一言で片づけられない「しわ」表現の範囲

化粧品と医薬部外品の「しわ」に対する効能効果の違いは以下の通りです。
化粧品
乾燥小じわを目立たなくする(効能評価試験済)→学会で定めれた確認試験にクリアしていれば書けます。製品表示には必ず記載しなくてはならい決まりです。逆に、広告では必須ではありません。
効能評価試験済み!と強調しすぎるのは保証表現になるので控えましょう。
基本的には保湿によって小じわを目立たなくさせる効能を指します。
そのため、「深いシワに」や「シワがなくなる」ような表現は認められません。
「小じわに」もNGで、基本的に「乾燥による小じわを目立たなくする」のワンフレーズで広告しなくてはなりません。
医薬部外品
しわ改善→PMDAの承認が必要
時間と費用をかけてPMDAへ審査請求し、承認を得るのは大変なものです。しわを改善するという有効成分が配合されているのも化粧品との大きな差。
ただし、一般消費者にとっては「しわ」って書いてあるし…と明確な違いもわかっている方が少ないのではないでしょうか。
そのため、試験で使うしわグレードを用いて広告していうるケースも見受けられますが、
いずれも効能評価についてのしわグレードは明記してはならないと東京都の薬務課が指示されています。
さらに、このシワグレードの説明中、「深いシワ」の概念が薬事の業界と一般消費者の感覚とで大差あると思います。そのため誤認を与える可能性大となります。
しわグレードは掲載しないようにしましょうね。
それと、「乾燥小じわを目立たなくする」と「しわ改善」の同時訴求はできません。化粧品には化粧品効能、医薬部外品には承認を受けた範囲の効能が大前提です。
まとめ
少しでも表現に不安がある場合は、専門家に相談していただければ安心です。
参考:化粧品等の適正広告ガイドライン | 日本化粧品工業会 (jcia.org)