 医薬品等(化粧品含む)の広告では、ライバル会社との比較広告が原則として認められていません。・「A社製品よりも効果が高い」といった明示的比較・「一般的な他社製品とは違う」といった暗示的比較これらは、消費者に「他社より効く」という誤認を与えるだけでなく、後述する「誹謗」にもつながりやすいため、避けることを基本とします。 自社製品との比較 自社製品同士の比較は、6つの適正ルールを満たすことで掲載が可能です。 名称の明示: 比較対象となる自社製品の名前をはっきり書くこと 目的の同一性: 同じ目的で使用される製品同士であること 販売実績: 比較対象が現在市販されている、または直近まで販売されていたこと 客観的根拠: 具体的数値や根拠を、公的データ等から正確に引用していること 認識の容易性:商品の仕様や特徴など、比較事項が消費者に分かりやすい内容であること 調査の妥当性: 社会通念上、妥当と認められる調査方法に基づいていること 「リニューアルでさらに効果が進化」といった曖昧な表現ではなく、具体的かつ検証可能な情報であることが求められます。 美容広告のルール:絶対NGな「誹謗表現」 美容広告において、他社や他社製品を誹謗・中傷する表現は絶対にNGです。ここでいう誹謗表現とは、消費者に有益な情報を提供するためではなく、単に競合他社やその製品を陥れるために、あえてその欠点やマイナス面を指摘することを指します。 内容が事実に反している場合はもちろん、たとえ事実であっても誹謗・中傷はNG 特定の成分や処方を用いていないことを、過度にアピールする表現はNG 特定の成分や処方を採用している製品と比べ、安全性をアピールする表現はNG(例:酸化防止剤や防腐剤など) たとえ法的にグレーゾーンであっても、他者を下げて自社を上げる手法は、今のSNS時代において「不誠実なブランド」というラベルを貼られる原因になります。美容広告にとって、誹謗表現を避けることは法律を守るためだけではなく、ブランドの品位と信頼を守る、長く愛されるために不可欠な戦略であると捉えましょう。 「比較・誹謗表現」のNG例と解説 良かれと思って書いたコピーが、実は「他社への攻撃」や「不当なアピール」になっているケースも少なくありません。美容広告で特に触れる機会の多い、優良誤認表示の代表的なNGパターンをご紹介します。 他社・他製品を想起させる否定表現(誹謗・中傷) 特定の社名・製品名を出していなくても、既存のカテゴリーや他社の仕様を否定する表現は「誹謗広告」とみなされます。 NG例 まだ、ベタつくクリームで我慢していますか? 界面活性剤入りの化粧品は、もう卒業 従来の〇〇成分は肌トラブルの元になりがち 肌に影響を及ぼす可能性のある〇〇成分は不使用 他社製品が「劣っている」「問題がある」「危険かもしれない」と暗示し、不安を煽る訴求は誹謗広告とみなされます。配合の有無や量に関して記載することが多い、成分に関する表現は特に注意が必要です。 根拠や条件が不明確な比較表現 比較対象や評価基準が曖昧なまま優位性を示す表現は、消費者に実際以上の差を印象づける「有利誤認」の典型例です。 NG例 一般的な〇〇に比べて保湿力が高い 他社より安くて高品質 美容賢者が必ず選ぶ高コスパ美容液 業界トップに立つスキンケアシリーズ 「一般的」とは何を指すのか、「他社」とはどの範囲か、「美容賢者」とは誰で、何人で、どのような基準で選んだのか、「業界トップ」とは何の指標においてトップなのか、これらが明確でない場合、優良誤認・有利誤認表示と判断されるリスクがあります。 根拠のない「最大級・最上級」表現 インパクトを与えるワードとして「No.1」や「最高」という言葉を使いたくなりますが、これには調査機関名、調査時期、有効回答数、調査方法などを明確に記載する必要があります。 NG例 日本一のうるおい実感 最高峰のエイジングケア ビタミンC含有量No.1 史上最強の美白 「No.1」「最高」といった最大級・最上級表現は、客観的な調査結果や裏付け資料がない限り使用できません。また、薬機法の視点では効果効能に限らず、安全性の保証に関する最大級表現もNGとなります。 「比較・誹謗表現」に寄らない美容広告の考え方 他社との比較や優位性の誇示は、短期的には目を引くかもしれませんが、ブランドの資産にはなりません。これからの美容広告に求められるのは、他者を下げる「競争」ではなく、自社の価値を磨き上げる「選択理由の創造」であると考えます。 視点を変える選択理由の創造ポイント 「結果」ではなく「製造プロセス」を語る肌がどうなるか(成分が及ぼす効果など)は薬機法の制限を受けますが、製品がどう作られたか(事実による解説)は語ることができます。☑️ 開発背景、歴史、製造工程のこだわり、技術背景など、揺るぎない「事実」にスポットを当て、製品の強みを可視化します。例)最高の浸透力と製造技術 → 300回の試作を経て辿り着いた独自製法 「性質・使用感・印象」を言語化する浸透力が高いなどの優位性を示す機能比較をやめ、五感に訴えるパーソナルな「感性表現」へと変換します。☑️ クリーンなイメージを大切にする美容業界では、不安を感じるような比較・誹謗表現ではなく、なりたい自分に近づけるようなポジティブワードを選びます。例)一般製品は保湿効果が低く意味がない → 未来の自分へ贈る心地よい香りのうるおいケア 主語を「商品」から「人」へ「この製品は凄い」という売り手軸の視点を、「この製品があることでどう変わるか」というユーザー軸の視点へ切り替えます。☑️ 生活、行動、習慣などライフスタイルに寄り添う表現にすることで、肌への直接的な言及を避けつつ、深い納得感を訴求できます。例)最高峰のスキンケア → 忙しい日々の中で自分を慈しむ5分間のスキンケア 「比較・誹謗表現」を回避する美容広告設計まとめ 誠実に情報を伝えることでブランドや製品が強みを蓄え、ポジティブかつ自然な差別化へとつながります。広告表現のチェックは、本来「言葉を削る作業」ではありません。大切なのは、「作り手の熱量や意図を汲み取り、どうすれば法規制を遵守しながら、その想いを最大限に残せるか」という視点です。真摯に言葉を発信して実績を重ねていく広告設計こそ、ファンを増やす近道だと考えます。 景品表示法・薬機法視点のチェックリスト 景品表示法は「優位性の見せ方」を規律する法律 「No.1」「最高」などの最上級表現は根拠明示が前提 比較する場合は、対象・条件・数値・調査方法を明確にする 他社を想起させる否定や不安喚起は誹謗広告とみなされるリスクがある 医薬品等では他社比較は原則NG(明示・暗示ともに不可) 自社比較は一定条件下で可能だが、客観的事実が必須 ブランディング・編集者視点のチェックリスト 優位性ではなく「選ばれる理由」を語る 結果ではなくストーリーを描写する 肌への断定ではなく、設計思想や技術背景へ軸を移す 生活・時間・行動と結びつける表現に変換する 主語を「商品」から「人」へ移す 差別化ではなく、価値観の共鳴をつくる 伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.02.02|もっと知りたい薬事広告
景品表示法の課徴金事例を解説!NGラインと回避策【2025年12月】
課徴金の納付や返金対応は、企業のブランドにダメージを与えます。2025年12月、消費者庁は新たに4つの行政処分や計画認定を公表しました。 この記事では、2025年12月に公表された4事例をもとに、現場が今すぐチェックすべきNGラインと回避策を解説します。最新の違反事例からNGラインを整理し、実務で使える判断基準を身につけましょう。 2025年12月公表の最新違反事例4選 2025年12月、消費者庁が公表した景品表示法違反の事例を4つ解説します。最新の処分事例から、自社の表示内容を確認する際の参考にしてください。 【課徴金】株式会社エムアンドエム(商品:アンリンクル) エムアンドエムが588万円の支払い命令を受けた理由は、アフィリエイトサイトや漫画広告で過度な即効性を演出したためです。広告では「数秒で肌がピーン」「シワが完全消滅」といった、化粧品の効果効能範囲を超える表現が多用されました。 優良誤認表示と判定された項目と内容 項目内容対象商品医薬部外品:アンリンクル違反表示「シワ解消効果」を謳う加工写真処分内容課徴金588万円 消費者庁は表示の裏付けとなる資料提出を求めましたが、合理的根拠とは認められず、優良誤認表示と判断されました。不当表示の決定を、アフィリエイターやASPに委ねていた実態が判明しています。外部が作成した広告であっても、広告主の管理責任が問われました。個人の感想や漫画形式であっても、一般消費者に、事実とは異なる著しい効果があると受け取られる表示であれば、優良誤認と判断される可能性があります。 広告主は、根拠のない誇張表現がないか、厳しく内容を確認してください。 消費者庁「株式会社エムアンドエムに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について」(2025年12月2日) 【措置命令】SB C&S株式会社(商品:INVOLULTRAなど) SB C&S株式会社はスマートフォン向けコーティング剤の表示で、パッケージに「強固なガラス被膜でキズから対象製品を保護」と記載し、SIAAマークを用いて「抗ウイルス・抗菌」性能を強調していました。 消費者庁へ試験データを提出したものの、表示を裏付ける合理的根拠とは認められませんでした。優良誤認表示と認定され、再発防止を求める措置命令を受けています 。SIAAマークを取得していても、広告で「キズを防ぐ」「ウイルスを減少させる」と断定的に表現する場合、広告コピーに合致したエビデンスが必要です。担当者は、試験内容が広告コピーの主張を100%裏付けているか確認しましょう。 消費者庁「SBC&S株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」(2025年12月18日) 【確約手続】株式会社千葉ロッテマリーンズ(ファンクラブ特典) 株式会社千葉ロッテマリーンズは、ファンクラブ入会特典の告知で「有利誤認」の疑いを受けました。令和7年1月17日郵送のダイレクトメール(DM)で、入会すれば選手の直筆サインボールを全員に渡す表現を用いたのが、不当表示と疑われた理由です。 有利誤認の疑いを受けたポイント 項目DMの表示内容実際の内容特典提供の条件入会後にハガキ提示でサインボールを渡す特典を受け取れるのはハガキ持参者の一部限定景品の提供範囲入会者全員がサインボールをもらえる印象景品数に限りがあり、一部の者のみに提供 ハガキを提示すれば、確実にサインボールを受け取れる印象を与えましたが、実際は一部の会員に限定されていました。有利誤認の疑いに対し、球団側は年会費の一部返金を含む確約計画を申請し、認定を受けています。確約手続は、行政処分が下る前に自ら是正案を出し、認められれば措置命令を免れる制度です。郵送DMも消費者庁による景品表示法の取り締まり対象となる事実を認識し、正確な表記を徹底してください。 消費者庁「株式会社千葉ロッテマリーンズから申請があった確約計画の認定について」(2025年12月23日) 【確約手続】SOELU株式会社(フィットネスの「受け放題」範囲) SOELU株式会社はフィットネスサービスの「受け放題」表現で、確約計画の認定を受けました。広告では「ヨガ・マシンピラティス・よもぎ蒸しなど全部受け放題」や「月々1,980円〜でここまでできる!」といった表現が、実際全てのサービスが受け放題になるわけではありませんでした。 「全部」や「使い放題」といった表現は、すぐ近くに例外条件を強調表示を配置する必要があります。調査通知後、不当表示の疑いに対し、自ら是正措置計画を策定・申請する確約手続を活用し、違反認定を回避しました。サービスの実態を正確に反映させる社内チェック体制を構築し、過剰な広告コピーを未然に防ぎましょう。 消費者庁「SOELU株式会社から申請があった確約計画の認定について」(2025年12月16日) 事例からわかる課徴金対象になりやすいNGパターン 2025年12月の処分事例を分析すると、高額な課徴金や措置命令に直結しやすい表現には共通のパターンがあります。よくあるNGパターンが、法規制の対象となる原因について、整理しました。 実証データなしで、効果やNo.1を謳っている 客観的なデータがないのに、効果がありそうと期待させる表現は、優良誤認として厳しく追求されます。 断定的な効果の訴求:「シミが消える」「シワがなくなる」などの変化を、例外なく保証するかの表現 効果の強さに比例したエビデンス:「世界初」「唯一」などの強さを表す言葉には、客観的な試験結果や第三者機関の調査データが必要 不適切なNo.1表記:自社に都合の良い集計のみで「業界No.1」を掲げ、実態以上の品質を装う表示 消費者に「世界初」や「No.1」で商品の良さを示す場合は、証明できるデータを準備しましょう。 打消し表示(※)が小さく、消費者が認識できない メリットを強調する一方、デメリットや注意を隠す手法は不当表示とみなされます。 問題となる表示形式不備内容文字サイズ強調箇所に比べ、重要な条件(打消し表示)を極小文字で記載。配置スマホ画面でスクロールしないと見えない、離れた位置に注釈がある視認性背景色と文字の色を似せ、意図的に読み飛ばさせるデザイン。 注釈は、メインの言葉のすぐ近くで、スクロールしなくても確認できる視認性を確保しなければなりません。 期間限定ではないのに「今だけ」を繰り返している 実際よりお得だと消費者を勘違いさせる条件提示は、有利誤認と判断されるリスクがあります。 偽りのカウントダウン: 「キャンペーン終了まであと〇時間」と表示しつつ、期限後に自動でリセットされるタイマー 常態化した限定価格: 「今だけ」と謳いながら、実際は長期間同じ価格で販売を継続 実績のない比較価格: 直近の販売実績がない通常価格を引き合いに出し、安さを不当に演出 「今すぐ判断しなければならない」とする消費者の焦りを不当に利用する表示は、よく行政から問題になる箇所です。 課徴金制度の仕組みと企業が負うリスク 景品表示法に違反した場合、行政処分だけでなく多額の金銭負担や社会的な信用の失墜を招いてしまいます。ここでは、違反した場合のリスクについて、説明します。 対象商品の売上額3%が課徴金として請求される 違反行為を継続した期間(最大3年間)の売上額に対し、3%の納付を命じられます。不当表示の事実を認識していなかった状況でも、確認を怠っていれば支払い義務が発生します。売上額5,000万円未満(課徴金計算額150万円未満)に該当すれば、金銭の納付自体は免れますが、売上規模を問わず不当表示の事実は認定されるので、企業の価値は失うでしょう。 課徴金以外に社名公表や返金対応の負担が発生する 金銭的な損害以外にも、以下の3つの損害が予想されます。 実名の公表:消費者庁の公式サイトにて、社名、違反内容、代表者名が世間に広く周知される 信頼の崩壊:報道やSNSでの拡散により、これまでの実績が一瞬で否定される 現場の疲弊:顧客への返金作業や問い合わせ対応に、社内の貴重な人員が長時間拘束される 金銭を支払えば解決する問題ではありません。公表された事実は記録として残り続け、将来的な取引や採用活動にまで影響します。 確約手続を利用して課徴金納付を回避する 消費者庁から調査の通知を受けた後、自ら改善計画を提出して認定を受ける確約手続を活用できます。是正計画が認められれば、措置命令や課徴金の納付命令を出されずに済みます。千葉ロッテマリーンズやSOELUの事例のように、返金措置を含む計画を申請して認定を受け、行政処分を回避したケースが代表的です。 今日からできる広告リスクの回避策 景品表示法に違反するリスクを排除し、有利誤認や不当表示、景品類の制限などによる行政処分を未然に防ぐ対策を挙げます。 広告表現の根拠資料をファイリングしておく 効果や性能を謳う際は、試験結果などの客観的なエビデンスを事前に準備してください。消費者庁から提出を求められた際、指定の期間内(通常15日程度)に揃えられない状況は不当表示とみなされます。すぐに資料は提出できるよう整理し、社内全体で共有可能な状態に保つ体制にしておきましょう。 クリエイティブ内の打消し表示を大きく目立たせる 「※」の注釈は、メリットを謳う強調表示のすぐそばに配置します。文字サイズは以下の基準を参考に、消費者が判断できる大きさを確保してください。 チラシ・パンフレットなどの紙媒体: 原則として8ポイント以上 テレビ・動画広告: 画面の高さの25分の1以上 Webページ・スマートフォン: 強調表示の文字サイズの4分の1以上(最低12〜14ピクセル程度) スマホ画面は解像度により見え方が変わります。強調表示と比較して極端に小さくならないよう、必ず実機で視認性をテストしてください。消費者が、条件の認識漏れがないようにします。 外部の専門機関に広告表現のチェックを依頼する 社内チェックのみでは、自社製品への愛着や売上目標が優先され、判断基準が甘くなりがちです。制作担当者が「これくらいなら大丈夫」と過信し、消費者が受ける印象とのズレや、最新の規制ルールを見落とす事態を招きます。 薬機法や景表法に精通した専門家による第三者視点を取り入れると、違反のリスクを大幅に抑えられます。判断に迷う表現や特典の提供上限については、自己判断で済ませず、専門機関の見解を仰いでください。京都薬事広告ラボでも、ご相談可能です。 まとめ 景品表示法違反は、課徴金による金銭的損失だけでなく、社会的信用も失う重大なリスクです。2025年12月の事例が示すように、漫画広告や特典表示、「受け放題」などの表現も厳しく監視されています。売上とコンプライアンスを両立させるため、迷ったときは専門家のチェックを活用しましょう。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.01.28|読み物
年間戦略キーワード|製品ステータス×季節×薬機法で設計する美容広告と広報
美容広告・広報の現場では、季節やイベントのタイミングとともに、製品ステータスを判断軸に設計する場面が多くあります。新商品の勢いをどう作るか、定番品をいかにリマインドするか、高価格帯の納得感をどこに置くか。求められる言葉は、同じ季節でも大きく異なります。 本記事では、「新商品・定番・高価格帯」という3つのステータス軸に分け、季節要因と薬機法を掛け合わせたキーワードの設計図をご紹介します。広告・PR・コンテンツ制作などクリエイティブの枠組みとしても使える、薬機法リスクを踏まえた言葉選びのヒントを実務向けのメモとしてまとめました。 もくじ ■ 1〜3月|自己更新・リセット期■ 4〜6月|環境変化・コンディション調整期■ 7〜9月|夏肌体感・セルフケア強化期■ 10〜12月|自己充足・肌マネジメント期 1〜3月|自己更新・リセット期 「自分を新しくしたい」というポジティブな意欲が高まる時期。一方で、年度末に向けた忙しさも加速するため、「今の生活を変えずに質を上げたい」という効率性へのニーズが共存します。 冬〜春の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ ライフスタイルの起点と、新しい自分へのマインドリセット ■ 新年・新習慣・新生活・新しいチャレンジ・切り替え・冬の終わり・春のはじまり・卒業 新商品の提案 入り口を狙うキーワード:「新習慣ケア」「ベースづくり」「仕込み美容」「朝活スキンケア」「ナイトルーティン」「自分らしさを磨く」 薬機法エディター視点:新年、新生活準備のタイミングは「変わりたい」という意識が自然と高まる時期です。広告では、これまでの自分を否定するのではなく、新しい自分への一歩をやさしく後押しする表現が適しています。変化を断定せず、利便性や続けやすさ、モチベーションにつながる価値に落とし込むことで、薬機法リスクを抑えた訴求がしやすくなります。 定番を育てたいとき 帰還場所をつくるキーワード:「変わらず使える」「戻ってくる一本」「迷った時はこれ」「おかえりスキンケア」「いつもそこにある存在」 薬機法エディター視点:新しいものを試したくなる時期だからこそ、「変わらないこと」への安心感や信頼感をエモーショナルに訴求することが有効です。なぜ定番品として展開し続けているのか、その理由を成分や使用感とあわせて丁寧に言語化することで、薬機法リスクを抑えながらブランド価値を積み上げる設計が可能になります。一方で、口コミ表現の使い方や、実態以上に期待感を煽る誇大表現には注意が必要です。 高価格帯の切り口 キャリアの必要経費に繋げるキーワード:「未来投資」「整える時間」「心の余白」「スキンケアのキャリアアップ」「自分を信じるための一本」 薬機法エディター視点:単なるご褒美や贅沢ではなく、「戦い抜くための基盤づくり」に着地し、キャリアやライフスタイルをアップデートするための自己投資として位置づけます。成分や機能の説明に寄せすぎず、自分にとって大切な時間やモノに向き合う体験、ライフスタイル、キャリア軸で語ることで、高価格帯ならではの納得感を構築できます。なお、鎮静・再生・若返りなど医療的ニュアンスを含む表現は、文脈を問わず慎重なチェックが必要です。 ★ 年間戦略キーワード|【備える】スタート&リセット期の美容PR・広報戦略(1月〜3月) 4〜6月|環境変化・コンディション調整期 紫外線や湿度、生活の変化といった「環境ストレス」が目に見えて増える時期。新生活のスタートやGW、ジューンブライドなど人前に出る機会も多いため、不安を煽るのではなく「万全な自分でいたい」という前向きな準備心を刺激する表現が有効です。 春〜初夏の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ ゆらぎや紫外線を「恐れ」ではなく、整えることを楽しむ「前向きな準備」へシフト ■ 梅雨・気温差・ゆらぎ・花粉・紫外線・キャリア・花嫁・新生活・旅行・休暇 新商品の提案 変化に付き合うキーワード:「守る美容」「快適時間」「移り変わる季節に」「寄り添い設計」「まとう心地よさ」「バリア発想」 薬機法エディター視点:断定的かつ過剰な表現は避け、心地よく過ごすための選択肢として「守る美容」を設計します。紫外線や湿度といった季節要因は事実として淡々と提示し、不安要素を強調しないことが前提に。なりたい自分像や生活シーンへ自然に移すことで、薬機法リスクを抑えつつ前向きな印象を残せます。春らしいポジティブなカラーや軽やかなパッケージを活かしたレイアウトも、重さを感じさせない表現として有効です。 定番を育てたいとき お守りキーワード:「年中無休の愛用品」「お守りコスメ」「ブレない肌演出」「季節を問わず頼れる一本」「すすめたくなる定番品」 薬機法エディター視点:心身ともにコンディションがゆらぎやすい季節だからこそ、「これがあれば大丈夫」という安心感と判断材料を丁寧に提示します。新作とのセット使いやシリーズ比較を用いた、「なぜ選ぶのか」という理由を再定義する設計も有効です。また、オールシーズン対応に舵を切ると、長く愛用されるポジションを確立できます。安全性の保証表現や他社誹謗、効果の断定には引き続きご注意を。 高価格帯の切り口 パーソナルに定着させるキーワード:「上半期ベスコス」「自分流美容」「パーソナルケア」「妥協しない肌準備」「私の先回りケア」 薬機法エディター視点:「春の肌荒れに効く」「シミトラブルを未然に防ぐ」といった症状訴求はNGのため、「整える」というニュアンスに軸足を置いた表現が◎。高価格帯ならではの多機能性や開発背景へのこだわりを、贅沢感のある言葉に落とし込み設計します。単一アイテムの機能説明に留めず、「パーソナル提案」として肌タイプ別・年齢別コンテンツを併用すると、納得感のある選択理由も構築できます。 ★ 年間戦略キーワード|【整える】五感とポジティブワードで伝える美容広告(4月〜6月) 7〜9月|夏肌体感・セルフケア強化期 夏が長期化し、終わらない暑さへの疲れが続く時期は、「なぜこのケアが必要なのか」を深く納得してもらう論理的な訴求がカギです。過酷な環境と無理なく付き合うために、ポイントを絞りコンスタントな提案を行い、長い夏を美容広告と広報のチャンスに変えます。 夏〜初秋の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ 過酷な環境を「快適」に変え、学びにより継続のハードルを下げる ■ 暑さ・汗・皮脂・紫外線・日焼け・長い夏・夏休み・レジャー・バカンス・旅行 新商品の提案 夏を味方にするキーワード:「耐えずに楽しむ」「夏に向き合う」「-〇℃の解放感」「夏休みのこっそり美容」「ひんやりクーリングケア」「スキンケアUV」 薬機法エディター視点:UVカット効果のない化粧品において、日焼け・赤み・シミといった結果に言及する表現はNG。アフターケアについても、冷感やうるおい補給といった体感表現に留め、効果の保証を想起させない言葉選びを徹底します。旅行・アウトドア・オフィスなど使用シーンを具体化する場合は、クーリング感や開放感、香りといった五感要素を主役に据えることで、リスクを抑えつつイメージ豊かな訴求が可能になります。 定番を育てたいとき 教育型キーワード:「夏枯れ」「夏に続けるうるおいケア」「皮脂に悩む夏のクレンジング」「成分で選ぶスキンケア」「シグネチャーのUVケア」 薬機法エディター視点:なぜ夏こそこのケアが必要なのか、なぜ定番として支持され続けているのか、アイテムの特性にしっかりと寄り添った教育型コンテンツで深掘りをすることで、製品の魅力や立ち位置が自然と伝わります。効果効能に踏み込みやすいテーマだからこそ、化粧品は56項目内の「清浄」「保湿」を軸に設計し、医薬部外品やUV製品については各表現ルールを厳守した構成を意識しましょう。 高価格帯の切り口 夏越え投資のキーワード:「夏越え美容」「贅沢補給」「未来への投資」「特別なクーリングケア」「いたわりスキンケア」 薬機法エディター視点:長い夏の最中はもちろん、次のシーズンに備えるための、自分を労う大切なメソッドとして製品を位置づけることで、必要性を自然に演出できます。肌の修復や再生といった表現は医療的解釈につながるため、成分の希少性を語る際は、効果ではなく開発プロセスやこだわりの積み重ねに焦点を。解説パートへの移行もスムーズになり、価格への納得感も高まります。 ★ 年間戦略キーワード|【挑む】学びで攻略する長い夏の美容戦略(7月〜9月) 10〜12月|自己充足・肌マネジメント期 1年で最も消費意欲が高まる時期。単なる贅沢ではなく、「今年1年頑張った自分を肯定したい」という心理が働きます。SNSでは「#マイベストコスメ」など自分軸のまとめが盛り上がるため、選ぶ理由やストーリーを提供し続けることもポイントです。 秋〜冬の美容広告・広報設計 シーズン分析・キーワード ■ 1年の総括に、自己肯定感を高める買い物を ■ クリスマス・ホリデーコフレ・ベスコス・限定・ご褒美・ご自愛・記念・ギフト 新商品の提案 自分を大切にするキーワード:「限定コフレ」「特別な時間」「頑張ったご褒美」「自分を労う」「私の殿堂入り」「リッチなスキンケア体験」 薬機法エディター視点:成分の新規性よりも、手にした瞬間に得られる高揚感や感情体験を主役に設計します。ギフト需要を見据えたノベルティやメッセージなど、「誰かに贈りたくなる」特別感の演出も効果的です。効能の保証に踏み込まず、気持ちに寄り添う文脈を構成することで、NGワードと押し付け感のない訴求に着地します。 定番を育てたいとき トレンドに乗るキーワード:「今年を支えた一本」「ベスコス」「マイベスト」「20XX年の相棒」「リピートする理由」「センスのいいギフト選び」 薬機法エディター視点:ベストコスメ企画に連動させる、愛用者のストーリーに焦点を当てた広告構成が有効です。共感を軸に設計することで、選ばれ続けてきた信頼の積み重ねを情緒的に伝えることができます。特別パッケージやホリデーコフレなどの限定セットを企画し、「いつもの一本」に新鮮さを添える戦略を行うと、リピートや再注目に繋げることが可能です。 高価格帯の切り口 リッチに浸るキーワード:「価値への投資」「優雅な満足感」「贅沢ギフト」「自分を愛する時間」「肌の充足感」「忘年美容」 薬機法エディター視点:自分を丁寧に扱うことで満たされる気持ちや、前向きな変化を情緒面で言語化し「リッチな肌マネジメント」を提案します。一年を通じて露出してきた複数の媒体による積み重ねで、「ずっと気になっていた」「タイミングが合えば手にしたい」という潜在的な関心が育っているはず。使用シーンや得られる充足感、期待感をイメージとともに届けることで、高価格帯ならではの高揚感と余韻を演出できます。 ★ 年間戦略キーワード|【満たす】ぜいたくな余韻を残すリッチな美容広告設計(10月〜12月) 伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.01.09|もっと知りたい薬事広告|化粧品、医薬部外品
1分で化粧品広告のOK・NG表現が判断できるチェックリスト
化粧品広告は、薬機法や景表法などの法律に加え、掲載媒体ごとの審査もクリアしなければなりません。この記事では、OK表現とNG表現を直感的に見分けるためのポイントを整理しました。公開直前に使えるチェックリストも用意したので、日々の業務で活用してください。 なぜ化粧品広告のOK・NG判断は難しいのか? 上司からは「『シミが消える』みたいに、効果がハッキリ伝わるように書いてよ!」と求められる一方で、法務からは「法律違反になるから絶対にダメ」と止められる板挟みが、担当者のつらいところです。 ここでは、化粧品広告のOK・NG判断が難しくなる理由を解説します。 薬機法と景品表示法の二重規制が関わるため 化粧品広告は、薬機法と景品表示法の2つの法律を同時にクリアしなければいけません。薬機法で「医薬品のような効果はNG」という基準を守っても、景品表示法がその表現に根拠があるのかを厳しくチェックし、なければアウトになります。薬機法だけ守るだけでは不十分という二重のハードルが、判断を複雑にしているのです。 表現判断が単語ではなく文脈に左右されるため NGワード集さえあれば完璧とは言えません。例えば、OK表現を使用していても、画像や比較、体験談のニュアンスで「効きそう」と誤解させればアウトになります。単語単体ではなく、全体の文脈や訴求内容まで注意しましょう。 化粧品広告で押さえるべき3つの考え方 化粧品広告では、「どこまで書けるか」を正しく判断する3つの視点があります。ここでは、安全な広告作りに必要な考え方を順に解説します。 一般化粧品・医薬部外品の分類ルール 最初に、手元の商品のカテゴリを見てみましょう。一般化粧品の場合、広告で言える効能は、厚生労働省が定めた「化粧品の効能の範囲(56項目)」にある表現が基本です。一方、医薬部外品なら、承認された特定の効能(例:日やけによるシミを防ぐ)だけは謳えます。カテゴリによってOK・NG表現が変わるため、自社商品がどのカテゴリに当てはまるかを確認してください。 化粧品で認められる作用の範囲 一般化粧品の役割は、「体を清潔にする」「美しく見せる」「健やかに保つ」など、体への作用を緩和できることです。つまり、肌の構造を変えたり、生理機能に影響を与えたりする表現ができません。例えば「細胞を修復する」や「肌本来の機能を取り戻す」といった表現は、化粧品の域を超えていると判断されます。あくまで「肌を整える」「うるおいを与える」といった、日常のケアの範囲内で表現しましょう。 医薬品的効能と見なされる伝え方 治療や改善といった医薬品的な効能をイメージさせる言葉はNGです。「ニキビが治る」「シミが消える」「アンチエイジング(若返り)」といった表現は、病気を治す医薬品の役割に踏み込んでいるため、一般化粧品・医薬部外品で表現できません。 また言葉だけでなく、ビフォーアフターの写真で劇的な変化を見せるのもNGです。たとえテキストで断定していなくても、写真を見た人が「これで治るんだ」と誤解すれば、薬機法違反になります。 化粧品広告のOK・注意・NG表現チェックポイント ここでは、化粧品広告でのOK・注意・NG表現を整理しました。現場で迷った際は一度確認してみてください。 化粧品で確実に使えるOK表現 以下の表は、厚生労働省が認めた「化粧品の効能効能(56項目)」の代表例です。表に記載された表現は、事実に基づいている限り、広告に使用できます。 ▼代表例「化粧品の効能効果の範囲」 部位別そのまま使えるOK表現皮膚(肌)(19)肌を整える(20)肌のキメを整える(22)肌荒れを防ぐ。(23)肌をひきしめる。(24)皮膚にうるおいを与える。(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。(28)皮膚の乾燥を防ぐ。(31)肌にツヤを与える。(32)肌を滑らかにする。(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。※1頭皮・毛髪(1)頭皮、毛髪を清浄にする。(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。(4)毛髪にはり、こしを与える。(9)毛髪のつやを保つ。(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。爪(39)爪を保護する。口唇(42)口唇の荒れを防ぐ。歯(49)ムシ歯を防ぐ。※2 ※1:日本香粧品学会の「化粧品機能評価ガイドライン」に基づく試験等を行い、その効果を確認した場合のみ使用可能です。※2:使用時にブラッシングを行う歯みがき類の場合に使用可能です。 参考資料:日本化粧品工業連合会「化粧品等の適正広告ガイドライン(2020年版)」 また「べたつかない」「しっとり」などの使用感や、「肌のキメを整えて明るく見せる」などのメイク効果による見た目の変化は、事実なら問題ありません。「乾燥を防ぐ」「うるおいを保つ」のように、肌を保護・維持する表現は化粧品広告でよく使用されています。 文脈次第でOKにもNGにもなる注意表現 前後の文脈や根拠の有無によって、OKにもNGにもなる表現があります。例えば「エイジングケア」は、「年齢に応じたお手入れ」という意味ならOKですが、「老化を止める」という文脈で使えばNGになります。以下の表は、条件次第で判断が変わる表現をまとめました。 OKになる文脈NGになる文脈No.1・ランキング効能効果、安全性以外の内容第三者機関の調査など、客観的なデータと出典を併記する効能効果・安全性に関わる内容客観的根拠のない自社調べや、データなしで「業界No.1」と謳う体験談(口コミ)「さっぱりした使い心地です」など、使用感や個人の感想にとどめる「使ったらシワが消えました」など、効果効能を保証する内容(「※個人の感想です」と注釈しても不可)エイジングケア「年齢に応じたうるおいケア」と『お手入れのこと』と定義して使う「若返る」「老化をストップ」など、身体機能の変化を暗示する浸透「※角質層まで」と範囲を注釈する一般化粧品の場合、「真皮まで浸透」と角質層より奥への浸透を謳う成分の訴求「保湿成分として〇〇を配合」と配合目的を伝える「〇〇成分が肌細胞を修復する」と成分の薬理作用を強調する 要注意表現を使うときは、「それは事実か?」「範囲を超えていないか?」と自問するクセをつけましょう。 医薬品的効能と判断されるNG表現 治療や身体機能の回復を意味する表現は、医薬品にのみ許された表現です。化粧品広告では一切使えません。以下の表現が使われていないか、確認しましょう。 治療・回復系:治す・治療・回復・完治など 改善・変化系:肌質改善・細胞再生・若返り・アンチエイジング(若返り)など 消失系:シミを消す・シワをなくす・ニキビ跡を消す 視覚的保証:シワやシミが完全に消えたようなBefore・After写真 薬機法違反のリスクを避けるためにも、医薬品的効能効果表現は避けてください。 化粧品広告の媒体別チェックポイント 広告媒体によって、チェックすべきポイントは異なります。ここでは、薬機法や景表法に注意すべきポイントを媒体ごとに説明します。媒体ごとの特性を理解し、リスクを避けましょう。 LPで注意すべきポイント ランディングページ(LP)は全体を通して「医薬品のような効果がある」と誤解されないかを確認します。愛用者の体験談や口コミは「個人の感想」と注釈を入れても、効能効果を保証する内容であれば薬機法違反です。 またBefore/After画像では「使い続けてシミが消えた」ように見える画像は、効能の範囲を超えているため、使用は認められません。「洗顔で汚れが落ちた(洗浄効果)」や「ファンデーションでシミが隠れた(メーキャップ効果)」などの物理的な変化の事実のみ、Before/After画像の使用は認められます。LP制作時には、薬機法と景表法の両方の観点からチェックしましょう。 バナーで注意すべきポイント バナー広告は、購入者に言葉でクリックさせようとするあまり、NGワードを使いがちな媒体です。例えば「劇的に変わる」「絶対おすすめ」などの強調表現や、「最高の」「No.1」などの最大級表現は、具体的な根拠がない限り使用できません。また、シミが消えたりシワがなくなったりするなどの加工した写真も、消費者に過度な期待を抱かせるため、避けてください。 SNSで注意すべきポイント SNSでは、企業アカウントだけでなく、インフルエンサーによるPR投稿も規制の対象です。インフルエンサーが「シミが消えた!」と個人の感想を投稿した場合でも、広告主である企業が責任を問われます。 また、ステマ規制への対策として、X(旧Twitter)では「#PR」等のハッシュタグではなく、本文中への明記が求められるなど、各プラットフォームの最新ルールに従って運用しましょう。 動画広告で注意すべきポイント YouTubeやTikTokなどの動画広告では、映像だけでなく、AI音声によるナレーションやテロップも薬機法の対象になります。 動画は視覚的に効果を訴求しやすいため、肌がみるみる綺麗になった演出や、「若返る」といった音声を入れると、医薬品的効能の暗示とみなされます。ショート動画でも、視聴者に映像の演出やナレーションの言葉、テロップの文字などに誤認を与えないか確認してください。 化粧品広告を公開前に見るべき5つのチェックリスト 原稿が完成したら、最後に以下のチェックリストで確認してください。 チェック項目確認すべきポイントOK基準①効能の範囲書かれている効能は、厚労省が認めた「化粧品の効能(56項目)」にあるか?治す・再生・アンチエイジングなどの範囲外の言葉をすべて削除。56項目の言葉や、印象・使用感に置き換える②医薬品的表現改善・治療など、医薬品に誤解される言葉が紛れ込んでいないか?事実であっても法的に認められた表現へ修正されている例:肌荒れ改善→肌荒れを防ぐ③比較・No.1効能効果と安全性に関わる内容はないか?業界No.1・最高峰などの最大級を示す表現に、客観的な根拠やデータはあるか?使用感などに基づいている自社調べではなく、第三者機関による客観的な調査データと出典元が併記されている(優良誤認を防ぐ)④画像・体験談写真や口コミの内容が、効果効能を保証するものになっていないか?「シミが消えた」ようなBefore/After写真や、「シワがなくなった」という感想がなく、使用感に留まっている⑤広告媒体LP・バナー・SNS・動画広告など、掲載先の独自ルールを守っているか?LPは全体の整合性、動画は音声やテロップ、バナーは強調表現、SNSはPR表記など、媒体ごとのリスクに合わせて調整している 以上の項目は、必ずクリアしておきましょう。 化粧品広告で使えるOK表現とNG回避の言い換えテンプレ 修正指示が来ても、ゼロから書き直す必要はありません。ここでは、すぐに使える言い換えテクニックを紹介します。 NG表現をOK表現に置き換える方法 医薬品的なNGワードを、治療からケア・予防・見た目にずらせばOK表現に変わります。NG表現からOK表現に言い換えたものを、以下にまとめました。 NG表現OK表現肌荒れを改善する肌荒れを防ぐニキビを治す(洗浄により)ニキビを防ぐ美白効果で白くする日やけによるシミを防ぐシワを解消・なくすメイクアップ効果で肌を明るく見せる毛穴レスになる乾燥による小ジワを目立たなくする※1アンチエイジング・若返り年齢に応じたエイジングケア ※1:効能評価試験済みの場合のみ使用可能です。 治すではなく防ぐ、変化させるではなく保つ・整えると、言い換えてみましょう。 印象・質感で安全に言い換えるコツ 効果を断定できないときは、肌の印象や質感に当てはめましょう。「肌が白くなる」と書くと美白効果の保証になりNGですが、「肌のキメを整え、明るい印象へ」とすれば、見た目の変化(物理的効果や使用感)としての事実で表現できます。同様に、「潤ってモチモチになる」という変化も、「しっとりとした質感」や「うるおいを与える」と言い換えれば、化粧品の効能範囲内で魅力を伝えられます。効果ではなく、使用後の状態・見た目にフォーカスするのがポイントです。 成分訴求を正しく表現する方法 特定の成分を強調する場合、「この成分がシミに効く」と表現できません。その成分が「何の目的で配合されているか」を説明しましょう。 「保湿成分として〇〇を配合」や「〇〇(成分名)が肌にうるおいを与えます」と書きます。単に「〇〇エキス配合」と書くだけでは不十分です。「肌を整える〇〇エキス」のように、保湿・保護・肌を整えるなどの配合目的とセットで記載すると、ルールを守りながら成分の魅力を伝えられます。 化粧品広告チェックは判断軸を持てば迷わない ここまで、化粧品広告のルールを整理してきました。法律の条文をすべて暗記する必要はありません。「56項目の範囲内か」「医薬品的でないか」「根拠はあるか」という判断軸さえ持ってば、迷いはなくなります。 今回紹介したOK・注意・NG表現をチームで共有し、日々の運用に役立ててください。デザイナーやライターから上がってきた原稿も、理由を持って説明できるはずです。 最後に、明日からデスクに貼って使える「3行チェック」を確認するだけでも、リスクを防げます。 NG:治す・再生・改善などの医薬品ワードが入っていないか? 注意:No.1・最高などの比較表現に、客観的な根拠データはあるか? OK:効能は56項目の言葉(防ぐ・整える・保つ)に置き換わっているか? 正しい基準と自信を持って、商品を届けていきましょう。 それでも、「この表現で大丈夫?」と迷う場面があるかもしれません。京都薬事広告ラボは、薬機法チェックから代替案の提案までサポートします。リスクを避けて売上を作るために、まずは気軽にご相談ください。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]
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2026.01.08|読み物
年間戦略キーワード|季節×ムード×薬機法で設計する美容広告と広報
年が変わり、気持ちも新たに動き始める1月は、年間戦略カレンダーの製作やスケジュールの見直しにぴったりなタイミング。長期間のアプローチが必要となる美容広告・広報は、「いつ・何を・どう伝えるか」で成果が大きく変わります。特に美容分野では、季節要因、生活ムード(社会背景)、薬機法ルールが複雑に絡み合い、感覚だけでの企画設計では思わぬリスクにつながる可能性も。 さらに、「ネタ切れで結局去年と同じコピーを使っている」「攻めた企画を出したいけど、薬機法でつまずく」など、課題を抱える美容広報・PR担当者も少なくありません。 読み手も、そして書き手もマンネリと飽きを感じないように。2026年のプロモーションスケジュールのアイデアとして、「季節×ムード×薬機法」が交差する年間戦略キーワードをお届けします。美容PRの計画立てや年間コンテンツ設計のヒントとしてご活用ください。 もくじ ■ 【備える】スタート&リセット期の美容PR・広報戦略(1月〜3月)■【整える】五感とポジティブワードで伝える美容広告(4月〜6月)■【挑む】学びで攻略する長い夏の美容戦略(7月〜9月)■【満たす】ぜいたくな余韻を残すリッチな美容広告設計(10月〜12月) 【備える】スタート&リセット期の美容PR・広報戦略(1月〜3月) 1月|スタート&リセットの心理を「設計図」に変える 新年は唯一、変わる理由の説明が不要な月。肩肘張らないリラックス感とともに、新たな目標設定やキャリアアップ、マインドチェンジの空気が社会全体に漂っています。新しい自分へのサポートを美容で優しく後押しするような、モノ・コトの基礎づくりがおすすめです。 キーワード案:肌の仕事始め・新しい美容の相棒・スキンケアの棚卸し・お年玉コスメ など 薬機法エディター視点:新しい自分を応援するようなビューティアイテムの開封、物理的な断捨離(期限切れコスメ・ルーティンの見直し)をテーマに設計し、美容のスタート&リセットをライフスタイル提案に寄せることで、直接的なNG効能表現を回避しつつ、読み手の気分に合ったプロモーションを行えます。初売りやセール、おみくじ、開運日など、お正月関係の心躍るワードは、松の内までに設定するとより効果的です。その後、キャリアアップやマインドチェンジのポジティブな感性につなげていきましょう。 2月|「誰かを想う美容」やジェンダーレスコスメに注目 2月は、自分以外の人へ向けた視点が増えるタイミング。与える・共有する・選ぶというプロセスそのものに価値が生まれます。学生、社会人、支える家族などで生活スタイルが全く異なるという点でも、短くも深い2月は「人を想うこと」がポイントに。性別や金額でフラットに区切るのではなく、使う人を想う感覚や所作にフォーカスした提案が、新しいギフト文脈にもフックします。 キーワード案:贈る美容・シェアする香り・応援コスメ・勝負美容 など 薬機法エディター視点:ギフト文脈では効果効能の説明よりも、香り・シーン・デザインといった感覚価値を主語にする広告設計が◎。選ぶ理由と渡す理由を、想いや感性、少しの悩みに載せることで、納得感のあるコンテンツが成立します。スペックで競うのではなく気持ちに語りかける提案は、相手を大切に想う家族やパートナーへの応援、ジェンダーフリーやペアでのギフト訴求にも有効です。 3月|ゆらぎ期を乗り越える「お守り」の確保 季節の変わり目でもある3月は、新しい年度に期待を寄せながらもどこか不安が漂う、別れとゆらぎの時期。ビューティ目線では、花粉・寒暖差・環境変化によるトラブルが起きやすい月です。不安定な気持ちや肌に寄り添うような、お守り的ポジションを築くことでブランドへの信頼、安定感にアプローチできます。 キーワード案:ゆらぎ肌チェック・お守りコスメ・いたわりルーティン など 薬機法エディター視点:治す、改善する、鎮静するなどのNG表現ではなく、整える、守る、いたわるなどの言葉にスライドさせることで、ポジティブさを感じる広告表現に着地することが可能です。心の隙間や不安を煽らないよう、攻めの姿勢よりも安心感のある提案を行い、包み込むような広告設計を心がけ「ともに歩む」ことで、心理的な距離が縮まります。 【整える】五感とポジティブワードで伝える美容広告(4月〜6月) 4月|プロによる確かな情報で「清潔感と自信」を与える 年度始まりや新生活の第一印象には、感覚ではなく答えに導くような構造設計が共感を呼びます。また、「身だしなみに必要な清潔感を与える、ケア・メイクで自分に自信を持つ」など、見た目から自分自身のマインドにまで届くような広報・広告メッセージは、美容業界だからこそなせる技だと感じます。成分がいい、テクスチャーがいい、香りがいいだけで、気分は大きく変わるものです。 キーワード案:はじめましてのスキンケア・オフィス美容・身だしなみの新定義 など 薬機法エディター視点:テカリ、ヨレ、パサつきなどノイズになる要素を整理し、清潔感の大切さをプロ目線で伝えることで、広報・広告メッセージに説得力が生まれます。基礎的なケア製品のPRを成功させるためには、成分や「どうなる」かの提示が必要となりますが、誇大表現やNGワードの確認はより慎重に。香りに関しては使用シーンによる注意点も多いので、香りの強さを考慮したアイテムの選択など、4月はシビアな目利きも必要です。 5月|五感に訴える「体感表現」の書き分け GWの高揚感や旅先での開放感、新生活の緊張がふっと抜ける脱力感、思い描いていた理想と現実のギャップで、5月病と呼ばれる心身の浮き沈みを感じやすい季節です。5月の美容PRでは、マイナスな気分をそっと溶かすような「体感の言語化」が有効になります。イベント、フォロー、チェンジなど、求められる製品の背景やテーマに着目しアプローチしていきましょう。 キーワード案:脱力ケア・ご自愛時間・気分転換のすゝめ・トラベルコスメ など 薬機法エディター視点:疲労回復、心も肌も甦らせるなど、心身への作用を示すワードはNGゾーン。香りの印象やテクスチャーの心地よさ、気分にフォーカスした体験の描写を中心に据えることで、伝えたい思いを削ることなく、法規制の枠内で最大限の魅力を引き出せます。目まぐるしい忙しさの中でキャッチしてもらうために、ひとつの文章やコピーを短くした、視覚的に疲れないテキストの工夫も効果的です。 6月|不快を「快」に変換する言葉の技術 梅雨の美容広告や広報は、言葉選びで方向性が大きく変わります。ネガティブワードは目にすると体感に結びつき、不快・症状訴求としての印象がアップ。ベタつき・ムレ・ニオイといったマイナス要素でインパクトを与える戦略もありますが、クリーンな背景が好まれるビューティの世界では、プラスの要素に引き寄せたいところです。 キーワード案:リフレッシュ習慣・清涼スキンケア・雨の日美容・おこもり美容 など 薬機法エディター視点:不安定な天気による悩みは、抑える、防ぐというワードとともに、快適に保つ、心地よく整えるなどのポジティブなワードをぜひ前面に。「不快なニオイを消す」といったNG表現を避けつつ、季節性によるニーズにマッチした広報や広告が可能になります。悩みに応えることは大切ですが、不快感を増幅させるような文言や画像の使用にはご注意を。 【挑む】学びで攻略する長い夏の美容戦略(7月〜9月) 7月|「学びのコンテンツ」でスペック理解と納得感をプラス 紫外線対策は、数値(SPF/PA)の大小だけで語ると消耗戦になりがち。そこで有効なのが、紫外線の種類や効果的な使用シーンなどの知識を伝える「学びのコンテンツ」です。情報が素早く流れる現代ではユーザーリテラシーが高まり、取捨選択も多岐にわたります。ライバルが多いUVケアジャンルでは、紫外線の基礎知識というベースから、プラスα要因の製品アピールへと誘導することで、光る独自性を伝えられます。 キーワード案:UVケアの基礎知識・自分に合う日焼け止めの選び方・スキンケア発想のサンクリーン など 薬機法エディター視点:学びや知識を深めるコンテンツは、直接的な効果を謳わずに製品訴求ができる戦略ルートです。紫外線のメカニズムやシーンを解説し、「日焼けを防ぐ」という結論だけでなく、「なぜこのケアが必要なのか」という製品独自の強みを共有することで、理解とともに必要性を伝えられます。UV対策は、年齢性別を問わずに興味関心が高いカテゴリです。上半期のベスコス(ベストコスメ企画)や新作ラインナップを意識する層に向けた、早い段階からのプロモーションも鍵となります。 8月|肌タイプや悩みに合わせた「パーソナルケア提案」 乾燥肌、脂性肌、普通肌、混合肌、敏感肌、ゆらぎ肌、インナードライ肌と、肌タイプが細分化した現代では、「自分の肌を理解し最適解を見つけたい」というニーズが高まっています。強い紫外線によるダメージが気になる真夏は、画一的な提案ではなくパーソナルな提案が有効です。 キーワード案:肌タイプ別UVケア・パーソナルスキンケア・日焼け止め図鑑 など 薬機法エディター視点:皮脂のベタつき、汗や紫外線によるヒリつき、冷房による乾燥、メイク崩れ、毛穴落ち、ニオイなど、夏の悩みは人それぞれです。最初から広い範囲をターゲットに据えてしまうと、情報の軸がブレてしまい魅力が伝わらない場合も。製品の特徴を多角的に捉え、肌タイプや悩みにマッチするパーソナルなケアを推進することで、ターゲットにヒットする確率が増えていきます。 9月|未来につなぐ「守るケア」に衣替え 夏を引きずりつつ、蓄積したダメージが表面化してくる9月。アフターサンケアや未来の肌投資を考え、高価格帯のプロダクトが動き出す「変化の季節」でもあります。コスメもポップで明るいカラーからアンニュイで落ち着きのある秋色へ移り変わり、メイク提案や販促にもマンネリを打破する旬なムードが訪れます。 キーワード案:スペシャルケア・うるおい集中・秋の肌支度・秋色コスメ など 薬機法エディター視点:化粧品によるアフターサンケアは、抗炎症、鎮静、修復などの効能表現がNGとなります。肌荒れを防ぐこと、うるおいで守ること、整えることなどを念頭に置き、逸脱表現や誇大表現にならないよう注意しましょう。コスメに関しては、肌の仕上がりやポイントメイクのカラー、その年に合わせたキーワードや雰囲気をしっかりとキャッチし、スピーディーに広告に取り入れることで、トレンドの波にうまく乗ることができます。 【満たす】ぜいたくな余韻を残すリッチな美容広告設計(10月〜12月) 10月|季節の移り変わりによる「美意識の変化」に訴求 長い夏の終わりは、シミや美白など特定のケアが注目を集める一方で、アピールできる範囲が限られてくるジレンマも。ただ、季節の移り変わりによりカサつく肌や、黄砂などの環境変化でゆらぐ肌に向け、うるおいの補給・保護にフォーカスすることは可能です。継続し愛用したくなる仕掛けを駆使した、持ち味を活かすPR設計を見つけ、美意識に届けましょう。 キーワード案:しっとり素肌・もちもちボディケア・ゆらぎ肌の休息ケア・こっくり濃密 など 薬機法エディター視点:薬機法により、美白やエイジングケアの効果を強調しにくい時こそ、テクスチャー表現の出番です。さっぱり、ひんやり、清涼感が主流だった夏に変わり、しっとり、こっくり、濃厚などの豊かな感性ワードを使用することで、薬機法リスクを回避しながら「高い保湿力と機能性」を脳内にイメージすることができます。軽さから質へとシフトした、リッチな美容PR演出は冬の終わりまで展開可能です。 11月|高揚感と温もりで引き上げる「欲しい」の言語設計 11月は、ホリデーシーズン直前の「気持ちが一段上を向く」タイミング。冷え込みや乾燥が本格化する一方で、ブラックフライデーや限定アイテムの登場により、購買意欲も自然と解放されます。「今こそ欲しい」という感情が生まれやすいので、満たされる自分や体験そのものを想像させる言語設計が効果を発揮します。年末に向けたカウントダウンが始まり、一年の終わりが近いことを実感する、楽しくも焦燥さ漂う月です。 キーワード案:限定コスメ・ストック買い・ホリデーコフレ・投資美容 など 薬機法エディター視点:効果やお得さを強調すると読み手は引いてしまうので、ポジティブな労いの言葉を交えながら、プラスの要素が浮かぶ描写を目指しましょう。この時期にその製品を選ぶ納得の理由を添えるだけで、購買意欲に火を灯すことが可能です。「なりたい自分像」に足りないものは何かと答え合わせを行う芯のある顧客に対し、頼もしくも優しい提案を贈る存在として、価値のある関係を築くこともひとつのゴールです。 12月|物語を完結させる「満足感」とご褒美 下半期のベスコスや年間アワードの発表、クリスマスやホリデーシーズン、年末という節目など、イベントが目白押しの12月はあっという間に過ぎ、振り返りへとムードが切り替わっていきます。この時期の美容PRで重要なのは、新しい魅力を上乗せすることではなく、「なぜこのアイテムが選ばれてきたのか」を丁寧に言語化すること。使い続けた時間や積み重ねてきた体験を提示することで、納得と余韻を残す訴求が可能になります。 キーワード案:年間ベスト・殿堂入りコスメ・感動スキンケア・自分へのご褒美 など 薬機法エディター視点:イベントに乗じたPRがポイントになるビューティ業界では、そこで終わらない、新習慣へと導線をつなぐ設計が重要です。長期的に繰り返しアプローチを行い、シーンやシーズンに合う提案を練り、その度に全体の価値を底上げすることで、功を奏する瞬間が訪れるのだと思います。小さくも大切な一歩として、誰かの記憶に残る広告を目指してみてはいかがでしょう。 伝えることと守ることを大切に。心に響く表現と、薬機法に基づく正確さを両立した広告サポートを得意としています。言葉選びに迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。 薬機法ビューティエディター 渡邊 1989年生まれ、一児の母。百貨店でのアパレル販売職を経て、2016年からライターとして独立。大手Webファッションメディアにて記事執筆を手がけ、現在は主に薬機法を考慮した美容コンテンツの製作を担当。PR企画や広報・広告サポートなど多方面で活動中。 お問い合わせ・無料相談お問い合わせフォーム:[お問い合わせ - 京都薬事広告ラボ株式会社] 薬機法広告コンサルティング [京都薬事広告ラボ株式会社]