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化粧品広告で気をつけたい景表法と薬機法。よくある文言を実例で解説!
2025.12.03|もっと知りたい薬事広告|化粧品、医薬部外品
化粧品の広告制作において、「もっと魅力的に伝えたい」「もっとわかりやすい表現を使いたい」と感じる場面は多いはずです。いざコピーを考えると、景品表示法(景表法)や薬機法の壁にぶつかり、どこまでが許容範囲なのか判断に迷うこともあります。
本記事では、化粧品広告で頻出する文言を例に、景表法や薬機法に抵触しないためのポイントや言い換え表現を解説します。誤認リスクを避けつつ、消費者に商品の魅力を損なわず、正しく伝えるためにも、最後までお読みください。

化粧品広告で景表法が問題になりやすい理由3選
化粧品はイメージで魅力を伝える要素が強く、実物とのギャップが生じやすい商品です。景表法では、この「実際より良く・有利に見える表示」を厳しくチェックしており、化粧品広告は特に指摘が多くなっています。ここでは注意したい3つのポイントを紹介します。
価格や条件を実際よりお得に見せる「有利誤認」
価格や条件を実際より有利に見せる「有利誤認」です。よくある例としては、以下の3つがあります。
- 常時セール価格なのに「今だけ◯%OFF」と記載している
- 「初回限定」と書きつつ、実質的には通常価格と変わらない
- 他社より優れているかのように示す比較広告に根拠がない
どのケースも、実態以上にお得に見えてしまう点が問題になります。
実物より商品を良く見せる「優良誤認」
優良誤認は、商品の品質や効果を実際以上に良く見せる行為を指します。違反例が、以下のとおりです。
- 微量成分を「高濃度で配合」と言い切る
- 加工したビフォーアフター写真で劇的な変化を演出
- 根拠がないのに「シミが消える」「短期間で若返る」と表現
虚偽・誇大表現に当たり、景表法違反です。肌悩みを抱える消費者に誤認させる行為は、金銭的損失だけでなく、肌トラブルにもつながり得るため、景表法では厳しく規制されています。品質の盛りすぎが優良誤認、お得の盛りすぎが有利誤認と覚えておきましょう。
化粧品のイメージと根拠のズレ
化粧品は世界観や雰囲気でイメージが先行しやすい商品ですが、客観的な科学的根拠が追いつかないケースが多く見受けられます。例えば、以下が化粧品によくあるNG表現例です。
- 「魔法のような変化」「瞬時に若返る」といった表現
- SNSの個人投稿を事実のように用いる
- 写真・体験談だけで効果を示唆する
消費者庁から根拠資料の提出を求められた際、十分なデータを示せないケースは多く、そのまま違反に至ることも珍しくありません。具体的にどの表現がNGになりやすいのかを、次の章で整理します。
景表法で問題になるよくあるNG例
景表法では、消費者に誤認を与えるNG表現を厳しく禁止しています。ここでは、現場で判断に迷いやすい具体例を見ていきましょう。
「シミが消える」「小ジワが改善」などの医薬品的表現
「シミが消える」「小ジワが改善」などの表現は、医薬品的な治療効果を連想させるためアウトです。たとえ事実であっても、化粧品の効能範囲を超えて、消費者に誤認を与える表現は認められていません。
比較やデータ表示に必要な「合理的根拠」
「業界No.1」や「水分量2倍」といった数字は、商品の良さを具体的に訴求しますが、これらを謳うには客観的に実証された合理的な根拠が必須です。
調査の条件を隠したまま他社と比較したり、成分単体のデータだけで製品の効果を誇張したりするのは認められません。消費者の正当な判断を妨げる行為として、虚偽・誇大広告(不実証広告規制)の対象となるため、必ず製品そのものでの実証データを用意します。
▼「業界No.1」に関する詳しく解説した記事はこちら
化粧品広告での言い換えルール
化粧品は「人体への作用が緩和なもの」と定義され、「治る」「再生する」は医薬品のみに認められています。どんなに優れた成分を配合していても、厚生労働省が定める「化粧品の効能の範囲(56項目)」を越える表現は景表法や薬機法の対象となり、行政処分につながります。ここでは、化粧品広告で使用可能な広告表現ルールを確認しましょう。
化粧品広告で認められた56項目
一般化粧品で標ぼうできる効能効果は56項目に限定され、「肌を整える」「肌にハリを与える」「乾燥による小ジワを目立たなくする(※条件あり)」が該当します。この56項目に含まれない効能表現は、原則使用不可ですが、事実を変えない程度の言い換えは可能です。具体的なOK/NGラインを、以下の表で確認しましょう。
▼化粧品で言える効能の決まり(抜粋)
| カテゴリ | 言えること(56効能の範囲内) | 言ってはいけないこと(範囲外) |
| 肌の悩み | 乾燥による小ジワを目立たなくする ※1 | シワが消える、シワを改善する |
| 肌の状態 | 肌を整える、肌荒れを防ぐ | 肌荒れを治す、アトピーが治る |
| 見た目 | 肌にハリ・ツヤを与える | 肌が若返る、アンチエイジング |
| 保湿 | 皮膚にうるおいを与える | 皮膚の奥まで浸透して再生する |
※1:「乾燥による小ジワを目立たなくする」と標ぼうするためには、ガイドラインに基づく試験を行い、効果を確認する必要があります 。
このように、「化粧品の効能の範囲(56項目)※」の中で、いかに商品の魅力を伝える表現に変換できるかが、広告制作のポイントとなります。
※化粧品の効能の範囲の改正について(◆平成23年07月21日薬食発第721001号)
化粧品と医薬部外品で変わる言い換え表現
次は、化粧品と医薬部外品(薬用化粧品)との区別によって、言える表現が異なります。医薬部外品とは、厚生労働省に承認された有効成分が配合されている製品を指し、一般化粧品より具体的な効果を訴求できます。商品分類による言い換え表現例を、以下の表にまとめました。
▼ 化粧品と医薬部外品の違い
| 分類 | 目的 | 言える効果の例 |
| 化粧品 | 清潔にする、美化する | 「肌を整える」「うるおいを与える」 |
| 医薬部外品 | 防止する、衛生 | 「肌荒れ・ニキビを防ぐ」「美白(シミを防ぐ)」 |
| 医薬品 | 治療する | 「ニキビを治す」「シミを薄くする」 |
取り扱う商品のカテゴリにより、使用可能な表現の範囲が変わります。化粧品なのに、医薬部外品と同等の効果を謳うケースは違反となるため、必ず商品分類を確認してください。
参考資料:化粧品と薬用化粧品 | 日本化粧品工業会
化粧品広告の成分訴求で誤認を防ぐための考え方
化粧品広告での成分訴求は、商品の魅力を伝えるのに有効的ですが、消費者に誤認リスクを与えます。ここでは、最新のガイドライン※に基づいて注意すべき成分訴求について解説します。
成分を説明する際に効果を言い切らない
成分名に直接的な効果を重ねてしまうと、化粧品では認められていない効能を示す表現に該当します。例えば「ビタミンCでシミが薄くなる」「植物エキスで小ジワが改善する」といった言い切りは、薬機法違反です。化粧品で言えるのは「肌を整える」「うるおいを与える」など、あくまで化粧品として定められた範囲の効果に限られます。
配合目的の併記で誤認リスクを抑える
成分を強調する場合、その成分が何のために配合されているのかを明記しましょう。以下のように、目的を併記することで安全性や機能面の誤解を防げます。
- ✖:ビタミンC配合
- ◯:ビタミンC配合(製品の抗酸化剤として)
- ◯:アルガンオイル(保湿成分)配合
このように、配合目的を明記することは、成分の安全性を誤って伝えないためにも重要です。
成分の特徴を伝える「特記表示」で誇張させない
「高配合」「高濃度」などの特記表示は、成分名だけを大きく見せると、医薬部外品のような作用があると誤認を与える恐れがあります。最新のガイドライン※でも、強調表示は事実以上の効果を連想させず、その成分の配合目的を具体的に明記することが記載されています。
成分訴求は有効な手段ですが、誇張しすぎると違反です。成分名・配合目的・特記表示の3点を押さえることが、消費者の誤認防止と企業の信頼性につながります。
② 日本化粧品工業連合会の『特記表示ルール(配合目的の明記)』
③ 化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則-化粧品公正取引協議会
SNS・口コミで起きやすい景表法違反のケース3選
SNSや口コミは、商品の使用感や体験談を知る有効な手段です。しかし、SNSや口コミでも、企業が関与すると「広告」とみなされ、景表法やステマ規制の対象になります。ここでは、SNSや口コミで注意すべき景表法違反ケースを3つ紹介します。
体験談で効果を書いてはいけない
「シミが消えた」などの効能に触れる体験談は、たとえ事実でもNGです。「誰でも同じ効果が出る」と誤認させるため、「しっとりした」などの使用感までに留めましょう。
使用前後のビフォーアフター写真が誤認を招きやすい
商品使用前後の変化を示すビフォーアフター写真も、効果の保証と受け取られやすく、消費者の誤解を招きます。事実と異なる加工や、短期間での変化強調は景表法違反です。特にInstagram・TikTokで補正機能による加工の誤認が増えており、ステマ規制と合わせてもっとも指摘されやすい部分です。
企業が関与する口コミ・投稿はすべて広告になる
企業が金銭や商品を提供して、インフルエンサーに投稿を依頼する場合、広告とみなされます。ここで企業とインフルエンサーの関係性を隠すと、ステマ規制違反に該当します。投稿に「#PR」や「#タイアップ」と目立つように記載しなければいけません。消費者に広告であることを正しく伝え、法律違反のリスクを回避してください。
▼ステマ規制について、詳しく解説した記事がこちら

まとめ
表現に迷ったときは、事実を超えて言っていないかを見直すと、景表法に違反していないか判断しやすくなります。化粧品広告は誤認リスクと常に隣り合わせです。化粧品で認められた効能の範囲を理解し、配合目的の明記や特記表示のルールを守ることで、消費者に正確な情報を届けられます。
効能の範囲や表示ルールを理解していても、判断が難しい場面は出てきます。景表法・薬機法に迷ったら、プロに早めに相談するのが安全です。京都薬事広告ラボでは、実務で使える広告表現の提案から、広告全体のチェック、改善までワンストップで対応いたします。広告表現に迷う場面がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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2026.06.30|メディア実績
生成AIで薬機法広告チェック!実践テクニックセミナー開催決定!【7月29日㈬】
~「気を付けるポイント&活用テクニック」を薬事コンサルタントが解説~ 「化粧品の広告審査に自信がない…」とお悩みの皆様への伴走支援を行っています。 PR TIMESにてプレスリリースを配信いたしました。ぜひご覧ください。▶ 【プレスリリース全文はこちら】 化粧品・美容業界では、広告表現の薬機法・景表法への適合チェックに多くの工数が費やされています。近年、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIツールの普及により、このチェック業務への活用が注目されている一方、「どう使えばいいかわからない」「AIに任せて大丈夫なのか」という不安の声も聞かれます。 このたび、京都薬事広告ラボ株式会社の橋本圭子が、美容薬機法マスター協会の主催のもと、生成AIを利用した広告表現チェックの実践的な注意ポイントと活用テクニックを解説するオンラインセミナーを開催いたします。セミナー終了後には、井出晃子氏による「美容薬機法マスター協会」の伴走サービス説明会も実施します。規制対応に課題をお持ちの担当者様はぜひご参加ください。 ■ 開催概要 開催日時 2026年7月29日(水)14:00〜15:00 【14:00〜14:40】生成AIで薬機法広告チェック 実践セミナー 【14:40〜15:00】美容薬機法マスター協会 サービス説明会 開催形式 オンライン(Zoom) 参加費 無料 申込方法 こちらの申込フォームよりお申し込みください 対象者 化粧品、健康食品などの美容健康商材関わる方 薬事担当者 / 広告表現チェック担当者 / 広告制作担当者 主催 美容薬機法マスター協会 講師 橋本 圭子(京都薬事広告ラボ株式会社 代表取締役) ■ セミナー内容 本セミナーは2部構成です。前半40分で生成AIを使った薬機法広告チェックの実践ポイントを解説し、後半20分で美容薬機法マスター協会の伴走サービスをご紹介します。 【第1部 14:00〜14:40】生成AIで薬機法広告チェック 実践セミナー ① 生成AIで薬機法・景表法の広告チェックをする際の基本的な考え方 ② AIを使う上で押さえておくべき注意点・落とし穴 ③ 精度を上げるためのプロンプト設計・活用テクニック ④ AI活用でも変わらない「人が判断すべき」ポイント 【第2部 14:40〜15:00】美容薬機法マスター協会 サービス説明会 ⑤ 美容薬機法マスター協会の活動内容・サービス詳細のご案内 ■ こんな方におすすめです 化粧品・美容・健康食品の広告表現チェック業務に携わっている方 薬機法・景表法のチェック工数を削減したいと考えている方 生成AIを業務に取り入れたいが、活用方法がわからない方 薬機法コンプライアンスを強化したい企業の担当者様 セミナーに申し込む 橋本 圭子(京都薬事広告ラボ株式会社 代表取締役) 東証プライム上場の化粧品メーカーにて営業・PR・薬事を13年経験後、2023年5月に独立。化粧品・機能性表示食品・OTC医薬品など幅広い製品カテゴリの薬機法・景表法広告コンプライアンスを専門とするコンサルタント。大手メーカーから中小企業まで多数の企業の広告審査・社員研修・外部顧問を務める。生成AIを活用した広告チェックの監修を手掛けるなど、研究・普及にも積極的に取り組んでいる。 ■ 美容薬機法マスター協会について 美容薬機法マスター協会は、化粧品・美容業界における薬機法・景表法の広告コンプライアンスに取り組む薬事担当者・広告担当者を、専門家が継続的にサポートする伴走型サービスを提供しています。 「薬事広告の判断に自信が持てるようになる」ことを目的に、個別相談・勉強会・情報提供など、実務に即したサポートを行っています。今回のセミナー終了後には、協会の活動内容・サービス詳細についての説明会も実施予定です。